時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

無症状感染者の外出

2022年09月01日 | 時のつれづれ・長月 

多摩爺の「時のつれづれ(長月の24)」
無症状感染者の外出

新型コロナウイルスに感染したにも拘わらず、その症状が出てない無症状の感染者が、
生活のために短時間の外出することを許可するか否かについて・・・ 意見が分かれている。

あくまでも個人的な思いになるが、
観念的には非だが、現実的には是とせざる得ないのではなかろうか?

まず、無症状感染者を広義に捉えるか、狭義に捉えるか、
さらに観念的に捉えるか、現実的に捉えるかによって・・・ その視点は大きく変わってくる。

ひらたく言えば、PCR検査で陽性判定を受けたものの、
症状がでてない感染者だけにフォーカスすれば、それは狭義の無症状感染者であり、
そもそも無症状なんだから、PCR検査を受けてないが、
現実的には感染している無症状感染者まで加えたら、無症状感染者の範囲は広義となってくる。

さらに観念的には、無症状者が菌をばら撒いて、感染を拡大しているという思いが頭にあって、
無症状者が、平然と出歩くなんて「もってのほか」という考えに、人々の思いは集約されてしまい、
そういった状況でアンケートを取れば、圧倒的に「ダメ!」となるのは致し方ない。

とはいえ、ナンセンスなのは・・・ この国は、ウィズコロナを目指しているはずであって、
国民の大半は「それで良い。」と支持しているにも拘わらず、
アンケートを取れば「ダメ!」になってしまうんだから、矛盾してるのではなかろうか。

問題視されてるのは、PCR検査で陽性判定を受けた、無症状の感染者だが、
一方で・・・ 街中に平気で出歩きながら、社会生活のなかに普通に紛れ混んでいる、
PCR検査を受けてない無症状の感染者が、多数いることが分っているにも、
行動制限がどうのこうのという議論から・・・ スッポリ抜け落ちていることを忘れてはならない。

おそらく、多くの人々の頭のなかには、
道義的に認めざる得ない、観念的な思考と、
人と人の非接触を強く求める、現実的な思考が同居しているのだと思う。

広義で捉えた無症状の感染者にまで、行動制限を求めるとすれば、
それはもう、お隣の大陸のように、ゼロコロナ政策をやるしかないんだが、
それは嫌なんだから・・・ これはもう、如何ともし難い。

結局、「私は嫌なんだけど、政治が決めたんだから仕方がない。」と、
政治に責任を押しつけるのがオチになってしまうのだろうが、
それすら、時の経過とともに馴染んでいくのだろうから・・・ さすが、本音と建前の国である。

改めて思うに・・・ 人間っていう生き物は、いくらきれい事を並べてみても、
いざとなると、自分勝手な一匹の動物になってしまうようだ。
情けないような気もするが、これが現実なんだろう。

とはいえ、まだまだ感染者は多いものの、
ここにきて、なんとなく第7波が落ち着き始めており、
感染症の分類についても、2類相当から5類相当に引き下げるべきと訴える専門家も多くなり、
新たな方向性を示す・・・ 絶妙のタイミングにあるのかもしれない。

断りもなく大陸からやって来た、未知のウイルスとの戦いは、
早いもので・・・ 3年目の夏を越してしまった。

さまざまな経験と、多くの学びを踏まえれば、
無症状の感染者が、生活のために必要な短時間の外出は、
人に感染させると云われている、最小限の日数だけは自重を求めても、
それを過ぎてしまえば、通過しなきゃならない・・・ 一里塚と捉えても良いのではなかろうか?

七つの大波に、幾度となく翻弄されたが、これまでの経験と学びをベースに、
正しく恐れ、他人に迷惑をかけない行動を求めて行くのであれば、
2メートルの距離を取れば、マスクを外しても構わないとのお墨付きが出ていることだし、
そろそろ・・・ 一歩前に踏み出しても良いのではなかろうか?

