
朝5時に起きて「イン・トゥ・ザ・ワイルド」を鑑賞
ショーン・ペンの映画を観ていつも思うことは同じ「あ~ん、これ映画館で見たかったよ~ん」とゆー激しい後悔
今回の「イン・トゥ・ザ・ワイルド」もまさにそーなん
最初は このバスに乗った若者のシャシンがごっつー気になり 「あらら ショーン・ペンの映画だわ 行かんとあかんわ」と思ったんやが 公開が終了した後だったので後悔
で しばらく忘れとって ツタヤ・ディスカス様で無料レンタル期間で タダで観れるとゆー 一緒に借りたのは ヤンさんの「ルナシー」
噂ではロード・ムービーとゆーんで ロード・ムービーは大抵眠くなるもんが多いもんで(「パリ・テキサス」は別だっせ)、アマゾンの作品評を全て読み 内容を知っておく(全てが高評価なので 名作らしーん)
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やっぱし ショーン・ペンは外さへんなっ 一杯切り撮ってうまいこと貼り合わせてんなっ
ショー・ペンは鉄壁切り貼り職人やなっ
監督でやる時は自分が出えへんのんも 潔くってエエなっ
てゆー技術的なこととか製作姿勢もエエ按配なん
これは なんらかの人間種族のテーマのひとつなんか 漂泊や漂泊 松尾芭蕉先生の漂泊や ヤングは特に漂泊
そして野垂れ死に
あれですよね 人類ほど生命の尊重されとるエエご身分の生物はおりませんよねー
人類と人類に纏わる生物以外はだいたいにおいて 野垂れ死にが日常
別に野垂れ死にする自由があってもエエんとちゃうん とゆーのがテーマでもないとは思うが
食べてはいけない草を食って野垂れ死にして 死に顔のアップから空撮のワンショットで終わるナイスムービー
ロードで知り合うイイ顔のオヤジ
息子が行方不明になってイイ顔になってる父親
自分はまだ あまり父性について熟考する年齢でもないので 気にも留めたくもないのだが 一瞬止まった 父性
そして 荒野 青年は荒野を目指す 荒野
みなさんがゆーよーに これは映画館で鑑賞するシネマであり
最低限ブルーレイで なるべくなら大きい画面で観たいな とゆー荒野映像のめくるめく
20型ブラウン管テレビでDVDをダビングしながらの鑑賞はちょっと貧乏くっさく
このシネマの良さは半分も味わっておりませんおですが
とりあえず ヤングのやる漂泊より おっさんになってからの漂泊の方がッ説得力ある思うんで
芭蕉先生をコピペしておく
・・・・・
月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。
古人も多く旅に死せるあり。
予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
草の戸も住替る代ぞひなの家
面八句を庵の柱に懸置。
(現代語訳)
月日は百代という長い時間を旅していく旅人のようなものであり、その過ぎ去って行く一年一年もまた旅人なのだ。
船頭のように舟の上に生涯を浮かべ、馬子のように馬の轡(くつわ)を引いて老いていく者は日々旅の中にいるのであり、旅を住まいとするのだ。
西行、能因など、昔も旅の途上で亡くなった人は多い。
私もいくつの頃だったか、吹き流れていくちぎれ雲に誘われ漂泊の旅への思いを止めることができず、海ぎわの地をさすらい、去年の秋は川のほとりのあばら家に戻りその蜘蛛の古巣をはらい一旦落ち着いていたのだが、しだいに年も暮れ春になり、霞のかかった空をながめていると、ふと【白河の関】を越してみたくなり、わけもなく人をそわそわさせるという【そぞろ神】に憑かれたように心がさわぎ、【道祖神】の手招きにあって何も手につかない有様となり、股引の破れを繕い、笠の緒をつけかえ、三里のつぼに灸をすえるそばから、松島の月がまず心にかかり、住み馴れた深川の庵は人に譲り、旅立ちまでは門人【杉風(さんぷう)】の別宅に移り、
草の戸も 住み代わる世ぞ 雛の家
(戸口が草で覆われたこのみすぼらしい深川の宿も、私にかわって新しい住人が住み、綺麗な雛人形が飾られるようなはなやかな家になるのだろう)
と発句を詠み、面八句を庵の柱に書き残すのだった。

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あ、なんか訛りまで真似しちゃった
>あれですよね 人類ほど生命の尊重されとるエエご身分の生物はおりませんよねー
>人類と人類に纏わる生物以外はだいたいにおいて
>野垂れ死にが日常
こーゆー一言が本当秀逸だし、ありそうで誰も言わなかったことを言うのでいつもハッ!とさせられます
私はいろんな人の感想読んでるんですが、こんなことを言う人は居なかったです。。。
芭蕉のコピペも、身に染みます。
人間だけですよ 腑抜けたことゆーてんのんは
生物界 自然界は恐ろしい 人工の箱の中でさえ恐ろしいことばかりなのに 荒野なんて 素手で そら野垂れ死にしても仕方ないし 自由 悲しんだり感傷的になったりする 暇はない
そんな荒野
さすがショーン・ペン テーマの選択と捕らえ方がシャープでなりよりでしたねー
頭でっかちで理想主義者で都会の生活を
捨てアラスカへと旅立った青年。
嫌いじゃなかったです。
この青年の死は人によって受け止め方も
イロイロでしょうね。
私はすこし、うらやましく思いました。
映画も見てみようかな?
さて、お体少しずつ回復しているみたいで
何よりです。
まだ無理しないでくださいねー。
お大事に
原作はめんどくさそーなので読まないとは思いますが ショーン・ペンの演出方法はナイスやと思いました
ご心配おかけしました ありがとございます