今回は、ヤングエース7月号(6月4日(火)発売)で、遂に最終回を迎えるエヴァ漫画版に対して、今更ながら、ヤングエース6月号に掲載された、エヴァ漫画版STAGE.95「ありがとう∞さようなら」の感想と雑考について書きます。
勿論ネタバレ有りなので、ご注意下さい。
“旅立ちの時――”
“魂が導かれ――”
前回、初号機がオリジナルの「ロンギヌスの槍」を変形させ、槍の両端から光を放ち、量産機のコアに刺さっていたレプリカの「ロンギヌスの槍」を破壊した後。
量産機は石化し、雪の様に降るリリスの欠片と、雲の切れ目から覗く太陽の光と共に、静かに、風景と相まって神秘的な光景で、地球に落ちていきます。
そして、初号機もまた、役目を終えて目から光が消え、量産機と同様に石化します。
そして、シンジはいつの間にか、暖かな日の光の差す、海の中に居ました。
“シンジ”
「――――――――」
「――母さん?――」
“ありがとう”
“約束を思い出してくれて“
“もう大丈夫”
“すべての生命には、復元しようとする力がある”
“生きていこうとする力がある”
“夢は現実の中に”
“現実は夢の中に”
“そして、真実は、心の中に”
“人の心が、その人の形を作ってる”
“自らの力で自分自身をイメージできれば”
“誰もが、ヒトの形に戻れるわ”
それを聞いたシンジは、母に問いかけます。
「でも」
「母さんは、どうするの?」
“見守るわ”
“これからもずっと”
“あなたが生きていく限り”
“あなたが死んで”
“また生まれて”
“その先、何度生まれ変わっても”
“そっと”
“遠くから”
そして、足が浸かる程度の浅瀬で、シンジはいつか初号機に取り込まれた時に見た、波打ち際に生える、大きな木の下に佇むユイと対面します。
そして、微笑んでいる、母であるユイの傍らには、父であるゲンドウの姿もありました。
それに、少し驚いた様な顔を見せるシンジ。
そして、そんなシンジにゲンドウは、シンジに目を合わせて、
「生きろ」
「生きて、自分の足で、地に立って歩け」
と言います。
それは、かつて母であるユイの墓の前で、父であるゲンドウが、シンジに背を向けて言った言葉でした。
そして、母であるユイも、微笑みながら言葉を紡ぎます。
「大丈夫」
「太陽と月と地球がある限り」
「大丈夫よ」
その父と母の、自分に対して、生涯最後になるであろう言葉を聞いたシンジは、
“さよなら”
“父さん”
“母さん”
そう言って、別れを告げました。
今回はここまででした。
それでは全体的な感想と雑考です。
まず、冒頭の量産機が石化し、雲の隙間から覗く太陽の光と共に、地球に落ちていくシーン。
この部分は、前回のリリスの欠片が、地球に雪の様に降り注いだシーンの様に、とても幻想的で、神秘的な光景でした。
そしてシンジの、
「でも」
「母さんは、どうするの?」
という問いに対する、ユイの返答である、
“見守るわ”
と言う言葉。
旧劇では、人類の生きた証を残す為にエヴァに残ったユイでしたが、それと同時に、人類の行く末、そして、何より大切な我が子であるシンジを、永遠に見守り続ける為にエヴァに残ったのだと感じました。
そして、旧劇ではユイ一人だけが初号機のコアに残り続けましたが、漫画版ではゲンドウもユイと共に初号機のコアに残り、死の間際でユイによって思い出せた、シンジへの確かな愛情と共に、不器用ながらも、かつてシンジに、ユイの墓の前で父として送った言葉を、今度はシンジとしっかりと目を合わせて、もう一度言いました。
旧劇では、遂に報われる事の無かったゲンドウの“ユイと共に生きる”という願いが漫画版では叶ったのは、ゲンドウの行った事を考えると賛否両論ありそうですが、少なくとも自分は素直に嬉しかったです。
これからゲンドウは初号機の中でユイと生き続け、だからと言って神に復讐する様な事はせず、人類、そして何よりシンジを、ユイと共に永遠に見守るのでしょう。
そして、例えもう会えなくても、自分を見守り続けてくれる父と母の言葉を胸に、シンジはこれからを生きていくのだと思いました。
次回で最終回を迎えるエヴァ漫画版が、果たしてどのような終わりを迎えるのか。
可能であれば、シンジに、これまでの苦難に対する、幸せな結末を望んでいます。
今回の感想と雑考はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
そして、もし良ければ、来月号であるヤングエース7月号(6月4日(火)発売)を買って読んで頂ければ、嬉しい限りです。
