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京の一枚

京都 葵祭行列について 15日


葵祭の行列の事を「路頭の儀」、賀茂社の神前で行われる儀式を「社頭の儀」と呼びます。



◆葵祭行列の構成


総勢約511名、馬36頭、牛4頭、牛車2基、先頭から最後尾まで約1㎞に及び、王朝絵巻さながらの姿で京都御所を出発、市中を練りながら下鴨神社、上賀茂神社と向かいます。


第1列 検非違使(けびいし)・山城使(やましろづかい)等

第2列 御幣櫃(ごへいびつ)・馬寮使(めりょうづかい)・牛車(ぎっしゃ)等


第3列 舞人(まいびと)・近衛使(このえし)等


第4列 陪従(べいじゅう)・内蔵使(くらづかい)等


山城介で国司庁の次官。


平安京の外の山城国を案内します。


御所を出ると洛外になり、国司の所管に入るので警衛の為に加わったものと考えられています。


馬副(うまぞい)、手振(てふり)、雑色(ぞうしき)、白丁(はくちょう)等を従えている。


[御幣櫃(ごへいびつ)]


宮中から両神社へ納められる御幣物が入っています。


[衛士(えじ)]

衛門府の兵士で、御幣櫃を守ります。


[内蔵寮史生(くらりょうのししょう)]

御幣物を司る内蔵寮(金銀宝器を保管し、供進の御服、祭の貢ぎ物などを司った役所)の文官。


流外官(りゅうげのかん・本官の下司、相当の位階のなかった人)7位で縹色(薄い藍色)の袍の束帯姿です。


[走馬(そうめ)]


御馬(おうま)。


古くは寮馬六頭の他に中宮、東宮から献上されました。


両神社の神前で走らせる馬で、2頭の馬の頭と尾には葵、桂、紙垂れをつけています。


[馬寮使(めりょうづかい)]


走馬の担当者。


左馬允(さまのじょう・左馬寮の長官より第3番目の役)6位。


武官の束帯姿で、黒漆の弓を調度掛に持たせています。


[舞人(まいびと)]

東遊(あずまあそび。神事用の歌舞)を舞う武官です。


東国の民間舞踊が平安時代から宮中や神社で行われるようになったもの。




◆葵祭行列のここに注目!


葵祭のヒロイン的存在・斎王斎王代は、かつては未婚の内親王、現在は京都在住の未婚女性から選ばれます。


(噂によると、裏千家のすみれ会というグループの中から選ばれる事が多いとか!?)






葵祭ファッションチェック☆


五衣裳唐衣(いつつぎぬからぎぬ・十二単衣)に小忌衣(おみころも・十二単衣の上に着る)髪はおすべらかしで、「心葉」(金属製の飾り)を付け、額の両側には「日陰糸」の飾を下げます。


手には桧扇(ひおうぎ)を持ち、懐に入れた帖紙(たとう・紅色)がアクセント♪ (十二単衣の重さは30kg!着付けは2人がかりで3時間近くかかります)乗っている腰輿(およよ)は四方が開放され御簾(みす)が取り付けてあるので、四方輿ともいいます。






♪葵祭スキマ情報♪


平成の歴代斎王代


この人も斎王代でした。


・荒田文子さん(初代斎王代。「易学あや」で有名)


・池坊美佳さん(京を代表する華道家)


・式子内親王(和歌の名手。賀茂の斎王を務めた)

[でも本当の主役は勅使(ちょくし・近衛使)!?]葵祭行列中では最高位。


天皇の御使という事で、社頭の儀では旧華族の宮内庁の掌典(宮中祭祀を担当する部門)が役を務めます。


葵祭は本来、勅使が賀茂社で天皇の祝詞を読み上げ、お供えを届けるのが目的なので、祭の本当の主役は勅使といえます。


そんな重要な役ですが葵祭行列には参加せず、近衛使がその役割を務めています。







葵祭ファッションチェック☆


黒い束帯姿が目印。


殿上人級の武官らしく姿も立派です。


金色の飾太刀をさし、華麗な馬面を付け唐鞍(からくら)を乗せた馬に乗っています。


右腰には銀製の魚袋(ぎょたい・束帯の時に付ける装身具)がキラリ。


今日では見る事の無い珍しいものなので、要チェックです!


走雑色(はしりぞうしき)、朧(くとり)、居飼(いがい)、馬副(うまぞい)、随身、手振(てふり)、小舎人童(こどねりわらわ)、牽馬(ひきうま)、雑色(ぞうしき)、取物舎人(とりものとねり)、白丁(はくちょう)を引き連れています。





[牛車(ぎっしゃ)]


俗に言う「御所車」。


平安朝以来の乗用車的存在で、行列を一層引き立てています。現在の牛車は、霊元天皇(1654~1732年。


後水尾天皇の第十六皇子)から下賜されたものだとか!藤の房や杜若、紅梅や白梅などの花で飾りつけ、車輪の車を立てながらゆっくりと雅やか進みます。


赤綱で飾った大牛の引き綱を、淡紅の狩衣姿に鞭を持った牛童が取っています。





[風流傘(ふりゅうがさ)]


大きな傘に紺布を張り、錦の帽額総(もこうふさ)などをかけわたした上に、造花が乗っています。


毎年取り替えられ、袴に同じ造花をつけた取物舎人(とりものとねり)4人が2人ずつ交代で持ちます。





◆葵祭行列の解説


京都府警察平安騎馬隊]


平成6年に「平安遷都1200年」を記念して創設され、京都府内各地で、パトロールや交通安全活動などを行っています。


「時代祭」の行列でも先導警備を務めます。


(それまではパトカーで行っていました)下校する京の小学生の素敵な見方!






[乗尻(のりじり)]


葵祭行列を先導する騎馬列で、上賀茂神社の競馬会(くらべうまえ)の騎手です。


競争相手のため、左方(さかた)と右方(うかた)で衣装が違います。






[素襖(すおう)]


葵祭行列の先払い。


名前は藍色の龍の模様の衣・袴から。





[火長(かちょう)]

検非違使庁の下級役人。


検非違使は、平安初期の京中の治安を守る役でしたね。





[看督長(かどのおさ)]

検非違使庁の低位の役人。


今の巡査に当たります。






[検非違使志(けびいしのさかん)]

警察・裁判を司どる。


「志」は長官より4番目の役、6位。







■場 所:京都御所・下鴨神社・上賀茂神社


■期 間:5/15(※毎年同じ日程です)


■時 間:10時半に京都御所を出発




■詳細は関連サイト(https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/)をご確認ください。






※写真は全て過去のものです。











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