すそ洗い 

R60
2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

むらさきのスカートの女  / 今村夏子

2019年10月16日 | 書籍

今村夏子
むらさきのスカートの女


今年の芥川賞を 今村夏子さんが獲っていたのを知らなかった
「こちらあみ子」を読んだ時は オモロすぎてビビッタが
新刊が出てるんも知らなかった

ガマンできず 昨夜の帰宅途中の書店で購入




昨夜の帰宅電車と
今朝の出勤電車で
一気に片付ける

ちょびっとキモチワルイ地味な前フリから
後半にかけての
不倫ジェットコースターストーカーエンタテーメント的展開に
目を見張るもんがあった
オチも最高ネ

世の中、むらさきの女と、黄色カーディガンの女ばかりだったら
幸せなのにと本気で思います

こちらあみ子を超える作品は無いかと思ってましたが匹敵してます
サスガサスガサスガ
嫉妬してしまうよーな出来具合





今村夏子さんてこんなエンタテーメントしてましたっけ?
ジャンルはホラー

映画化もテレビドラマ化もイケますね
吉田大八監督でお願いします

出てる本が少ないので早めにコンプリできそうで
ヨカッタねー
今日は アヒルをポチ








「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性がいる。ジャンケンで負けたら女性にタッチするなど、子どもの罰ゲームの対象になっている。語り手の<わたし>は、公園の一番奥のベンチが定位置という、この女性がどうにも気になる。何とか親しくなるため、自らと同じホテルの清掃の仕事に女性がつくよう、ことを運ぶ。女性の様子は変わってゆき、やがて物語は急展開する。

 不思議な余韻を残す『むらさきのスカートの女』。自分らしいものが書けた、と今村さんは振り返る。

「変なもの、怪しいものを書こうと意識しているわけじゃないのですが、自然とそうなってしまうんです」

 そんなユニークな作風で知られる。

 2010年、初めて書き通した作品「あたらしい娘」(のちに「こちらあみ子」に改題)で太宰治賞。このデビュー短編を収めた『こちらあみ子』で三島由紀夫賞。『あひる』で河合隼雄物語賞、『星の子』で野間文芸新人賞。

 順調な足取りに見えるが、実は書く題材を探すのにいつも苦労している。

「執筆の一番のモチベーションは締め切りを守ること。自分の中のものを絞り出すように創作しています」

『むらさきのスカートの女』に描かれた、ホテル清掃の現場。今村さん自身がホテル清掃のアルバイトをした経験をもとにした。「ただし、作中の職場で起きているできごとはすべて創作です」と今村さんは語る。

 大学卒業後、20代半ばから5年ほど、大阪のホテルで清掃のアルバイトに取り組んだとき、「天職かもしれない」と思ったという。力仕事で最初は体のあちこちが痛くなったものだが、きれいにしていくこと、働くことが楽しい、と初めて実感する。

 転機になったのは10年ほど前。ホテルのバイト先から突然、明日は休むように言われることが増え、「何かしなければ」と考えた。手元にあったノートに頭に浮かんだことを書き付けた。やがて初めて書き通す作品が生まれ、デビューに至る。

 そもそも独りでいることが好きで、人付き合いは苦手だ。幼いころからおとなしくて、特定の人としか話さなかったという。

 保育園に通う2歳の娘がいる。「ママ友は?」とたずねられると、

「いません。話しかけられると緊張して何を話したらいいのかわからないんで」

 と苦笑した。

 出産前、子どもはすこし苦手だったが、いまはよその子もかわいい、と思う。『むらさきのスカートの女』は作品内に出てくる、成人した女性と子どもが交流する場面が書きたくて、物語を着想していった。

 娘と一緒に午後8時半に寝る。自らは午前2時半に起き、昼もパソコンの前に座り、1日5時間は知恵を絞る。それが、

「とても長いです」

 とつぶやき、記者らを笑わせたこともあった。

 活力源はお酒と、うどんなどにかける七味唐辛子。甘い物好きで「コンビニで買うチョコレートでも何でも」と言う。

 自然体なところが巧まざるユーモアの源だろう。

 朝日新聞出版の担当編集者、四本倫子は話す。

「『むらさきのスカートの女』の書店向けのサイン色紙には『友達がいない女の人を書きました』と書かれています。本当にあっけらかんと『私自身、友達いないんで』とお話しされていました。衒(てら)いがない人です」
過去2度落選した芥川賞。今回の選考会当日、受賞の知らせに、「ウソですよね」というのが、そばにいた四本への第一声だった。候補作に選ばれた連絡を受けたときは、

「今日、やばい電話がかかってきました」

 と伝えられたという。

「普通の人にありそうな名誉欲がない人だな、と思います」(四本)

 そんな今村さんは本屋に自作が並んでいると、いまだにびっくりすることがある。そして読者の手紙や感想を読むのが大好きだ。

「いろいろな読み方があるんだ、とうれしくて」

 何より書くことに妙味を感じている。

「いやだと思うときのほうが多いんですけど、書き続けられた理由はやっぱり楽しいからだと思います」

 どんな心持ちだろう。

「集中しているときが楽しいです。もう我を忘れている感じです。自分がなくなる感じです。うまく表現できないんですけど」

 デビューから9年間で一番変わったこととして、

「(書く上で)開き直ることができたというか、失敗してもいいやと思えるようになりました」

 と明かした。

 いつまで書いていたいですか?

「本当に書きたいものがない、というときまで」

(週刊朝日2019.7.24 )

  • 『こちらあみ子』(2011年1月・筑摩書房、2014年6月・ちくま文庫)解説:町田康、穂村弘 
    • 「こちらあみ子」 - 『太宰治賞2010』に「あたらしい娘」の題で収録
    • 「ピクニック」 - 書下ろし
    • 「チズさん」 - 書下ろし、文庫版のみ収録
  • 『あひる』(2016年11月・書肆侃侃房、2019年1月・角川文庫)解説:西崎憲 
    • 「あひる」 - 文学ムック『たべるのがおそい』vol.1
    • 「おばあちゃんの家」 - 書き下ろし
    • 「森の兄妹」 - 書き下ろし
  • 『星の子』(2017年6月・朝日新聞出版) - 『小説トリッパー』2017年春号
  • 『父と私の桜尾通り商店街』(2019年2月・角川書店) 
    • 「白いセーター」 - 文学ムック『たべるのがおそい』vol.3
    • 「ルルちゃん」 - 『文芸カドカワ』2017年12月号
    • 「ひょうたんの精」 - 『文芸カドカワ』2017年10月号
    • 「せとのママの誕生日」 - 『早稲田文学』増刊女性号
    • 「モグラハウスの扉」 - 書き下ろし
    • 「父と私の桜尾通り商店街」 - 『文芸カドカワ』2016年9月号
  • 『むらさきのスカートの女』(2019年6月・朝日新聞出版) 
    • 「むらさきのスカートの女」 - 『小説トリッパー』2019年春号
単行本未収録作品[編集]
  • 「冬の夜」 - 『文芸カドカワ』2017年8月号
  • 「木になった亜沙」 - 『文學界』2017年10月号
  • 「ある夜の思い出」 - 文学ムック『たべるのがおそい』vol.5
#今村夏子 #むらさきのスカートの女
#芥川賞 #読書 #reading
#作家 #小説  #吉田大八

 

 

 

 
 

 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寝過ごし 6時半ー7時半 ラーン | トップ | 早朝ラーン 5.03マイル 90分 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

書籍」カテゴリの最新記事