それでは、また。
勿論ネタバレ有りなので、ご注意下さい。
“旅立ちの時――”
“魂が導かれ――”
前回、初号機がオリジナルの「ロンギヌスの槍」を変形させ、槍の両端から光を放ち、量産機のコアに刺さっていたレプリカの「ロンギヌスの槍」を破壊した後。
量産機は石化し、雪の様に降るリリスの欠片と、雲の切れ目から覗く太陽の光と共に、静かに、風景と相まって神秘的な光景で、地球に落ちていきます。
そして、初号機もまた、役目を終えて目から光が消え、量産機と同様に石化します。
そして、シンジはいつの間にか、暖かな日の光の差す、海の中に居ました。
“シンジ”
「――――――――」
「――母さん?――」
“ありがとう”
“約束を思い出してくれて“
“もう大丈夫”
“すべての生命には、復元しようとする力がある”
“生きていこうとする力がある”
“夢は現実の中に”
“現実は夢の中に”
“そして、真実は、心の中に”
“人の心が、その人の形を作ってる”
“自らの力で自分自身をイメージできれば”
“誰もが、ヒトの形に戻れるわ”
それを聞いたシンジは、母に問いかけます。
「でも」
「母さんは、どうするの?」
“見守るわ”
“これからもずっと”
“あなたが生きていく限り”
“あなたが死んで”
“また生まれて”
“その先、何度生まれ変わっても”
“そっと”
“遠くから”
そして、足が浸かる程度の浅瀬で、シンジはいつか初号機に取り込まれた時に見た、波打ち際に生える、大きな木の下に佇むユイと対面します。
そして、微笑んでいる、母であるユイの傍らには、父であるゲンドウの姿もありました。
それに、少し驚いた様な顔を見せるシンジ。
そして、そんなシンジにゲンドウは、シンジに目を合わせて、
「生きろ」
「生きて、自分の足で、地に立って歩け」
と言います。
それは、かつて母であるユイの墓の前で、父であるゲンドウが、シンジに背を向けて言った言葉でした。
そして、母であるユイも、微笑みながら言葉を紡ぎます。
「大丈夫」
「太陽と月と地球がある限り」
「大丈夫よ」
その父と母の、自分に対して、生涯最後になるであろう言葉を聞いたシンジは、
“さよなら”
“父さん”
“母さん”
そう言って、別れを告げました。
今回はここまででした。
それでは全体的な感想と雑考です。
まず、冒頭の量産機が石化し、雲の隙間から覗く太陽の光と共に、地球に落ちていくシーン。
この部分は、前回のリリスの欠片が、地球に雪の様に降り注いだシーンの様に、とても幻想的で、神秘的な光景でした。
そしてシンジの、
「でも」
「母さんは、どうするの?」
という問いに対する、ユイの返答である、
“見守るわ”
と言う言葉。
旧劇では、人類の生きた証を残す為にエヴァに残ったユイでしたが、それと同時に、人類の行く末、そして、何より大切な我が子であるシンジを、永遠に見守り続ける為にエヴァに残ったのだと感じました。
そして、旧劇ではユイ一人だけが初号機のコアに残り続けましたが、漫画版ではゲンドウもユイと共に初号機のコアに残り、死の間際でユイによって思い出せた、シンジへの確かな愛情と共に、不器用ながらも、かつてシンジに、ユイの墓の前で父として送った言葉を、今度はシンジとしっかりと目を合わせて、もう一度言いました。
旧劇では、遂に報われる事の無かったゲンドウの“ユイと共に生きる”という願いが漫画版では叶ったのは、ゲンドウの行った事を考えると賛否両論ありそうですが、少なくとも自分は素直に嬉しかったです。
これからゲンドウは初号機の中でユイと生き続け、だからと言って神に復讐する様な事はせず、人類、そして何よりシンジを、ユイと共に永遠に見守るのでしょう。
そして、例えもう会えなくても、自分を見守り続けてくれる父と母の言葉を胸に、シンジはこれからを生きていくのだと思いました。
次回で最終回を迎えるエヴァ漫画版が、果たしてどのような終わりを迎えるのか。
可能であれば、シンジに、これまでの苦難に対する、幸せな結末を望んでいます。
今回の感想と雑考はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
そして、もし良ければ、来月号であるヤングエース7月号(6月4日(火)発売)を買って読んで頂ければ、嬉しい限りです。
それでは、また。
人は、人に感謝することでその人との関係を築き、別れを告げることで、その関係を清算する。人生はその繰り返しなんだ・・・みたいな意味だと考えたのですが、kentoさんはどう思いますか?
