このブログでは、プロ野球についてはあまり話題にするつもりはないのですが、ボーイズリーグで野球をされている子供たちには、「ルールを正確に理解してもらいたい」と思い、独り言をつぶやきたいと思います。
まず結論からして、マートン選手が本塁突入して相川捕手に体当たりした行為は、完全に「ラフプレイによる守備妨害」です。以前にこのブログでも取り上げた、この春の選抜高校野球での「大阪桐蔭VS県立岐阜商業の最終回のプレイ」(4月6日の記事)とまったく同じケースと思います。
にもかかわらず、プロ野球においては球審があの時のような判定をすることがほとんどありませんね。何故でしょう?
個人的には、野球は格闘技じゃないのですから、「体当たりして捕手が落球、ホームイン」という“野球”じゃないプレイをフィールドで見たいとは思いません。
まあ、私の個人的感情はともかくとして、スポーツ紙の中には、ルールを理解されずにマートン選手の正当性を擁護されている記事がありますが、これを鵜呑みにしてしまう健全な野球少年たちがいないことを願うばかりです。
9月15日の○○スポーツのWeb記事には、「中堅・上田の好返球でタイミングは完全にアウトだったが、「キャッチャーがホームプレート上にいた。自分としては何が何でも得点したかったのでああするしかなかった」。走路に入った相川をタックルで吹き飛ばした。ボールは落ちずタッチアウト。その直後、相川が激高した。だが現行ルールでは走路の優先権は走者にあり、厳密に言えば捕手はホームベースを開けた状態で待たなければならない。」とあります。
http://www.daily.co.jp/tigers/2013/09/15/1p_0006339057.shtml
URL載せたら、どのスポーツ紙かチョンバレですね。(^_^;)
確かに、走路の優先権は走者にあるのですが、それは、【捕手が返球されたボールを持っていないとき】だけです。
以前のブログ記事(8月16日)にも書きましたが、野球規則の7.06(a)【付記】には、「捕手はボールを持たないで、得点しようとしている走者の進路をふさぐ権利はない。ベースラインは走者の走路であるから、捕手は、まさに送球を捕ろうとしているか、送球が直接捕手に向かってきており、しかも充分近くにきていて、捕手がこれを受け止めるにふさわしい位置をしめなければならなくなったときか、すでにボールを持っているときだけしか、ベースライン上に位置することができない。この規定に違反したとみなされる捕手に対しては、審判員は必ずオブストラクションを宣告しなければならない。」とあります。
今回のケースでは、相川捕手はすでに返球されたボールを持っていたわけですから、タッグのためにベースライン上に位置することは正当なプレイであって、タッグアウトが確実であるにもかかわらず相川捕手に体当たりをしたマートン選手が「ラフプレイによる守備妨害」によってアウトを宣告されるべきだったのではないでしょうか?
※アマチュア内規(2013年⑦項)には明確に「危険防止(ラフプレイ禁止)ルール」として記載されていますが、プロ野球には適用されないんでしょうねぇ・・・体が商売道具であるプロ野球選手にこそ適用してあげたい内規だと思いますが・・・
さらに、同記事内では、「翌日のセ・リーグ理事会では○○審判部長が「流れの中でのプレイ」とルール上問題ないプレイとの見解を示していた。」とありますが、これが事実だとすると、少年野球の審判員の立場としては、非常に理解に苦しみます。
高校野球を含む少年野球とプロ野球とでは、ルールの解釈について若干の違いはあるとは思いますが、少なくとも7.06(a)【付記】については、誰が読んでも同じ解釈になると思いますので、【「流れの中でのプレイ」とルール上問題ないプレイとの見解】という解釈はないでしょう。事実、問題のあるプレイだったからこそ、相川捕手が激高してしまい乱闘騒ぎになったのでは?
