泉州銘菓 むらさめ（玉時雨）

多摩爺の「大人のおやつ（その３６）」
泉州銘菓　むらさめ（玉時雨）　岸和田・風月堂

帰省してお袋のご機嫌を取りつつ、要支援の面談や、親戚への訪問、墓参りなどを、
ホントに休む間もなくこなして先週末に帰京したは良いが・・・　もう、クタクタでヘトヘト、
そこに持ってきて、帰宅を待ち構えていた孫二人が連日騒いでくれるもんだから、
パソコンを開く間もなく数日が過ぎてしまったが、
ようやくブログを再開しようかなって気になったので、旅の間の出来事でも書いてみようと思う。

現役で働いていた当時のことだから、もう１０年以上も前のことになるが、
帰省する途中で立ち寄った岸和田サービスエリアで、眠気覚ましにコーヒーでもって思い、
自販機に向かいかけたとき・・・　たまたま、通りがかったレストランの入り口で、
コーヒーと和菓子がセットになったメニューを見かけ、吸い込まれるように入店したことがあった。

記憶が確かなら・・・　たぶん５００円ぐらいだったと思うが、
「むらさめセット」と表記されたメニューには、泉州銘菓「むらさめ」と記され、
ホットコーヒーとともに、３センチ程度にカットされたカステラのような和菓子が付いてきた。

酒飲みのくせに、甘いものもいける口で、洋菓子も良いが和菓子ならもっと良い口だし、
眠気覚ましのコーヒーと、疲れた体を癒やす甘味に大満足だったことから、
その後毎年、それこそ１０年以上も・・・　帰省の際は岸和田サービスエリアを訪れたが、
「むらさめセット」はメニューから消え、店員さんに聞いても「わからない。」と云われ続けていた。

なお、「むらさめ」とは・・・　泉州と呼ばれる、大阪府の南部地域（泉大津から和歌山まで）で、
岸和田城主が好んで食したこともあって、江戸時代から泉州を代表する銘菓として受け継がれてきた、
小豆と砂糖と米粉を原材料とした・・・　ちょっと上品な蒸し菓子のことで、
泉州の古い和菓子屋さんでは、オリジナルの「むらさめ」を昔ながらの製法で製造しているらしい。

そんなことで、今年もダメ元で・・・　岸和田サービスエリアに寄ってみると、
レストランはリニューアルして、フードコートと一体化されていたが、
お土産物売り場の一角で・・・　なんと、なんと、泉州銘菓「むらさめ」を見つけたのである。

山積みされていたところには「むらさめ」との表記があったが、
包装された箱には「玉時雨（たましぐれ）」と表記されていたので、「あれっ？」と思ったが、
「むらさめ」の原材料と製法は昔ながらのものなので、気にすることはないだろう。

なお、購入した「むらさめ」は、岸和田の老舗「風月堂」さんのもので、
箱には「玉時雨（たましぐれ）」と表記されていたので・・・　ちょっとネットで調べてみたら、
貝塚の老舗「塩五」さんが、「村雨（むらさめ）」の登録商標を取っていたので、
そこらあたりが微妙に影響してるのかもしれない。

そんなことで、旅の途中でいつもお世話になってる義妹宅で、
熱々のコーヒーとともに、１０数年ぶりに「むらさめセット」をいただいた。

食べてみると、口の中で米粉が崩れるようにばらけ、
甘味は控えめながらも、主役の小豆が・・・　「どうだ。」と云わんばかりに主張してきた。
これ、これ、これ、これを１０年以上も求め続けていたのである。

いやぁぁ・・・　大満足、
来年もまた買えると嬉しいんだけど、今度は期待しても良いかもしれないね。


岸和田サービスエリアで見つけた泉州銘菓むらさめ（玉時雨）