すそ洗い 

R60
2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

「こちらあみ子 」に何がしかの箇所を鷲掴みにされ揺さぶられました

2016年07月06日 | 書籍

「こちらあみ子 」
今村 夏子(1980年2月20日- )

たまたま通勤途中の書店の平台に置いてあった本のタイトルに目が止まり
手に取ってパラパラっとめくってレジに持って行きました

あまり期待はしてませんでした
最近 歳をとったせいか小説を読んでもなーんも感じなくなり
騙された気がして時間が損した気になることばっかやったとです
それは その本や作者が悪いのではなく 自分が老いて鈍くなったからだと思ってました

でもそうじゃないことがハッキリしました
解答はこの本にありました

この本は 自分の中のどこかをぎゅっと鷲掴みにしてきて ブルンブルン揺さぶってきます
それは どこの箇所なんかと
キンタマあたりなのか 脳みそか 肝か 心臓か 肺か
感覚的には大腸あたりですか キュッと掴みやすそーですしね

とにかく大事な部分です 血管とか汗腺とか神経ニューロンとかが一杯集まった箇所ですな
そこをキュっと握りしめられ ぷるぷる揺さぶられるわけでがんす

それは多分 小学1年の時と中学1年の時のよく遊んでいた子が あみ子ちゃんみたいな子で
教育実習に行った時に一番慕ってきてくれた子が あみ子ちゃんみたいな子やったっつーものありました
自分は そーゆー子と親しくするふりはしてましたが 途中からめんどくさくなってきて 逃げてきたとゆー過去ばかりでした
裏切ったとゆーか 何がしかの負い目があります
でも ほんとーにめんどくさくなって相手にしてらんなくなってきて フツーの友達と遊びたいなーと思って逃げました
ほんとーめんどー

この本には そーゆーめんどーなことが自然にさらっと書かれてあり
一つ一つのエピソードがいちいち 体の一部を鷲掴みにしてブルブル揺さぶりに来る
そんなにヘビーさや暗さは無いのですが ちょっと厭な気分にはなれます
この厭さは イイ意味でです なんか懐かしい厭な感覚です
面白みもみっしり詰まってます
その文章の書きようではなく あみ子ちゃんのキャラクターね
みんなあーゆー子やったです
メンドクセーんです いちいち
臭いしね
懐かしいです 

解説の町田康の文なんか わざとオモロそーな言い回しをして白々しく感じてしまうぐらいです
そーゆー作為的なアレがびた一文感じない ナイスなお話です
これは珍しい本です
色んな気持ちにさせてくれました
こーゆーのを感動とゆーんですか
なかなかの気分に持っていかれます
素晴らしいもんです

こちらあみ子 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房


文学ムック たべるのがおそい vol.1
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

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