我が家のベランダから西の空を撮影
ポルトガルはこのところ毎日どんよりとした曇り空が続き時折雨が降る鬱陶しい空模様。そして寒い。部屋の中は底冷えがする。午前中は9℃だったのが、昼過ぎには7℃に下っていた。セラ・ダ・エストレラは去年の暮れから大雪で、とうとう通行止めになって頂上には行けなくなった。異常な寒さである。
ポルトガルの武漢ウィルスもますます異常になってきた。一時は死者が2桁から1桁台になり数人という日が続いて、ワクチン接種と言う話も出始めたので、このまま終息に向かっているのかとひと安心していたのだが、とんでもないことだった。その後イギリスからの変異種が侵入して、一日の死者が100人、200人と驚く様な事態になり、今もますます続いて今日の死者は303人。日本の10分の1の人口のポルトガルで今までの死者が1万2482人となってしまった。
リスボンの病院前には患者を乗せたままの救急車の列。順番待ちで16時間も待たされているとのことで、医療崩壊と言わざるを得ない。とうとうポルトガル政府はイギリスからの飛行機を止めてしまった。そして今日、スペインとの国境を再度閉鎖した。大変なことになった。そのうえ、EUは日本人旅行者の入国を禁止するとの通達があったらしい。日本はそんなに大変なことになっているのだろうか。感染者はどんどん増えている様だが、死者はたいして多くはない様に思えるのだが。
3月か4月ごろには日本に一時帰国しようかなと期待していたのだが、みごとに打ち砕かれた。今帰国しても、みんな一様に2週間の待機をさせられるという。
ポルトガルでも「フィッカ・エン・カザ」(家にいなさい)とキャンペーンがあって、どこにも行けない。セトゥーバル県外にも、もちろんポルトガル国外にも行けない。しかも外食に行くことも出来ない。レストランからのテイクアウトも禁止になったとか。レストランはテイクアウトで何とか細々と営業してきたのに、それも禁止されたらどうして生き残れるのだろう。
昨日は空いている時間帯を狙って、近くのスーパーに買い物に出かけた。お昼時はいつも空いている筈なのだが、結構大勢の買い物客であった。レジを済ませ買い物した食料などをクルマに積み込んでいると、隣のクルマの運転席で男が昼飯を摂っている姿が見えた。スーパーで買った物で済ませているのだろうが、よく見るとそういうクルマがあちこちにあった。日本でならスーパーで弁当などが売られているので不思議はないが、ポルトガルにはその様な物は殆どない。家に持ち帰ってレンジなどで温めなければならない物を冷たいままで食べているか、パンとジュースだけで済ませているかだが、昼食と言えばゆっくり1時間もかけて楽しみながら摂るポルトガルの人にとっては今まではなかった光景だ。
コロナ禍で生活形態が大きく変わるのかもしれない。私たちも買って来たラザーニャを皿に分けてオーブンに入れた。便利で簡単。こうしていつの間にか食事形態が変わって行くのだろう。どうしよう。
MUZ 2021/01/30