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京の一枚

京都 送り火に願いを込めて (8月16日)


護摩木を納める




送り火の点火に用いられる護摩木に姓名・年齢・持病等を書いて納め、火床で最初の点火用として焚いてもらいます。


厄除け・病気平癒になるそうです。


護摩木は送り火の前から「大文字」(銀閣寺門前)「左大文字」(金閣寺門前)、「鳥居形」(化野念仏寺)、「船形」(西賀茂・西方寺)の志納所で受け付けています(各山によって日時は異なる)。


火床に組んで燃やす松割木は1本400円、護摩木は1本300円。


盃の水に送り火の大の字を映して飲む願い事が叶い、または無病息災に暮らせると言います。


ナスに穴をあけて大文字を見る目の病気にならないそうです。


翌日の早朝に消し炭を取りに行く消し炭を奉書紙に巻いて水引をかけ家に吊るしておくと、魔除け、厄除け、盗難除けのお守りになるそう。


銀閣寺参道の家並みには今も消し炭が吊されているとか。


また、消し炭を煎じて飲むと腹痛が収まり、病気封じになるという言い伝えがあります。



「大文字山に煙草の大看板」




日本初の両切り紙巻き煙草を明治二十四年に製造し、「東洋のタバコ王」と呼ばれた村井吉兵衛氏。


彼は明治28年、岡崎で開催される第四回内国観業博覧会にあわせて、五山の送り火で大文字が灯る大文字山に煙草の大看板を掲げたそうです。


送り火と煙草、なんとも大胆なPR広告です。


その看板は、数年後には撤去されてしまったそうですが…。




「8月16日以外の日にも点火!?」




明治時代以降、慶祝行事等の一環で点火されることがありました。


例えば…


明治23(1890)年4/8 琵琶湖疏水竣工祝賀夜会で大文字山に点火


明治24(1891)年5/9 ロシア皇太子入洛で全山点火


明治28(1895)年5/15 日清戦争後の明治天皇の京都訪問で大文字山に「祝平和」の文字を点火


明治31(1898)年10/27 皇太子嘉仁親王(大正天皇)京都滞在により大文字点火


明治38(1905)年6/1 日露戦争祝勝で旧制三高生による大文字点火


昭和10(1935)年4/3 前年の室戸台風襲来で倒れた樹木を弔うため大文字点火


平成12(2000)年12/31 21世紀の幕開けを記念して全山点火


※写真は全て過去のものです。



























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