ポルトガルのえんとつブログ

画家の夫と1990年からポルトガルに住み続け、見たり聞いたり感じたことや旅などのエッセイです。

166. ヤモどんが天から降って来た

2020-08-01 | 風物

 

ヤモリのヤモどんは時々我が家に姿を現す。今年もベランダにいるのを見つけた。今年のヤモどんは長さ10センチほどで、体つきもドテッとして、背中にはごつごつした甲羅が並んでいる。でもよく見ると、しっぽが無い!

ひょっとして鳥に捕まってしっぽを犠牲にしたのかもしれない。そして我が家のベランダに落ちてきたのかもしれない。

まるでワニにそっくりだ。例年見かけるヤモどんはこんなに野性的ではない。

 

 

 

それにしても動かない。ベランダには水のタンクが置いてあるが、そのタンクと壁の隙間に入り込んでしまった。小さな左手だけが壁に付いている。わりと薄黒い身体だ。

翌日、その場所に姿が見えないから狭いベランダを探し回ったら、いたいた!

昨日と反対側の隅っこにへばりついていた。でも身体の色が白っぽい。昨日は茶色の壁にへばりついていたけれど、今日は白っぽいベージュ色の壁に引っ付いている。身体の色が壁とほとんど同じ色になっている。これはひょっとしてカメレオンの系統か?

いや、カメレオンにしては目が飛び出していない。真っ赤な目で、かなり不気味。

今日のヤモどんは奇妙な姿勢をしている。壁の隅っこにへばりついているが、後ろ脚を踏ん張っておしりをぐいっと上げたままの状態で、じっと動かない。切れたしっぽが再生している最中だろうか。そういえば、しっぽのあった場所に小さな黒い物が見える。それが徐々に伸びてしっぽになるのだろうか。

 

 

ところでポルトガルの武漢ウィルスはなかなか終息しない。感染者は少し減って来たが、感染場所が北からしだいにリスボン周辺に下りて来た。今までとても少なかったアレンテージョ地方がかなり増えてきて、しかも小さな町や村で発生している。閉鎖されていた国境が全国的に開かれて、フランスやベルギーなどに出稼ぎに行っていた人々が夏休みで親の元に帰省していることがかなりの原因ではないだろうか。

南のリゾート地、アルガルベ地方はイギリスからの観光客がどっと押し寄せて、ビーチに群れている。しかも彼らはマスクなしでカフェやレストランに詰めかけている。

今日のニュースでは、スペインのサンチェス首相がスペインのリゾート地に来ようとしているイギリスからの観光客に向けて、「どうぞスペインには来ないでください」と呼びかけていた。ようやく感染者数が収まったスペインに比べて、イギリスは犠牲者がかなり増えているから、これ以上スペインでの感染を発生させたくないのだろう。

ポルトガルでもスペインに見ならって「来ないでください」宣言をした方が良いと思う。

私たちは2月末に日本に一時帰国する予定だったがキャンセルして、それ以来5ヶ月が過ぎようとしている。その間、週に一度ほど買い物に行くぐらいで、じっと家に引き籠り状態。

9月か10月になったら帰国出来るだろうと思っていたら、このところ日本でも感染者がぐんと増えているらしい。これではなかなか帰国できそうにない。

仕方がない。ヤモどんを『ヤモムオドン』と命名し、ペットとして、しばらく楽しもうかと思う今日この頃。MUZ

 

 

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