「問題のあるプレイだがアマチュア内規が適用されないプロ野球においてはペナルティは課せられない。」ということですね。
ボーイズリーグで野球をされている子供たちへ・・・
アマチュア野球においては、あのプレイは間違いなく「ラフプレイによる守備妨害」となりますので、相手チームの捕手がボールを持ってベースライン上本塁前で待ち構えていたら、潔くアウトになってください。くれぐれも怪我をすることなきよう、楽しく元気に野球をすることで勝負してくださいね。
以上、長々と独り言でした。
まず結論からして、マートン選手が本塁突入して相川捕手に体当たりした行為は、完全に「ラフプレイによる守備妨害」です。以前にこのブログでも取り上げた、この春の選抜高校野球での「大阪桐蔭VS県立岐阜商業の最終回のプレイ」(4月6日の記事)とまったく同じケースと思います。
にもかかわらず、プロ野球においては球審があの時のような判定をすることがほとんどありませんね。何故でしょう?
個人的には、野球は格闘技じゃないのですから、「体当たりして捕手が落球、ホームイン」という“野球”じゃないプレイをフィールドで見たいとは思いません。
まあ、私の個人的感情はともかくとして、スポーツ紙の中には、ルールを理解されずにマートン選手の正当性を擁護されている記事がありますが、これを鵜呑みにしてしまう健全な野球少年たちがいないことを願うばかりです。
9月15日の○○スポーツのWeb記事には、「中堅・上田の好返球でタイミングは完全にアウトだったが、「キャッチャーがホームプレート上にいた。自分としては何が何でも得点したかったのでああするしかなかった」。走路に入った相川をタックルで吹き飛ばした。ボールは落ちずタッチアウト。その直後、相川が激高した。だが現行ルールでは走路の優先権は走者にあり、厳密に言えば捕手はホームベースを開けた状態で待たなければならない。」とあります。
http://www.daily.co.jp/tigers/2013/09/15/1p_0006339057.shtml
URL載せたら、どのスポーツ紙かチョンバレですね。(^_^;)
確かに、走路の優先権は走者にあるのですが、それは、【捕手が返球されたボールを持っていないとき】だけです。
以前のブログ記事(8月16日)にも書きましたが、野球規則の7.06(a)【付記】には、「捕手はボールを持たないで、得点しようとしている走者の進路をふさぐ権利はない。ベースラインは走者の走路であるから、捕手は、まさに送球を捕ろうとしているか、送球が直接捕手に向かってきており、しかも充分近くにきていて、捕手がこれを受け止めるにふさわしい位置をしめなければならなくなったときか、すでにボールを持っているときだけしか、ベースライン上に位置することができない。この規定に違反したとみなされる捕手に対しては、審判員は必ずオブストラクションを宣告しなければならない。」とあります。
今回のケースでは、相川捕手はすでに返球されたボールを持っていたわけですから、タッグのためにベースライン上に位置することは正当なプレイであって、タッグアウトが確実であるにもかかわらず相川捕手に体当たりをしたマートン選手が「ラフプレイによる守備妨害」によってアウトを宣告されるべきだったのではないでしょうか?
※アマチュア内規(2013年⑦項)には明確に「危険防止(ラフプレイ禁止)ルール」として記載されていますが、プロ野球には適用されないんでしょうねぇ・・・体が商売道具であるプロ野球選手にこそ適用してあげたい内規だと思いますが・・・
さらに、同記事内では、「翌日のセ・リーグ理事会では○○審判部長が「流れの中でのプレイ」とルール上問題ないプレイとの見解を示していた。」とありますが、これが事実だとすると、少年野球の審判員の立場としては、非常に理解に苦しみます。
高校野球を含む少年野球とプロ野球とでは、ルールの解釈について若干の違いはあるとは思いますが、少なくとも7.06(a)【付記】については、誰が読んでも同じ解釈になると思いますので、【「流れの中でのプレイ」とルール上問題ないプレイとの見解】という解釈はないでしょう。事実、問題のあるプレイだったからこそ、相川捕手が激高してしまい乱闘騒ぎになったのでは?
「問題のあるプレイだがアマチュア内規が適用されないプロ野球においてはペナルティは課せられない。」ということですね。
ボーイズリーグで野球をされている子供たちへ・・・
アマチュア野球においては、あのプレイは間違いなく「ラフプレイによる守備妨害」となりますので、相手チームの捕手がボールを持ってベースライン上本塁前で待ち構えていたら、潔くアウトになってください。くれぐれも怪我をすることなきよう、楽しく元気に野球をすることで勝負してくださいね。
以上、長々と独り言でした。