東京の桜、ソメイヨシノの開花宣言が昨日(3月31日)気象庁より発表された。2月3月の寒さが影響して平年より5日遅いと言うが、今日4月1日の暖かさで木々の蕾が一段とふくらみを増したようである。そしてこれから桜前線の予報が春の到来の話題の華となる。
そのさきがけのように読売新聞3月30日の朝刊にドナルド・キーンさんの「束の間の美だからこそ、日本で愛される桜」の一文が掲載されていた。桜を愛する日本人の心情を見事に表しているので、ここに引用させて頂く・・・。
「桜はどうして、これほど日本人に愛されているのでしょうか。もちろん美しいからですが,もう一つの理由は花が長続きせず、束の間の美であるからです。日本人が愛するのは、桜の儚さにあると思います。花は散り、形あるものは壊れる。何事も永遠には続きません。まさに無常ですが,日本ではそうして物事が変わり続けることが受け入れられてきました。その中で、早く散る桜が美の象徴として崇められるに至ったのは不思議ではありません。」
「西洋では永遠の美を求めて、大理石で宮殿を建てました。しかし、日本では
大理石どころか煉瓦の建物さえ多くありません。とにかく、桜は日本中で愛されており、毎年の春に"桜前線〟が予想されるのは、世界中で間違いなく日本だけです。桜は日本人にとっては、ただの花ではないのです。春の訪れを告げて、わずか数日の栄光に彩られた後、あっさりと散ってしまう桜こそは、日本においては、すべての花を代表する花と言えるでしょう。」
短い囲み記事であるが、心に染み入るのである。また今年は、アメリカの首都ワシントンのポトマック公園に咲く"日米友好の桜〟が100周年になると言う。1912年、高名な科学者でニューヨーク在住の高峰譲吉博士と東京市長・尾崎行雄氏の働きかけと写真家エリザ・シドモアの希望によって実現。日本の桜の苗約3000本がポトマック河畔に植樹され、以来ワシントン市によって大切に育てられ、数年後には美しい桜並木で彩られるようになり、やがて毎年、全米桜祭りが華やかに開催されることとなり、今では満開時には100万人以上の人出があるという。今年は特にその100周年にあたり、盛大な記念行事が開催されたニュースが届いている。
日本の桜祭りは、これからであリ、心待ちの日々が始まるのである。
そのさきがけのように読売新聞3月30日の朝刊にドナルド・キーンさんの「束の間の美だからこそ、日本で愛される桜」の一文が掲載されていた。桜を愛する日本人の心情を見事に表しているので、ここに引用させて頂く・・・。
「桜はどうして、これほど日本人に愛されているのでしょうか。もちろん美しいからですが,もう一つの理由は花が長続きせず、束の間の美であるからです。日本人が愛するのは、桜の儚さにあると思います。花は散り、形あるものは壊れる。何事も永遠には続きません。まさに無常ですが,日本ではそうして物事が変わり続けることが受け入れられてきました。その中で、早く散る桜が美の象徴として崇められるに至ったのは不思議ではありません。」
「西洋では永遠の美を求めて、大理石で宮殿を建てました。しかし、日本では
大理石どころか煉瓦の建物さえ多くありません。とにかく、桜は日本中で愛されており、毎年の春に"桜前線〟が予想されるのは、世界中で間違いなく日本だけです。桜は日本人にとっては、ただの花ではないのです。春の訪れを告げて、わずか数日の栄光に彩られた後、あっさりと散ってしまう桜こそは、日本においては、すべての花を代表する花と言えるでしょう。」
短い囲み記事であるが、心に染み入るのである。また今年は、アメリカの首都ワシントンのポトマック公園に咲く"日米友好の桜〟が100周年になると言う。1912年、高名な科学者でニューヨーク在住の高峰譲吉博士と東京市長・尾崎行雄氏の働きかけと写真家エリザ・シドモアの希望によって実現。日本の桜の苗約3000本がポトマック河畔に植樹され、以来ワシントン市によって大切に育てられ、数年後には美しい桜並木で彩られるようになり、やがて毎年、全米桜祭りが華やかに開催されることとなり、今では満開時には100万人以上の人出があるという。今年は特にその100周年にあたり、盛大な記念行事が開催されたニュースが届いている。
日本の桜祭りは、これからであリ、心待ちの日々が始まるのである。