深夜図書館

日々の小さな感動。
日々心残りに思うこと。

「死者の書」

2009-06-03 | 読書
「死者の書」ジョナサン・キャロル著(創元推理文庫)

きゃーおもしろかった。
なんだろう、この満足感はっ!おいしいごはんをお腹いっぱい食べました、という気持ちです。
最初はつまみぐい程度に読んでいたのが、もうやめられないとまらないかっぱえびせん状態で、やっぱり週末は明け方近くまで夜更かししてしまったのでした。

とあるファンタジー作家にあこがれて彼の伝記を書こうと、彼の住んでいた土地へ赴く恋人同士。
最初は親切な住民たち、でもなんだ違和感。
ある日少年が車にひかれる現場を目撃。
「彼、笑ってました?」と聞く住民。

違和感の描き方が絶妙。なぞが解けそうで解けない。
そして結末を知って、こんなの解けるわけがない、と納得。
そしてラスト1ページでびっくり。

著者、上手いわ。
この一言につきます。
伏線のはりかた、筋書き、キャラクターの設定。すべて良し。
主人公の男性は、有名な映画俳優の息子という設定なのですが、ところどころに映画っぽいセリフがでてきたりするところが、おおげさでコミカルなのも魅力的でした。
これ、映画にしたらおもしろそう、と思うのですが、映画化されてはいないのですね。


こないだ「クロニクル千古の森」がすっかり気に入った私は、今まで好んで読んでなかった「ファンタジー」に興味をもち、
「大人のためのファンタジー読本」やまねこ翻訳クラブ編を参考に、面白そうなのを読んでいます。




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