アメリカ大統領が、世界に向けて仕掛けた相互関税政策(関税戦争)から、
約1ヶ月が経ったが・・・ ここ最近の報道を見る限り、
どうみても思惑通りに進んでいるとは思えない。
関税などの経済問題は複雑で、素人には分からない仕組みが多々あって、
私の足らない頭でいくら考えてみても、間違ってるかもしれないが、
アメリカ大統領が貿易収支を黒字にしたくても、
ドルが基軸通貨である限り、どうやら・・・ 貿易赤字は解消できないようである。
基軸通貨の主たる役割とは、為替決済(通貨取引)や貿易などであり、
決済をするためには、各国が資金(ドル)を準備しなきゃならず、
ドルを準備するには貿易で黒字を出さない限り、財布におカネがないと捉えれば、
為替取引か貿易で黒字を出さない限り貯まらないのは、小学生の算数でも分かることだ。
よく耳にする「円高ドル安」という言葉は、日米間の通貨取引の状況を表わすもので、
相手国の経済状況などにより、取引額は上がったり下がったりするが、
その主戦場は金融市場であって・・・ 仮に金融市場で損を出したとしても、
取引額が大きい貿易で黒字を出せば、財布にドルが貯まるという仕組みだと思う。
もちろん金融市場でもプラスを出し、貿易収支でプラスになるに越したことはないが、
基軸通貨の準備額(財布の中身)に視線を切り替えると、
貿易収支でプラスであれば、為替取引に関係なく、財布にドルは貯まるはずである。
早い話が・・・ ドルが国際市場の基軸通貨である限り、
貿易収支とは別に外貨準備高の影響で、ドルが出超となるのは必然で、
貿易の物量が変わらなくても、物価上昇で取引額が増えれば、
相手国の外貨準備高はドル安にならない限り、膨らみ続けると捉えれば分かり易い。
よって、貿易収支という損益が改善されても、
各国の貸借対照表にドルが資産として残り続け、各国はドルを貯めようとするので、
国際市場へのドルの出超に歯止めがかからず、貿易収支にも影響がでてしまうといった、
アメリカならではの・・・ 泣くに泣けないロジックなんだと思う。
アメリカ大統領の側近たちもバカじゃないので、それぐらい知ってるはずだが、
大統領はどうしても、製造生産拠点のアメリカ回帰を目論んでいることから、
側近たちは虎の威を借りて、人件費の高騰に堪えきれず海外に拠点を移してしまった、
アメリカの国内企業に圧力をかけてると捉えれば、なんとなく見えてくる。
たぶん、なにかにつけて挑発を繰り返す大統領と、
けっして暴言を吐くことなく、冷静に対処していく財務長官は、
アメリカの現状を憂う思いは共通でも・・・ その手法や手順は同床異夢なんだと思う。
ヨーロッパ各国がEUを作り、フランスがフランを捨て、ドイツがマルクを捨て、
ユーロというEU内の単一通貨を作ったように、国際的な単一通貨を作れば、
外貨準備高によるドルの出超が解消されるので、そこから関税政策なら意味があったが、
そこを飛ばしてるんだから、今回の関税政策はハナから無理筋だったとの結論に至った。
以上が、ここ1ヶ月の間、イライラとモヤモヤが続くなか、
足りない頭を絞りに絞って出した考察(勝手な思い込み)になるんだが、
ひょっとしたら・・・ 大きな勘違いしてるかもしれないので、
年寄りがまた戯言を言ってる程度で、笑って読み飛ばしていただければありがたい。
なお、毎度毎度で恐縮だが、
コメントを頂戴しても議論する積もりはないので、
申し訳ないが・・・ 了知願えればありがたい。
本当に同感です。こんな事して、誰得?と思っています。難しい事は全く分からないのですが、トランプさん経済テロを起こしているとしか思えません。色々な場所でアンケートを取っても、皆さんが困っていて、アメリカ国民自体もけっして望んでいない様子。本当に困ったものですね。なおとも
難しい問題ですが、最近では中国が真面に見えてくるから、やっぱりアメリカは間違ってるんだと思います。
しばらくは静観するしかないのでしょうが、
「バカに付ける薬はない。」と言う言葉が、理解できたような気がしています。