あと、やっぱり最後は「気持ち悪い」になると思いますか?
僕、そこだけがすごく心配で・・・
エヴァ漫画版12巻を読んだときに、ゲンドウがシンジの事を、旧劇とは違って憎んでいたのは驚きましたが、死の間際にシンジへの愛情をユイに思い出させてもらえて、涙を流したのはとても印象に残っています。
そうして、旧劇では
「とても寂しいけど」
とユイが冬月との回想で、初号機の中で一人で永遠に生きていく事に対してポツリと言っていました。
だからこそ、漫画版でユイだけでなく、ゲンドウも初号機の中に共に居たのはとても嬉しかったです。
最終話がどうなるのか。
どうあれ、シンジンさんと同様に、自分もしっかり見届けようと思っています。
それでは、また。
そうですね。チアキさんの解釈が一番ピンと来ました。
恐らく作品的に見てもそういうことが言いたいのではないかと思いました。
それと、確か自分の記憶が正しければ、
「漫画版エヴァの終わりは旧劇とは違った印象を持つと思います」
と貞本先生が書かれていたので、最後は「気持ち悪い」ではないのではないかな、と思います。
まあ、あと一週間でヤングエース7月号は発売ですし、(自分は見るのが少し遅れそうですが・・・)どんと来い、ぐらいで楽しみにしていればいいかな、と思います。
それでは、また。
「EVANGELION:3.33」のブックレットを見ていて、オペレーター達について気付いたことがあります。
新キャラオペレーターの中で、高雄と長良の二人だけが、他のオペレーター達とジャケット?のデザインが違っています。しかも新キャラオペの中で、この二人だけがUS作戦に参加していません。
だから、二人は正規のオペレーターではないのかな?と思います。
しかも、高雄はマヤとジャケットのデザインがかぶっているから、以前、もしくは現在も整備係所属で、人手不足ということもあり、急きょオペレーターに駆り出されたのかもしれませんね。記録集のインタビューで、大塚明夫さんが言っていた通り、高雄は現場の叩き上げのようですね。
でもそうなると、なぜ元オペレーターだったマヤをヴンダーのオペレーターに引き抜かなかったのか、謎ですね・・・高雄の方が頭が良かったんでしょうか・・・ていうか、14年前まではどこ所属だったのか・・・?
kentoさんはどう思いますか?
長良は誰ともジャケットのデザインがかぶっていないので、なんとも言えませんが、この人だけツナギの下にセーターではなく、ウエットスーツのようなぴっちりとした服を着ているので、寒さに強い体質なのかな?とか思ったりしますw
う~む、気づきませんでした・・・。
個人的にはチアキさんの見解でほとんどあっていると思います。
マヤがなぜ整備長なのかはよくわかりませんが、いろいろと大変なリツコの負担を減らす為に、民間人も多くて現場の指揮を執るのが大変な役を買って出たのではないか、と思っています。
それと、そんな現場での指揮なんていう14年前のマヤだったらびくびくして出来そうにない事をやっている、とても精神的にたくましくなった14年後のマヤさんを印象付ける為でもあるかな?と思っています。
高雄さんは加持の旧友っぽいですから、14年前はドイツのネルフ支部で働いていて、加持と知り合いだったのかな?と思っています。
(「Q」の高雄さんの言葉を聞く限り、ミサトとは初対面ぽかったですし)
長良は良くわかりませんが、「AAAヴンダー」の操縦を任されている事から、相当出来る人なんでしょうね。
ジャケットのデザインがかぶっていないのも、それだけ優秀だということかもしれません。
個人的な見解としては、こんな所です。
それでは、また。