もったいない時間

先々週の話になるのだが、
タバサと一緒に夜空を見上げていたら、久しぶりに流れを見た。

それはそれは大きくって、それはそれはゆっくりと流れる星だった。
ここら辺で見るのは珍しい位、綺麗な綺麗な流れ星だった。

どのくらいの長さを流れていたかと言うと、
「あっ！ほらっ！流れ星！すんご～い、大きい～、長いね～！落ちたらドカーンって音がしそうだね。」
と言う言葉が早口で全て言い切れる程、長い長い時間流れているだった。
そして消えてから思った。
そうだ、願い事だよ....。
今から思えば、こんな事が言える位なら、お願い事３回位は余裕で唱えられた気がする。
お願いしたいことなんて山の様にあるのにさ。
私達は何ともったいない！時間を過ごしたのだろう。
後悔先に立たずだが、滅多に見る事の出来ない流れ星のひとつを無駄にしたと言う事は、
非常に悔やまれるわけである。

夜道は決してうかうかと歩いていたりしたらいけないのだ。
夜空を見上げたらいつでも流れ星を見るものだと想定して、
お願い事は咄嗟に口から出る様に練習しておかなければいけないのだ！
と思った。

で、あれからも夜空を眺めてはいるが流れ星なんて見やしない。
こんな日々を過ごして、そして次のいつかの時..。
こんな事を思った事はすっかり忘れて、また「あっ！流れ星！」で終っちゃうんだろうな。
流れ星に上手にお願い事を言えた事がある人～、
そのお願い事が叶った事がある人～がいたらものだと思う。