深夜図書館

日々の小さな感動。
日々心残りに思うこと。

なんでも魔女商会

2013-09-15 | 読書





我が家の小学1年生女の子は、最近
あんびるやすこ著「なんでも魔女商会」というシリーズの本にはまっています。
なんでも魔女商会リフォーム支店のかわいいおさいほう魔女が、いろんなドレスのリフォームをするお話しで、
リフォームされるドレスのかわいさや、魔法の世界の手芸品、森の動物や美味しいお菓子と紅茶、ちょっとした手芸のレシピなどなど、女の子の大好きなものが、ぎゅっとつめこまれているのです。

ドレスのリフォームは、魔法ではなく、ちゃんと手仕事で行います。
なんでも魔法で解決できたら、ありがたみが無いからなのです。
うーん確かに!
と思わせる本です。
ドレスをリフォームしてもらった人は、いろいろな悩みを抱えていて、リフォームしてもらうことで、前向きに生まれ変われるのです。

願い事っていうのは、自分への約束事のようなものね、
なんてちょっと哲学的なメッセージもこめられていたりして、私も楽しんで読んでます。



黄昏に眠る秋

2012-09-10 | 読書



「黄昏に眠る秋」
ヨハン・テオリン著
(ハヤカワポケットミステリ1846)

月1冊のお楽しみミステリー
ハヤカワポケットミステリー

ポケットに入らない大きさと厚さ。
ポケットマネーで買うには、ハードカバー並のお値段。

もっぱら図書館で借りてます。

本当は、“特捜部Q”シリーズを借りたかったのだけれど、あいにく全て貸し出し中だったため、同じ北欧文学の棚にあったこの本を借りました。

始終、海沿いの冷たい風を感じました。

寂しい気持ちをかかえた人びと。息子を亡くした母。すれ違う家族。父を殺された男。老いてゆく友人たち。母の愛を求める男。
みんな、幸せになるのが、下手みたい。



寂しい秋にぴったりのセンチメンタルなミステリーでした。

「恐怖と愛の映画102」

2010-01-10 | 読書
「恐怖と愛の映画102」中野京子(文春文庫)


愛読雑誌「母の友」の映画エッセイが102も一冊になって登場。
しかも文庫。だからコストパフォーマンスが良い。
映画案内の本って好きで何冊か持っています。好きなんです。
「安西水丸の二本立て映画館」朝日文庫、とかね。

自分が観た映画を他人はこんな風な視点で見てるんだって思ったり、観てない映画だと観てみたくなったり。

今はブログがあるから、いろんな人の(もちろん専門家から一般の人まで)映画や本の感想を見ることができて、すごい世の中だなあと思います。
共感するときもあるし、反対意見のときもあるし、映画にしても本にしても多角的に楽しめてうれしいです。


この本の映画紹介の面白いなあと思ったところは、映画のあらすじではなく一場面に焦点をしぼっているところ。普通に見てたら見逃しそうな場面(つまりストーリーとはあんまり関係ない部分など)をとりあげてくれているので、また観たいなあと思う映画がいくつかありました。

レンタルDVDが80円なので、またまた夜更かししてしまいそうです。

読書の秋ですね

2009-10-29 | 読書
1Q84を読了しました。
いや、厳密には、今、村上さんは続編を執筆中とのことなので、まだ読了ではないのですが、結構おもしろかった。
でも、なんとなく今までの村上さんは自分の内側っぽい感じがしたのに、今回のは外側に吐き出しているような感じがしました。
それを、受け止めてるような気分で読みました。

読書って楽しいなあと思う今日このごろ。

今読んでいるのは、
「the road」コーマック・マッカーシー著
→かなり重いです。核戦争後?の生き残りサバイバルな日々。あてもなく道なき道を行く父と幼子のロード・ストーリー。映画化されたみたいなので、早く見たいなあ...(最近気になる俳優、ヴィゴ・モーテンセン&美しいシャーリーズ・セロン)
上記がかなり重いので、
「犬は勘定にいれません」コニー・ウィリス著
→とっても楽しいです。SFなんて読んだことないけれど、面白いです。
SFって訳すの大変だろうなあ。わからない点を調べようにも調べられないですもんね。どこまでが架空でどこまでが科学的事実や史実に基づいているのか見極めが難しそうです。


外国作品は今まであんまり読まなかったのですが、「訳者」重視で、探して読むと結構おもしろいのが見つかります。
お気に入りは、金原端人さん、柴田元幸さん
新潮のクレストブックも比較的はずれがない。


日本の作品で今読みたいのが、
「ドーン」平野啓一郎
「ヘヴン」川上未映子
の2作品。
図書館に入ったら借りて読もうっと。




「死者の書」

2009-06-03 | 読書
「死者の書」ジョナサン・キャロル著(創元推理文庫)

きゃーおもしろかった。
なんだろう、この満足感はっ!おいしいごはんをお腹いっぱい食べました、という気持ちです。
最初はつまみぐい程度に読んでいたのが、もうやめられないとまらないかっぱえびせん状態で、やっぱり週末は明け方近くまで夜更かししてしまったのでした。

とあるファンタジー作家にあこがれて彼の伝記を書こうと、彼の住んでいた土地へ赴く恋人同士。
最初は親切な住民たち、でもなんだ違和感。
ある日少年が車にひかれる現場を目撃。
「彼、笑ってました?」と聞く住民。

違和感の描き方が絶妙。なぞが解けそうで解けない。
そして結末を知って、こんなの解けるわけがない、と納得。
そしてラスト1ページでびっくり。

著者、上手いわ。
この一言につきます。
伏線のはりかた、筋書き、キャラクターの設定。すべて良し。
主人公の男性は、有名な映画俳優の息子という設定なのですが、ところどころに映画っぽいセリフがでてきたりするところが、おおげさでコミカルなのも魅力的でした。
これ、映画にしたらおもしろそう、と思うのですが、映画化されてはいないのですね。


こないだ「クロニクル千古の森」がすっかり気に入った私は、今まで好んで読んでなかった「ファンタジー」に興味をもち、
「大人のためのファンタジー読本」やまねこ翻訳クラブ編を参考に、面白そうなのを読んでいます。