時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
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日本学術会議ってなんだ?

2020年10月03日 | 時のつれづれ・神無月

多摩爺の「時のつれづれ(神無月の5)」
日本学術会議ってなんだ?

日本学術会議の会員の交代にあたって、同会議から内閣に対し、
次期会員候補者として推薦された105名のうち、6名について任命の拒否があったことから、
ちょっとした騒動になっている。

さて、日本学術会議って・・・ なんなんだ。
そこら辺りの爺さんの感覚って、その程度だから申し訳ない。

ホームページによれば、内閣総理大臣の所轄の下、
政府から独立して職務を行う特別の機関として設立されており、
科学が文化国家の基礎であるという確信の下、
行政、産業及び国民生活に、科学を反映、浸透させることを目的として、
昭和24年1月に設立され、約87万人の科学者の代表として、
210名の会員が職務にあたっているとあり・・・ 年間予算は約10億円らしい。

その職務は二つあり、以下のとおり
・科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。
・科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること。

その役割は四つあり、以下のとおり
・政府に対する政策提言
・国際的な活動
・科学者間ネットワークの構築
・科学の役割についての世論啓発

改めて調べてみると、勉強にはなったが、
賢人会議的な要素はあるものの、会員ひとり一人のイデオロギーによって左右にぶれ、
政策提言に、まとまりを欠く可能性もあり・・・ 心配になってくる。

おそらく、困ることがあるとすれば、
安全保障や原子力問題などの、意見が真っ二つに分かれる案件についてであり、
同会議は政策提言を纏めることなく(纏めているのかもしれないが)、
公聴会等において、それぞれの立場で発言し、
与野党双方の立場から、強い口調で言い切るもんだから、政治提言を無駄に複雑化してしまっており、
正直なところ・・・ 必要な時に必要な先生を、国会に呼べば良いだけで、
同会議の必要性はあまり感じていない。

今回の騒動は、6年任期の210名の会員のうち、3年ごとに半数の交代が行われるため、
同会議から予め次期会員候補者として105名が推薦されたが、
内閣から6名が拒否されたことに端を発している。

拒否された候補者からは、次のように憤懣やるかたないコメントが発せられているから、
事態は深刻になってしまった。
「首相には推薦された候補者を拒否する権限はなく、理由のない拒否は違法だ。」
「はっきりした違反理由がない限り、従わないといけないのが法制局も含めた行政機関の常識だ。」
「学会から推薦された者を任命しなければならないという1983年の国会答弁がある。」
「日本学術会議は憲法23条の学問の自由をバックアップするもので、
 憲法上の疑義を生み出すのではないか。」
「研究活動についての、評価に基づく任命拒否であれば、
 憲法23条が保障する学問の自由の重大な侵害」
「任命が首相の意のままになると、会議の地位、職務上の独立性、権限はすべて否定され、
 学問の自由は深刻に侵される。」

注目すべきは、野党と左派系メディアが「共謀罪」や「安全保障」関連の法案に、
拒否された6人が反対していたと、したことではなかろうか?

現実を直視すれば・・・ 安全保障(軍事研究)を担保するために、
技術開発をどう進めるべきかは重要な課題であって、反対の意見を述べるのは構わないが、
現実に基づく学術的な見地から、合理性が求められているにも拘わらず、
その場にイデオロギーを持ち込んでしまったら、
彼等に負託した役割は果たされてないことになってしまう。

野党や左派系メディアは、反対意見も聞けと声高に言うが、
そこに、学者個人のイデオロギーが加味されると、反対のための反対になってしまい、
学術的な見地や合理性などは、どうでも良くなってしまうと思うがどうだろう。

また、学問の自由についても、疑義があるとのコメントが多いが、
そもそも学問の自由とは、「学問研究の自由」、「学問研究結果の発表の自由」、
「大学における教授の自由」、「大学の自治」であり、
普通に考えれば、任命拒否されたことが「学問の自由への侵害」になるとは考えられないし、
憲法を都合よく解釈した、言いがかりに近いとさえ思っている。

元大阪市長は、自身のツイッターで・・・ こう述べている。
学術会議のメンバーに入らなくても、学問はできるのだから学問の自由の侵害になるわけがない。
むしろ学術会議は、軍事研究の禁止と全国の学者に圧力をかけているが、
こちらの方が学問の自由侵害であるとした。

新たに推薦された候補者は、同会議の中だけで決められており、
会員ではない大多数の学者は全く関与してない。
それを「学者の国会」だとか、「87万人の学者の代表」とか云っているが、
ちょっと思いあがっていないだろうか?

