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Good Ball,"Strike!"

ボーイズリーグ、駆け出し「お父さん審判」の奮闘記です・・・

大会審判で実際に起こったことから・・・

2020年08月03日 14時56分43秒 | 日記
久しぶりの投稿です。
梅雨明け、猛暑到来ですね。
この間の大会で実際にあったケースです。
クイズ形式にしてみました。
解答、お待ちしております。

シチュエーションは一死一二塁。
打者の打球はセンター前方にふらふらと上がった打球でした。(インフィールドフライを宣告できる打球ではく、審判は宣告しませんでした。)
2塁走者はセンターかショートが捕球すると思い、ハーフウェイから二塁へ帰塁したのですが、センターもショートも捕球できず安打になりました。
2塁走者は慌てて三塁へ。センターが落ちた球を二塁へ送球。2塁手がファンブルしたため一塁走者は二塁セーフ、2塁手はその球を三塁に送球したが、その送球が悪送球になり三塁側ベンチに入ったため、それを見ていた球審がタイムをかけボールデッドとしました。
2塁手が送球した時点では、2塁走者は三塁に到達していませんでしたが、1塁走者は二塁に、打者走者は一塁に到達していました。
さて、あなたが審判なら、各走者をどう進塁させ、得点は何点で、プレイ再開させますか?

1.2塁走者はホームイン、1塁走者は三塁、打者走者は二塁とし、得点は1点、一死走者二三塁で試合再開。

2.2塁走者は三塁、1塁走者は二塁、打者走者は一塁とし、得点はなし、一死走者満塁で試合再開。

3.2塁走者はホームイン、1塁走者もホームイン、打者走者は三塁とし、得点は2点、一死走者三塁で試合再開。

【ヒント】この場合の安全進塁権は何個か? 安全進塁権を与える際の各走者の起点は?

同一イニングにおける投手の守備位置変更について

2020年03月19日 14時46分49秒 | 日記
今日は、選手交代と守備位置の変更についての話です。
そんな簡単なことを今更・・・という声も聞こえてきますが。
基本的にはタイムをかけることのできる状況なら、守備の選手交代は可能ですし、守備位置も変更することができます。
このあたりのことは野球規則の5.10(a)~(m)に記載されています。

しかしながら、投手だけは同一イニングにおいて明確な制限があります。
本来ならば、5.10の第何項に記載されるべき内容ぐらいに思うのですが、何故か、5.10(d)項の【原注】に記載されています。(このあたりが規則書の読みにくさなのかもしれません。)

5.10(d)【原注】
「同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることもできない。」
つまり、投手→野手→投手となります。
投手→野手→投手→Xの2度目の場合は、投手はベンチに退かなければなりません。
ただし、ボーイズリーグの場合は、【原注】の前半部分を適用しないので、投手→野手→野手→投手→Xで、複数の野手を経由できます。
(指導者・審判員ハンドブック 2016年改訂版 7ページ参照)
高校野球では、高校野球特別規則9には、投手→野手→野手→投手および投手→野手→野手を認めています。(ボーイズリーグと同じ適用ですね。)
軟式野球では、競技者必携2019の規則適用上の解釈(31)(46ページ)には、守備位置の変更ができる例として、投手一野手一野手一投手、投手一野手一投手一野手を表示しています。

<一塁審の内野ゴロの判定について>

2020年01月20日 18時52分14秒 | 日記
永らく投稿が滞っていましたが、また再開していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。

昨日は、お手伝いしている〇〇少年野球連盟(学童軟式)の審判部講習会に参加しました。
今季も、ご父兄の皆さんには、義務審判員としてご支援頂くことになりますが、どうかよろしくお願い申し上げます。
その時の参考として、ちょっと気づいたことがあったので書き留めておきますね。

<一塁審の内野ゴロの判定について>
内野ゴロの判定は、基本は「セーフ」「ヒー・イズ・アウト」のコールとジェスチャーですが、審判講習会では、セーフの場合の要因を説明するために、追加されるコールとジェスチャーがありますね。
・セーフ、オフ・ザ・バッグ(Safe, off the bag)
 送球を捕球する際に一塁手の足がベースから離れたとき
・セーフ、ドロップ・ザ・ボール(Safe, drop the ball)
 送球を捕球できずに地面に落とした場合
・セーフ、ジャッグル・ザ・ボール(Safe, juggle the ball)
 送球を捕球できずにグローブや手でお手玉している状態
一塁審がこのコールとジェスチャーをしなくてはならないのは、
「これらの失策(エラー)がなかったらアウトだった、というタイミングの場合のみ」
だということを覚えておきましょう。
一塁手が捕球しようがしまいが、打者走者の触塁のほうが早ければ、「セーフ」のコール&ジェスチャーのみです。
何故か?
はなっからセーフなのに、これらの追加コール&ジェスチャーをしてしまうと、記録が「内野安打」から「内野手の失策(エラー)」になってしまうからです。

