ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

メガデス 「The SICK The Dying …And The Dead!」

2022年09月23日 | 音楽
前作「ディストピア」から6年ですかね。
ボーカル&ギタリスト、リーダー、デイブムステインの喉が
厳しくなりダウンチューニングに移行したのは。
それまでデイブはレギュラーチューニングに拘ってましたね。
リードギタリストにキコルーレイロが入りましたが
知らぬ内にANGRAを辞めていたとは!!
ギタリストで実質リーダーのラファエルヴィッテンコートがANGRAの活動に支障が起きるなら
他のギタリストを…と語っていた記憶が有りますが、その頃は
未だ在籍していたのですが、ANGRAオリジナルメンバーで
ANGRAテクニカルの象徴だったキコがANGRAを去ったのが衝撃的でした。
デイブムステインの中でどれだけ長続き出来るか?メガデスで稼ぐなら
長期的に稼ぎ続けれるANGRAの地道な?活動も両立出来るのではと
そうは思ってもメロスピードメタルバンドのトップクラスバンドになってしまったので
無理だったみたいですね。ANGRAもメンバーチェンジ多かったし
感情の拗れも生じるだろうし、初代ボーカリストのアンドレマトスが3年前に亡くなってしまうし。
同世代なだけ、ショックありました…とすっかりANGRAの話になってしまいました。

メガデスはデイブムステインが咽頭ガンの治療で復帰出来たから良かったものの
コロナ禍も有り今作の製作は遅れた上
一時、相互訴訟合戦まで起きていたものの和解したオリジナルメンバーベーシストで
難しい人間であるデイブムステインと他のメンバーを繋ぐ
クッション役もしていたデビッドエレフソンが、まさか児童売春で告発という
とんでもない理由で解雇…。

基本的にメガデスは「上手い人間が居れば成立つバンド」と
アウトレイジの丹下氏が言っておりましたな。
ベーシストには元メンバーであったジェイムズロメンゾが再加入。
ドラムには評価が高かった元ソイルワークダークヴェルビュレーンが参加。
今回の楽曲製作にはダークやキコのクレジットが有りますね。
セカンドリードギタリストは以前からソロアルバムでブラジル音楽や
ジャズロックと幅広いプレイをしてきたテクニシャン。
今作では相当数のリードギターを弾いておりますな。
聞いた感じでは7割位はキコが弾いている感じ。
それにしてもデイブムステインの単音テクニカルリズムギターの斬れ味は凄まじい。
…そして今作はヘビーメタルなメガデスの本格的メタル
初期返りの傑作に思います。

Life In Hell


私は大ブレイク作「破滅のカウントダウン」でメガデスに見切りを付け
「エンドザゲーム」でメガデス復活!を感じましたが
次作「サーティーン」で結局、予定調和メロディック路線に戻ってしまい
また諦め「ディストピア」で漸く重い腰を上げ復活の予感がしたのですが
今作は「相当な気合いが入っている傑作」と素直に思いました。
作風で言えば「ラストインピース」をメインに「破滅のカウントダウン」を散りばめ
1stアルバムの様な殺傷能力の高いスピードメタルを要所要所に
ぶち込み、テンションを切らさず、キレ味が高く
内容も濃密だと思いました。
特にスピードメタル以外の何物でも無い「ライフインヘル」「ウィルビーバック」
この辺りは1stの名曲「ラトルヘッド」を彷彿させます。
インテレクチュアルスラッシュメタルを標榜していた頃と。
所々に「ハンガー18」的メロディー路線のフレーズも入りながら
元々ひねくれた音楽性だったメガデスが何というか
大人の味な展開を繰り広げ、そしてキレが鋭いギターリフとスピーディーさを
組合わせるというか。スピードメタルとメロディック路線の
両方にも寄れるというか。
古典的なリードプレイのデイブ、幅広く躍動的且つ
嫌味の無いキコのリードプレイ。コレはマーティー期より
カバーが難しい。
そして、やはり何といってもデイブムステインのテクニカル且つ
凄まじいリズムギター。リックが特別斬新さという訳では無いと思いますが
このキレを聞いたら凄まじいリフ、リズムギターに聞こえる。
後、分離の良いミックスでジェイムズロメンゾのベースが
カッコ良いグルーブを出していますね。
ザックワイルドのブラックレーベルソサエティに居た男ですよね。
09年ラウドパークで弾いていたのもジェイムズだと思います。
長年の酷使と癌でデイブの声のレンジがかなり狭くなったのは仕方ないですし
最初は「自分ならこういうメロディーを入れたいな」と思う所が有ったりでしたが
アルバムトータルで聞くと、そんな事は関係無いか…と思います。