87万人の学者から選挙で選ばれたんじゃなく、
身内(同会議の会員)だけで、誰を推薦するか決めてるんだから、
これでは・・・ 「学者の国会」ではなく、「学者の全人代」と云った方が正しいだろう。

暴論かもしれないが、同会議の会員という権威を得ることと、学問の自由を混同するような学者は、
そもそも・・・ 日本学術会議に入る会員資格すらないんじゃなかろうか?

権威と名誉を手に入れた、大学や大学院の優秀な先生方が、自らの研究成果を是とするあまりに、
客観的な視点を見失い、現実との乖離に気がつかないばかりか、
若い研究者の足を引っ張る、老害になっていないだろうか。

また、反日的な思想を持つ候補者が推薦されたら、
確実にこういった組織の会員になれることは、大きな問題であり、
学問と云いつつも、政治活動の隠れ蓑(活動家の温床)となっていることはとっても恐ろしい。

個人的には、学術会議メンバーの任命権は、官僚の人事権行使とは異なるので、
任命拒否の理由を説明すべきだと思うが、一方で
学術会議も推薦理由を明らかにすべきであって、
一部の学者に、気に入られているかどうかが、推薦に至る重要な要素になっていないだろうか?


さらには、大陸や半島との関係はどうなっているのか、
そこらあたり含めて、明らかにすべきだと思う。

ネットには、同会議に関する様々な情報があり、どこまで信じるかは、人それぞれだが、
公にすると、拙いことがあるようにも思えるが・・・ どうなるんだろう?

イエスマンばかり集めてなんて・・・ 一般受けする耳触りの良い言葉に納得してると、
気がついたら、レフトスタンドに属する方々ばかりになっていて、
税金使って大陸や半島とズブズブだったらどうする?

推薦を会員に任せていることによって、偏りが起こる可能性も否定できない。
ようは・・・ バランスが取れてるか否かであり、
学者の監視も必要だが、政治家の監視もなくてはならないと思う。

よって、先生方が頑張れば頑張るほど、藪蛇のような気がしないでもない。
振り上げた拳が下せなきゃ、とことんやれば良いが、
武士の情け(拒否理由を説明しない)に準じた方が、得策のように思えてしかたないがどうだろう?

ただ・・・ 自由に、好き勝手に、物申したいのであれば、
お上が作った、税金が投入される組織(特別職の国家公務員)に、ステータスを求めるべきではない。
仲間内から、持ち回りで推薦し合うなんて方式は、
もっての外というか・・・ 恥ずかしいことなんじゃなかろうか。

その昔、この国には貴族院という、特権階級の人のみが議員になれる議会があったが、
まさか、まさか、学術会議は貴族院のようなものだと、勘違いしてるんだったら、
バカも休み休み言えである。

大変申し上げ辛いが、10億円の税金を使って、210名もの会員を任命した、
老人が中心の学術会議から、イデオロギーを背景にした、恣意的な意見を頂戴しても、
全く持ってありがたいと思えない。
もう、そろそろ・・・ 会議そのものを終わりにしても良いんじゃなかろうか?

メディアに露出してまで批判を繰り返し、
選挙で選ばれた政治家を、小ばかにしたような先生方(候補者)の声を聞いても、
それが、尤もだと思えないし、期待することができないんだから、
人(会員や候補者)に問題があるのか、組織(会議そのもの)に問題があるのか分からないが、
既に会議そのものが硬直化しており、その役割を終えているような気がしてならない。

自分たちの云うことが間違ってないなら、
学術会議の会員全員の辞表を取り纏めて提出することをお勧めしたい。

総理に喧嘩を売るなら、それぐらいの覚悟が必要なんじゃなかろうか?
会員や候補者の方々が、どれだけ頭が良いのか、そんなことは知る由もないが、
あまりにも高飛車で、上から目線の発言が度を超えており・・・ 鼻持ちならなくなっている。

拒否された6名の先生方は「内閣が要らないっていうなら、政策提言なんかしてやるか!」ぐらい、
一発かまして、開き直ってみせれば良いのである。

「俺の声(提言)を聞かなくて、後から後悔するなよ!」ぐらいの、ひと言があれば立派なんだが
それを云わないってことは・・・ ゲスの勘繰りで申し訳ないが、
この会議の会員になっていれば、ステータス以外にも、
他になにか良いことがあるのでは・・・ と、勘繰ってしまう。

特別国家公務員になったことで、年金が増えるとか?
そこにはきっと・・・ なにかがあると勘繰ってしまう。


とはいえ・・・ こんなことが話題にならなきゃ、調べもせず聞き流していたんだから、
少しは、頭を使ったことについて、感謝せねばならないだろう。
認知症予防には、最適の事案だったと思う。


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