ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

メタルチャーチ クラブチッタ・川崎 2019.8.24

2019年08月25日 | 音楽
ライドパークを2度キャンセルされた事で観る機会が
もう二度とないのかもな・・・なんて思っていたのですが単独来日公演が決まり
先行発売されているとの事なのでチケットお願いしたら、整理番号12.13番という
コレまた凄い数字!
今回、komaki-bandのkomaki氏と観に行って参りました。
バンド関係で同じkomaki-bandの相方ギタリスト若いK君も誘ったのですが
マイクハウ期はあまり好みでは無いとの事。(スラッシュメタル度が強かった時期の2nd迄好み)

今回、二人共体調不良の為、整理番号を諦めのんびり会場入りする事に。
で、会場入るも、お客さんが少ない!そして会場の空気も緩い。
Aブロックも余裕で入れました。
チケットがあまり捌けなかったそうですね。
そして、ライブ日近くなって売れてきたそうで、始まる頃には
まんべんなくお客さんが入って来ました。
圧倒的に中高齢層ですね・・・・。スラッシュ度が強かったら
コレに若者も増えるのですが、今や数少ない伝統的王道ヘビーメタルバンドの中核の一つ
この近年クラブチッタ来るのは、スラッシュドミネーション等の激しいイベントでしたので
サークルモッシュもステージダイブも起きない雰囲気でした。
やりそうな人も見当たらない・・・。



ステージは撮影禁止。
バックドロップはシンプルに「METAL CHURCH」と描かれたロゴだけ。
下手のギターアンプはメサブギーのレクティファイヤーらしきモノと
カーヴィン?のスティブヴァイモデル?的アンプと2台で、共にメサブギーの
キャビで3段積み。
上手はJCM900か2000のマーシャルと、800か?のモノの
マーシャルキャビで同じく共に三段積み。
ベースは上手側か?アンペグらしきモノがスタック積みで。
(私達は会場中列以降のゆとりあるスペースで観ました)

18:00、オンタイムでアナウンスと共にSEが流れ始めました。
そしてメンバーが個別に登場、見事におっさんバンドと・・・・
やはりオリジナルメンバー&リーダーのカートヴァンダーフーフと
ボーカルのマイクハウに声援が多いです。

恐らく、新曲からスタート。何の曲からスタートするか?と
後ろから話している人が居たので、定番的スタートです。
過去2回来日し、伝説となった初来日公演は91年同じくクラブチッタで観ました。
「ヒューマンファクター」で世界中に名を広めた時期、しかしその時は
「ヒューマンファクター」からのスタートでは無く意外中の意外
1stアルバムの1曲目「ビヨンドザブラック」からのスタートが期待を裏切り
コレが凄く良い意味で当時話題になったものです。
その時のシンガーは金髪のカッコいいルックスのマイクハウでした。
おどけたパフォーマンスがとても映えるパフォーマンスでしたが
今は、ビジネスマン的黒髪短髪おじさんなので、なんだか「おもしろいおじさん」にも見えました。
でも、ステージーを端から端まで動きのパフォーマンスに
全く衰えの無い歌声を響かせ、素晴らしかった!!!
今回はマイクハウが参加した3枚目から計5作の作品中心のセットリストなんで
若い頃のハイノートも全くドロップチューニングする事なく当時のKEYを落とす事無く
見事にハリの伸びの有るハイノートを響かせておりました。
コレは長い間リタイアしていた事でこの年齢になっても声がヤラれず居られたのかな?
そう思いました。現役でハイノートを歌い続けたら何かしら喉に衰えが起きるのが必然ですし。
歌う体もしっかり出来ていて完全に腹に声が乗った体が共振する声を響かせる事に
驚いた人も多かったようです。
バンドのリーダーで、このマイクハウ全盛期、裏に引っ込み「裏ボス」「フィクサー」として
カートの作った曲を主にメンバーが演奏させてきたのですが、意外にもカートが
初来日。大きな体にレスポール、スキンヘッドが何だか貫禄というか威圧感というか・・・
良く言えばアクセプトのウルフホフマン、
いや、顔の造りはフィリッツフォンエリック(コレは褒めすぎ)
そんな貫禄が出てました。で改めて思うと、マイクハウ全盛期のメタルチャーチでギターは
プレイしていなかったんですよね。
この頃、リズムギターの名人ジョンマーシャルがそのパートを弾いていたので。
そしてドラムのカークアーリントンとディュークエリントンの活き活きしたリズム隊が
躍動的で、演奏レベルもかなり高かったです。
メンバーに誰かヒーローが居る形では無く
バンドが一体として立ち向かう体制でした。

3曲目に早くも名曲「バッドランズ」をチョイス。ノンストップ型で長尺な曲を疾走させ
意外にも「遺作」的な・・・「ハンギングインザバランス」の「ゴッズオブセカンドチャンス」を上手く使い
現ギタリストの白いジャクソンソロイストを使うリックのリードソロコーナー、
サンダーバードを弾くベーシストのペンタントニックソロコーナーを設けたり、
(今回のベーシストは助っ人)
微妙なハイハットのタイミングでリズムを取り、皆上手くINして行くのでした。
流石、この辺りはベテラン。

