京の一枚

京都 真如堂・涅槃会法要と涅槃図公開 3月1(日)~/31日(火)


江戸時代宝永年間に描かれたという縦6m、横4mの紙本着色で極彩色の涅槃図が
1ヶ月間公開され、15日が涅槃会法要です。
「花供祖(はなくそ)あられ」の授与もあります。


十五夜の満月が中央に描かれ、右上の雲間に、お釈迦さまの生母である摩耶夫人が駆けつける姿もみえる。

そして8本の沙羅双樹(4本は入滅の悲しみで枯れ、残り4本は供花として花が咲く)の根元に、北を頭に、西を向いて横たわるお釈迦さま。
そのまわりを菩薩など数多くの仏弟子たちが取り囲み、その光景は荘厳なものがある。

くわえて弟子のみならず動物や、本来の「涅槃絵」では描かれることが稀な魚類、昆虫などもおり、本邦最多とされる127種類もの生物が描かれている点は特筆される。
そこに描かれる姿もとても写実的であり、動物たちは手向けの花を口にくわえたり、手に持ったりして、お釈迦さまの死を悼んでいる姿はけなげでもある。



こうした描写は、のちに本草学研究において作成される、精緻な昆虫図譜や若冲の動植綵絵などにも、どこか通底するものがある。


また「涅槃図」に描かれることのない、猫を含んでいる点も興味深いそうだ。なお東福寺の日本最大とされる涅槃図(縦15m、横8m・室町期・明兆作)にも、猫が描かれており、何かしらの関わりがあるかもしれない。

※真如堂・「大涅槃図・特別公開」3月1日~31日。
東福寺・泉涌寺「涅槃会」3月14日~16日。
本法寺「春季特別寺宝展」3月15日~4月15日。
参観の際は、各寺のホームページなどを要確認のこと。




■場 所: 真如堂
■期 間: 2020年3/1(日)~/31(火)
■時 間: 9~16時
■料 金: 拝観料:600円(入山料込)
■アクセス: 市バス5「真如堂前」
■お問合せ: 075-771-0915
■詳細ページ:http://shin-nyo-do.jp/




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