再び、二段モーションについて考える。

2018年11月05日 15時51分52秒 | 日記
NPBの日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスの優勝で終りましたが、みなさんは第5戦をご覧になりましたか?
4回裏ソフトバンクホークスの攻撃、無死満塁で、広島の大瀬良投手はセットポジションから二段モーションで投球していましたね。でも、ボークを宣告されることはありませんでした。
「あれ、なんでなの?」と思われた方も少なからずいらっしゃったのでは?
私もそう思いました。なので、調べてみました。

全日本軟式野球連盟のWebサイトに、規則適用上の解釈解説が掲載されています。
http://jsbb.or.jp/wp-content/uploads/0bf147f1eb94ab2ebe49ba3aaae644e7.pdf

この解説によると、
① 反則投球に関する規則改正について走者がいる場合の取り扱い事項
*自由な足を一時停止して投球、塁に送球
  全軟連:ボーク
  BFJ:ボーク
  NPB: ボーク
*自由な足を上げ下げして投球
  全軟連:ボーク
  BFJ:ボーク
  NPB:ボークとはしない
*自由な足を上げ下げして塁に送球
  全軟連:ボーク
  BFJ:ボーク
  NPB:ボーク
*グラブを叩いて投球
  全軟連:指導
  BFJ:ボーク
  NPB:ボークとはしない
となっていました。

従って、プロ野球の場合はOKですが、アマチュア軟式野球の場合はNGです。
ボーイズについては確認中ですが、BFJ(全日本野球協会)の解釈が上記であるならば、同様にNGではないかと予測しております。ちゃんと調べておきます。
投球の場合は、プロとアマで取り扱いが異なりますが、塁に送球(牽制球)の場合はプロ・アマ問わず【ボーク】です。

投球当時とは?

2018年10月24日 18時50分47秒 | 日記
久しぶりに学童軟式の大会審判に参加させて頂きました。
その時に、ふと、気になったことがありまして、調べてみました。

中学生や高校生の野球では稀なケースと思いますが、学童軟式ではけっこう遭遇します。

無死もしくは一死一三塁で内野はバックホーム体制で前進守備、守備側(投手)は一塁走者の二塁への進塁は気にせず三塁走者の本塁生還阻止に専念しています。
この状態で、一塁走者は二塁に向かって走り始めましたが、投手は気にせず、ゆっくりとオン・ザ・ラバーからセットポジションによる投球を開始しました。この投球を打者はスクイズ・バントしましたがファウルになってしまいました。
ファウルになったので、走者を【投球当時】の占有塁に戻して試合再開となります。
三塁走者の【投球当時】の占有塁が三塁であることは明らかでしょうが、一塁走者の【投球当時】の占有塁については、よく考える必要があります。なぜなら、一塁走者は投手が投球する前に離塁して二塁に向かって走り始めていましたから、何時、二塁に到達していたかが重要になりますね。そのためには【投球当時】を厳密に定義する必要があります。
しかしながら、公認野球規則は【投球当時】が明確には定義されていないように思います。投手が投手板についた時なのか、セットポジションをとった時なのか、投球動作を開始した時なのか、実際にボールが手から離れた時なのか・・・
しかし、MLBのアンパイアマニュアルには下記のように定義されています。
6.7 TIME OF PITCH
The time of pitch is defined as the moment the pitcher’s movements commit him to deliver the ball to the batter.
日本では、2016年2月10日に、アマチュア野球規則委員会より、規則適用上の解釈変更について、以下のような通達が発信されています。
「投手の投球当時」の解釈を、これまでの「投手がボールを持って投手板に触れたとき」(オン・ザ・ラバー)から、「投手が打者に対する投球動作を開始したとき」に変更した。
(2016年2月10日 一般財団法人全日本野球協会 アマチュア野球規則委員会)

ということで、【投球当時】とは、投手が動作を開始して投球以外できなくなった時になりますね。
具体的には、「投球する腕を後ろに引いて、自由な足を打者に向かって踏み出した時」でしょうか。
「自由な足を上げた時」では、まだ塁に送球する可能性が残っているので、投球以外の動作もできますね。
また、「投球する腕がボールをリリースした時」では、厳密には【投球当時】を過ぎている、ということになりますね。