ダンスな1日

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上京物語!

2022年04月28日 | ダンサー

4月の新学期とは、幾つになっても新鮮な気持ちにさせて貰えるもんですね。

例えば、この時期はスケジュール手帳を買い換えますが、小学生の頃から変わらないのが『今年こそは、綺麗に読みやすいノートを作成しよう!』と心に決め、最初のページは丁寧に書くのですが、まぉ~その後は…

ただ、絶対に最後まで使い続け、スケジュール等で真っ黒なまでに書き尽くさないと気が済まず、最後に『汚いけど、1年よく頑張ったなぁ~』と余韻に浸るのが好きで!

しかし、5年前の手帳を見返すと、よくあんなスケジュールをこなしていたな~と。

そして10年前は、今では考えなれ無い位のバイタリティーと体力で行動しており、我ながら関心します。

現在の自分も、精一杯のスケジュールで行動しており、決して楽になった訳では有りませんが、知らず知らずのうちに、自身の許容タンクが小さくなってる事を過去の手帳で解ってしまうもんですね。

ちなみに20年前は、学生時代から憧れてました『花の都大東京!』へと上京して来た年ですが、時が経つのは早いな~と。

振り返えると、上京を思い立った要因は色々ありますが、最大の理由は、プロダンサー1年目のUSJ時代、脱サラ上がりで実力も無い上、ルールも佇まいも解らない俺は、当然の如く1番どん尻を走ってたので、とにかく叩きのめされてました。

それに乗じて、馬鹿にして来たりする奴等も居ましたし、俺も負けず嫌いで尖りまくってたので、傷付く言葉も山ほど浴びせられましたが『東京で3年修業したら、お前らを絶対追い抜いてやるから、今に見てろよ』との思いに加え、1からプロダンサーの所作を教えてくれたダンスキャプテンや、劇団四季等で活躍されてた良き先輩達に、東京での仕事環境やダンススタジオ情報、そして凄い奴らがゴロゴロ居る世界などの魅力溢れる話を聞いてましたので、大阪を発つ時は不安など全く無く、夢と希望に溢れ、ワクワクが止まらなかったのを思い出します。

ただ、正直言って何のあても無く、ダンサーとして生活出来る力も無い為、とりあえずはテーマパークのダンサーをやりながらレッスンを受け、出来る限り通い詰め、悔いが無くなるまで東京で挑戦しようと考えてました。

なので、上京初の仕事は、ディズニーランドのダンサー!

ここを夢見て、難関のオーディションを勝ち抜いてくる人間も沢山居る中、俺の場合はディズニーに興味も無く、キャラクターの名前すら詳しく知らない状態なので、どうなる事やら?と思ってましたが、初めてパークに立ち、超満員のお客さんに囲まれて踊った時は、感動で鳥肌が立ちましたね!

ディズニーってスゲェ~!と。

とにかく、メロディーが心地良く、お客さんの反応もUSJ以上に良いので、自然とテンションも上がりますし、普段は絶対に着れない豪華な衣装を身に纏い、ファンも付いて熱狂的な声援を受けてますと勘違いしてしまうもんで…

『アカン、アカン、俺は東京に修業しに来てるんや』と言い聞かせ、当時恵比寿にありましたダンサーの卵達が集う有名なダンススタジオに通うと、そんな勘違いは一瞬で吹き飛ぶ位、レベルの高さに驚きました。

レッスン内容も大阪とは濃密さが違い、凄い先生の踊りを近くで見れたりもしたので、毎回付いて行くのに必死でしたが、充実感はありましたね。

しかし、相当通っていた為、レッスン代を賄うにはディズニーの仕事だけでは厳しく、他にアルバイトしながらの節約生活で、いつも腹を空かせながら、ゴキブリなんて毎日出る木造のボロアパートに住んでましたが、それでも不思議と辛くは無く、上京して2年位は都会で夢を追い掛けて勝負してる過程を心地良く感じてました。

あるテレビ番組で『若い時の貧しさは、美徳なんだ』と歌手の長渕剛さんが語られてた通り、今となって、その言葉は深く心に刺さります。

そんな毎日の中、回りの凄いダンサー達に触発され、夢は膨らんで行き、ディズニーダンサーでは満足出来ず、おまけに内部事情等も見えてしまうと、当時は頑固でプライドも強かった俺は『ここに居てはアカン、もっと上を目指すんや』と、1年の契約を終え、完全にフリーのダンサーとして大海に飛び込むのでありました!

まぁ~ここからが、本当に長い長い地獄の日々と戦いで(またの機会に書こうかと。)先の見えない暗闇をひたすら走りながら生きて来ましたが、逆に言えば、この道中こそが、苦境に立たされ、壁が立ちはだかろうとも、乗り越えて行けるタフさと、諦めない忍耐力を作ってくれ、今のコロナ渦でも好きな仕事を有難く続けさせて貰えてる礎だったのでしょう。

そして、サラリーマンの時同様、USJ、ディズニー時代も、今思えば凄く守られ、素人上がりの俺に貴重な体験をさせてくれた素晴らしい場所だった事も、時を重ねて痛感しました。

がむしゃらに遠回りしながら走って来ましたが、どれも全てに意味があり、今に繋がってるのが現実。

まだまた野望は尽きないし、挑戦し続ける以上、様々な局面も訪れますが、毎日の出来事や行動こそが、未来への肥やしに成るんだと言い聞かせ、20年前の春の事を思い出しながら、新しく購入した手帳に筆を入れております。

この春に、8歳になった姪っ子と小学校に入学した甥っ子達が、近々ディズニーリゾートに遊びに行く様なんですが、俺が踊ってる姿見て貰いたかったなぁ~

なんか、久しぶりにテーマパークでも行ってみたいと思ったりする今日この頃です。

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