熱かったメガデスが蘇った気がします。
各方面で、かなりの評価を得て居ますね。
ボーナストラックとして収録されてい「ポリストラック」は
70年代後半のハードコアパンクバンドのデッドケネディーズのカバーの様ですが
完全にロカビリーなリックですね。
スプリングリバーブの効かせ方とか、サーフロックですね。
オリジナルを聴いてみましたが、やはり思った通り
パンクの中にロカビリーテイストが入りまくりで面白いです。

思わず力が入り、長文となってしまいました。
ご提供頂きました。有難う御座いますm(_ _)m

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4 コメント

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久々に聴き応えある作品です!! (ぶりぶりざえもん)
2022-09-25 21:49:42
2000年以降のBig4のウダウダ振りに嫌気を差し、殆どのスラッシュ愛好家は
Big4にソッポを向けていたと思います。
今回のMegadethも例外でなく「End Game」「13」はロードランナーから
発売されていたのでスルー、「Distopia」は購入したモノの物足りなさが
感じていました。
今回の「The Sick The Dying...And The Dead!」…イイじゃん!!
デイヴ(V0/g)が荒れると作品が良くなる(?)と云う変なジンクスが
立証されてしまいました(苦笑)
いつの間にかメンバーが多国籍軍でしかも
元「Angra」「Soil Work」「White Lion(?)」と云う面子!?
これ、デイヴにとって「米国には俺が納得出来るヤツはいない」と
言ってるようなモンじゃないかと思うし、ロメンゾの起用はクセがない
プロのベテランと言ってましたね。
解雇されたエレフソン(b)は残念だけど私は励ましたい!!
「大丈夫!!Biohazadのエヴァンに比べればまだマシ!!」と
言いたいです!!

それと、来年2月に来日決定したそうですがコロナが不安なので
観に行きたい気持ちになれません。
返信する
ぶりぶりざえもんさん (太郎)
2022-09-27 00:10:06
今回もご提供頂き有難う御座いましたm(_ _)m
今作はかなり気合が入った素晴らしい作品になりましたね。
05年以降…スレーヤーとアンスラックスの新作は良いなと思うモノはありました。
メガデスは人間関係がグチャグチャでしたね。エレフソンとデイブの告訴合戦とか。
エレフソン、折角元サヤに戻ったのに。一時「KK‘s priestに参加か!?」
なんて噂がネット出ましたがKK側が我々には既にベーシストが居る、と否定しましたしね。
今、メンバー集めは普通に国籍またぎますね。リモート等でコミュニケーション取りやすいですし。
ロメンゾって、そうでしたか…ホワイトライオンでしたか。
燃えろ!誌では当時ヴィトブラッタ以外のメンバーを酷評しておりましたな。
と、ロメンゾはNYブルックリン出身なんですね。

来日公演は武道館なのですよね…換気はまだ大丈夫そうですがチケット高いでしょうねぇ。
返信する
ある意味、奇跡の人 (ぶりぶりざえもん)
2022-09-27 04:25:31
White Lion自体、まともに聴いていなかったので後でチェックします。
ヴィト・ブラッタ(G)が褒められていて、他のメンバー
特にマイク・トランプ(Vo)は酷評されていましたね。
ルックスは良いですが、肝心の歌唱力がだめでした。
ブレイズ・ベイリー状態ってヤツですね(苦笑)

今回のジェイムズ・ロメンゾ(B)はここのベース…ただそれだけ…
だけどよく考えてみてよ!
ヘアメタル勢からスラッシュ勢に移行できたのは彼だけです!!
Megadethに加入前にザック・ワイルドと連んでいましたから
そう言う意味では恵まれているなと痛感しました。
返信する
ぶりぶりざえもんさん (太郎)
2022-09-28 23:44:28
ホワイトライオン、曲自体は良いと思ったのですよ。
燃えろ!誌のレコード評は散々でしたが。後マイクトランプの人間性はチト。
ブレイズは元のウルフズベインではカッコ良かったのですよ。
ブリティッシュヘビーメタルのデイブリーロスみたいで。
ずっとスティーブハリスが狙っていた様でしたがメイデン入って気の毒な人になりました。
ヘアメタル系…普通にスラッシュメタル好きな奴も多かったですし
私の周りでは逆も然りでした。今スティールパンサーやっているサッチェル事
ラストパリッシュは悪名?のFIGHTでリードギタリストでしたな。
ザックワイルドは大のサザンロック好き、
ジェイムズロメンゾは音楽性が広い男でしょうね。
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