そして相当驚いたのが、リーダーのカート。レスポールとメサブギーレクティファイヤーで
凄く気持ちの良いリズムギター、深いリバーブやアコギシュミレーター、薄くフェイザーをかけ
ギターを弾いているカートがほぼリズムギターに徹している事でした。その後は
マイクハウ時期もツインハーモニー、そしてギターバトルのパートは多いのに
ほぼ、上手のギタリストリックに任せていて、初期2作のリードパートは本人が弾くのですが
完全に自分のリードだけで弾いたのは2ndのバラード「ウォッチチルドレンプレイ」のソロ、
そして他の曲のギターバトルだけで、ハイフレットを弾いたのは5曲位。
太い音を刻むリズムギターに徹していました。カートのギターソロが好きなファンも多いのですが。
不器用的、躍動的なクレイグウェイルズのパートは同じく白いジャクソンソロイストを弾く
リックがうま~く弾いていました。何と言うかプリーストのリッチーフォクナー的に。
彼が殆どのパートのギターソロを弾く事に。曲によってオリジナルの面影は全くナシに弾いている所も。
「ノーフレンズオブマイン」ではリックの見せ場を作り
リズムに徹すると、リード弾いた後にリズムに戻り辛いなぁ・・・なんて感じる事もある私、
そして、ジョンマーシャルのリードフレーズをカートは弾きづらいのかな?とか。
ギターのバランスはカートの音が大きめに響いていたのですが、、このリードコーナー辺りから
カートが6:4位のバランスに整ってきました。(私が中央部により左手に居たのもありますが)
今回リズムギターに徹している感じのカートのギターの重みと深みをかなり感じました。

先述した様に、2ndの「スタートザファイヤー」等、鉄板ナンバーも織り交ぜ、
マイクよりもっとKEYの高いヒステリックなハイトーンを出す故デビッドウェインに
何ら臆する事も無いハイノートも響かせておりましたし、「フューマンファクター」REC前は
クイーンズライチのジェフテイトのボーカルトレーナーに付いて
ボイストレーニングを受けたマイクの歌は
中域をピークに響かせる喉と体になっています。ミックストーンもファルセットも混ぜる事なく
あのハイノートに近づけたので今の年齢になってもかなり地声のレンジが広いんですね。
多くのジャンルの歌い手さんの多くがどんどんレンジが狭くなるのに、ここは保ったブランクと
喉に負担のかけない発声方を得ているんでしょうかね。
ベースも特に重要な「バッドランズ」等でもしっかり存在感を示し
ドラムも疾走感というより安定型タイトなドラミングです。
マイクハウ復活してからの曲は5曲位かしら?

と・・・すっかり長くなってしまった・・・・
2~4枚目迄のゴールデンベストヒッツ的なセットリストに満足してきた頃
どうしても1st、2ndの曲が聴きたくなってくる欲求に駆られている頃
上手くファン心理を読んでいるか?の様に「ビヨンドザブラック」をプレイして
オールドファンは感涙状態になります。そして、オーディエンスを上手く歌わせますしね。
復帰してから時間も経ったマイクは完全にSHOWの見せ場と煽りをしっかり摑んでいますね。
その前にプレイされた「ザ・フューマンファクター」で一幕終るのか?と思っていたくらいなんで。
そして、先日記事にした「バイザナンバー」を演奏し、「インザモーニング」で
ドラムソロタイム。コレが自分のテクニックをひけらかすのでは無く
エンターテイメントをしっかり出してお客さんの心を摑む「芸」でしたね。
ドラムスティックを一本口に咥え、マイクを当て口を上手く開けながら
もう一本のスティックで「ウイリアムテル」のテーマを奏でたり
手やビール瓶でドラムソロしたり、完全に我々の心を摑んで行きました。

で、意外にも私個人も1曲目にやるのではないのか?と思っていた
マイクハウ参加の1作目3rdからの「フェイクヒーラー」でエンディングで一幕下りました。
(コレ、当時喧嘩別れした故デヴィッドウェインも対抗して自身のバンド「レヴァレンド」で演奏してました)

当然、アンコールの手拍子に「メタルチャーチ」コール。
アンコールに応えて戻って来たメンバー達。
ココに意外にも名バラードとも誉れ高い「アンセムトゥージエストランジド」を持ってきました。
思いっきり意外でした。初来日時には聴けなかったので。
しかも長尺で9分半ある曲なのに。リアルタイムに「燃えろ!誌」に居たさこたはつみ氏が
編集部によるHR/HMバラード集ベスト5に、
他の名バラードを引き離しこの曲を1位に持ってきた事がありました。
意外中の意外!まさかのバラードによるエンディング!
メタル歴は30数年になりますが、「メタルの権化」なバンドで
バラードによる・・・こういうライブエンディングは初めて遭遇しました。
しかもコレが凄く良かった。
(アコースティックシュミレーターもかかったカートの長いアルペジオから始まり
曲の大きな転換地のあの素晴らしいハーモニーとツインギターソロをカートは弾かず
上手のギタリストに全部投げていましたが)


時計を見ると、しっかり2時間のステージパフォーマンス。
スピードメタル的ナンバーやノリでは無い、スラッシュメタル枠でデビューしたメタルチャーチの
王道パワーメタルのライブはこう幕を閉じ、ベーシストはステージでファンと交流、
マイクハウはステージから降り、ファンとコミュニケーション。

流石に、多くのコンサートを見て来たであろう私を含めた中年オーディエンスはコレ以上引っ張る事無く
会場を後にしました。
いやぁ、、、、シンプルながら良いライブでしたね。
フルハウスには行かなくとも、透間は有っても集客はかなりあった様に私は感じました。

その日の深夜伊藤正則のラジオ「パワーロックトゥデイ」で賞賛のレポートが届いて
コンパクトに纏められていましたが、やはりマイクハウの歌が衰えていない事、
そして初来日のカートヴァンダーフフがかなり嬉しかったらしいとの事、
1曲だけオフィシャルでOAのOKが出て、その日演奏された
「エージェントグリーン」がかかりました。

久々過ぎる、大長文になってしまいました。
ご拝読有難う御座いましたm(__)m




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