現場で戦う医師のなかには、無症状だと言えば、制限がなくなるのであれば、
それはもう、指定感染症ではなくなるし、無法地帯になってしまうと、
SNSで声をあげている医師もいる。

そういった考えもあるにはあるし、尤ものような思いもしないではないが、
このような論理展開こそが・・・ ゼロコロナ政策(徹底したPCR検査と行動制限)であって、
無症状の陽性者をあぶり出すことによって、社会を混乱させてしまうのではなかろうか?

火のないところで起こった小火を、一つ一つ丁寧に消火すれば良いだけなのに、
わざわざ大火にして、病院にかかれない状況を拡大し、
医療従事者を慌てさせ、社会を混乱させることが、いまこのタイミングで必要とは思えない。

閑話休題、ここからは個人的なことになるが、
先月21日に発熱した下の孫は、三日後には熱が下がり、連日大暴れしているようだが、
その三日目には上の孫が発熱し、その翌日には息子が発熱してしまった。
二人とも三日で熱が下がったが、遅れること一週間・・・ 嫁が発熱している。

最初に感染した下の孫は、病院でPCR検査を受けて陽性の認定をされたが、
あとの三人は、見なし陽性ということになって、
特になにごとかなければ、解熱剤を飲んで安静にということになっている。

濃厚接触者だった私たち夫婦と娘は、幸いなことに10日が過ぎたいまでも発熱しておらず、
感染の心配がなくなった1週間後から、人の少ない時間帯に買い物に出かけ、
息子宅に食材を届けているが、もし私たち夫婦が発熱してたら、
共働きで、近所付き合いが少ない若夫婦を、助けてくれる人はなかったかもしれない。

本来は、自治体を頼るべきなんだろうが、
腹を空かしている孫たちの口に、求める物がタイムリーに届くとは限らない。

ネットスーパーを活用して、なんとか凌いでいたようだが、
いまさらながら、熱が下がって約1週間が経ってる息子が居るにも拘わらず、
短時間の買い物すら、自重せねばならないことに・・・ なんだか、不条理を感じている。

人に感染させる可能性がある期間(3日程度)は、自宅待機が必要なのはもちろんだが、
息子夫婦たちよりも、もっともっと厳しい環境にいるであろう方々は、
いったいどうやって・・・ 生活をしてるのだろうか?

自分の身内がそうだったから、そうすればと言うんじゃないが、
今回のことを踏まえれば、生活していく上で、どうしても必要な短時間の外出は、
観念的には、
非であっても、
現実的には、是とせざる得ないと思うが・・・ 私の考えは間違っているのだろうか?


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4 コメント

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こんにちは (kazsp)
2022-09-01 11:26:16
7月末か8月初めころ罹患した方の話を聞きましたが
多摩保健所(?)管内では、いただいた色々な書類の中に
自宅療養の方でも最低限の食品や薬などのお買い物については
外出OKのような文言が記載されたフライヤーが入っていたそうです。
第七波のピークの頃なのでやむを得ず記載されたのでしょうか?
食品提供も希望に応じられないことがあると言われつつ、きちんと大きな段ボール二つ届いたそうです。
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Unknown (多摩爺)
2022-09-01 11:59:22
kazspさん、こんにちは

私も自治体の支援を活用すればと言ったんですが、
どうもご近所の視線を気にしているようで、活用してないそうです。
ネットスーパーからの宅配も、同じことだと思うんですが、
精神的にまいってるときなので、あえてそれ以上は突っ込みませんでした。
それより、今朝から嫁の熱が下がり、息子と孫二人も元気なので、それだけでホッとしています。
返信する
今以上に用心 (jj0dtw)
2022-09-10 20:19:21
無症状の感染者の買い物は仕方ないのかもしれません
でも出来れば行って欲しくない気持ちがあります
そうなると
感染していない場合はもっともっと気をつけなければと思います
人と会わないのに買い物で感染していたと言う話も聞いています
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Unknown (多摩爺)
2022-09-10 21:09:47
jj0dtwさん、こんばんは

確かに難しい問題だと思いますが、
ワクチン3回接種の人ならOKだとか、感染確認から3日目以降ならとか、
条件設定するのも良いかもしれませんね。
いずれにしても、感染させる意図はなくても、感染させてしまう可能性があるわけですから、
マスクをして、しっかり距離を取るなど、受身の側が対策を取るしかないのでしょう。
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