フロントフォークのスライドメタル交換2(これは真似しないで！)

シールが外れたところでいよいよスライドメタルの取り外しにかかる。
オイルシールを外すときに使ったシールプーラーをメタルのところに突っ込んでみたところ、うまく引っかかる。
この工具でイケルかと思って外そうとがんばってみたが、全然外れる気配なし。


アウターの内側にも傷を入れてしまった。まあ直接インナーチューブと摺れる部分ではないので後でペーパーを掛けとけばいいだろう。
よく考えてみたら、この方法だとメタルが斜めに引っ張られるので、ゴムのように変形しない物を抜くのは難しいかも。
メタル全体を引っ張るようなやり方を考えないとダメそうだ。

次に挑戦してみたのが、メタルの下にナットを付けたボルトを引っかけて上に抜く方法。

ボルトをメガネレンチに通した後、メタルに引っかかるようにナットの位置をうまく調整し、メガネレンチの上側を固定してアウターをハンマーで叩く。
が、結局メタルに対する引っかかりが甘いため、ボルトがメタルを削るように内側に外れてきてしまう。
これもダメか。

ここまでやって、オズファクトリーさんに相談に行った。
ここは家の近所にあるSRに強いお店だ。
だがメタル交換は今まで行ったことがないそうだ。
そこで会った常連のお客さんにギアプーラを貸してもらい挑戦してみる。


が、メタルが柔らかいためかプーラーの爪がどうしても内側に滑ってしまい、抜けない。ムムム・・。

こうなったら最後の手段、メタルをぶっ壊して外すことにする。
最初のうちはタガネで叩いていたが、アウターに傷が入ってしまうので、リューターでメタルを削る。
半円にするように2箇所を削り取ればきっと外れるはず。


モーターを休めながら削り続けて1時間ほどでポロリ。
やっと取れた！


これが外れたメタル。


削っている間中、金属粉が飛んで手がチクチクするし、アウターの内側も少し一緒に削ってしまった。まあ少しなのでオイル漏れは多分しないだろう。
いやあーこれはホントに手強かった。1日分の書き込みだけど、実際には取り掛かってから外れるまで1ヶ月ほどかかっているんだ。
おそらく爪がしっかりした、いいギアプーラーで外すのが正解なんだろうけど、いいギアプーラは数万円はするんだよね。
自分のバイクだから出来た荒業だな、こりゃ。

※追記：スライドメタルをリューターで削るのは止めた方がいいです！
後から気が付いたのですが、削ったときに出る金属粉が手のあちこちに刺さっており、未だに取れません。息を吸ったときに、肺にも入ってしまっていることでしょう。
運良く眼に刺さらなかったからいいようなものの、もし刺さっていたらと考えるとぞっとします。
くれぐれも真似しないで！