めぐる屋

~藤丞めぐるです。『日本の残酷風習』『頂き女子白書』~

平安マンガ「今昔物語」を描いてみた⑧

2014-01-13 21:58:45 | うんちく・小ネタ

さて前回、女を泣かせた遊び人・平中ですが、とうとう彼にも天罰が。

     其の八  平中ラブストーリーⅡ

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・・・「モテて当然」だと思っている男ほど、こうなっちゃうのかしらねぇ・・・

しかし平中くん・・・目的は違うけど

やってるコトは、元カノの出したゴミ袋あさってるストーカー男と大差ないよ・・・

しかも「おまる」だし・・・ヤバイでしょ、アンタ・・・

しかも原作では、樋箱の中身の液体をすすってみたり、黒い物体をなめてみたりする
くだりがあるんだけど・・・

ホンモノだったら、どうすんだ

・・・まあ彼もそこまでバカじゃないので、「ニセモノかな・・・?」と思った上での行動ですが。

平安時代、香をたくのはトイレや体のニオイ消しですが、
フランスで香水が発達したのも、同じような理由だったらしいですね。
フランス貴族の宮殿にもトイレがなかったそうで、そのへんでしてたらしい。
・・・あんなきらびやかな衣装着てて、なんでだよ・・・
オスカルもアンドレも、そのへんでしてたのか・・・?

・・・フランスのことはさておき。

この侍従の君って、スバラシイ。

前半の、平中の求愛を次々とかわしていく展開は原作通りなんですよ。
千年前に書かれた物語に、こんなお笑いエピソードが・・・
時代が違っても、生きているのは、やっぱり同じ『人間』だよね。

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平安マンガ「今昔物語」を描いてみた⑦

2014-01-13 21:01:53 | うんちく・小ネタ

平安時代の恋愛といえば、百人一首にあるような歌のやりとりをして、
御簾越しに逢瀬を重ねて、また歌を詠んで―――

・・・というような情景を思い浮かべるものですが、
いくら平安人だからって、そんな人間ばかりじゃない。

 

       
其の七  無学の男が怒る話

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・・・まあ、ここまで無粋な男は稀だったでしょうね。
だからこそ「ねえ、聞いてよ。こんな男がいたのよ、信じられなぁい」ってことで
今昔物語の一話になっているんでしょうから。

どんなに親しくしている女性であっても、
男はずかずかと部屋に入り込んではいけませんのよ、佐太くん。

彼は、なげかけられた歌の意味がわからなかったわけですが、怒った理由は
「薩陲王子」にあったようです。

彼女は「佐太」(さた)と「薩陲」(さつた)を掛けて、「さたが衣を~」と詠んだわけですが
格助詞としての「が」は「の」に比べて、侮蔑の意味があるようで、
私も詳しくはわかりませんけど(^_^;)・・・たとえば

「犬が鳴く声」というのと、「犬の鳴く声」というのでは、
前者の方が、犬を軽んじている。

つまり佐太くんは、「さたが」と言われたことで、女に侮辱されていると思ったのですね。

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「今昔物語」をマンガにしてみよう。

2013-07-25 22:07:50 | うんちく・小ネタ

平安時代を舞台にしたマンガって、姫君と貴公子のラブロマンスだったり、陰陽師が戦ってたりする物語が多いと思うんですが(・・・あれ? どっちも描いたことがあるような・・・)、
基本的に上流階級、貴族の世界ですよね。

そりゃあ、あれだけ華やかな世界ですからねえ。
出版社の編集さんからも、
「やっぱり十二単で・・・!」とか
「ここで何か貴族の遊びとか儀式・行事をからめて・・・!」
なんてことを、言われました。

もちろん、そういう世界も好きですよ。
でも同時に、平安時代の庶民や下級貴族の暮らし、というものにも興味があります。
いつの時代でもそうですが、庶民は生き生きと働いて暮らしているし、時には犯罪に手を染めることもあるし、ダンナはヨメの尻に敷かれているし。
貴族とは名ばかりの下級貴族たちは、薄給で残業をこなし、やっぱり尻に敷かれてるし(笑)

平安時代の、そんな「普通」の人々にスポットを当てているのが、
「今昔物語」です。
私の愛読書の一冊であります。

成立は12世紀頃。
1000以上の説話がインドの部・中国の部・日本の部の3つに分けられて、
収められているそうです。さすがにまだ全話は読んでいませんが

その説話の中から、現代人にも理解できるものや、私が気に入っている話などを
マンガにして描いてみようと思います。
・・・たぶんこんな企画、商業用では通らない。だったらブログでやっちゃおう。
ほとんど趣味だし!

なので、そのうち始まると思います。(たぶん・・・)
興味があったらのぞいてみてください。

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