おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

秋も深まり

2008年10月26日 09時04分00秒 | 日々つれづれ
 そうですね、生きてます。

 ここのところ、だいぶ体調は悪かった……なんというか、体が動かなくなってしまって……ひたすら眠くって……
 PCにも触らない日が続きました。だから文章塾にも投稿できませんでした。もう思うようにやっていこうって、開き直ってしまった。。。

 皆さんは変わらずお元気なようで何よりです。一通りブログ見て回りました。


 昨日、僕が照明を担当している芝居の本番がありました。
 なんでそんな調子悪いのに、芝居の照明なんかやるのかって言われそうですが、これだけは、この公演だけはやろうって決めていたのです。ライフワークとして。
 ライフワークにしては出来に疑問符つきますが、それは完璧を求めすぎなのだとして、それはおいておいて、その公演を終えて、少し気持ちが清々しくなり、吹っ切れました。
 今朝は元気です。
 芝居が成功したお陰で、少し自信がついたのかな。今の自分でもこれくらいは出来るんだ、って。

 これから少し元気になれたら、書きたいことたまっているので、順次アップしていきたいと思います。そうそう、鎌倉にも行ってきましたよー

 とりあえずご報告まで。
 ではでは。

今日、また明日

2008年10月03日 17時05分17秒 | イラスト
 明日は、僕がいつもお世話になっている、地域生活支援センター「たいむ」の開所記念祭りです。
 そこでギャラリーが行われるので、それに宛てて絵を描いてみました。
 父親の飲む発泡酒がモチーフ。

 鉛筆で下描き、水彩絵の具で色付け、製図ペンと油性ペン・クレヨンで手直しをしました。

 ちなみに詩の special thanks to mukamuka72002-san です。作品をモチーフにさせていただきました。詩はちゃんと読めるかな?

The ReBirth of LoveWorld

2008年10月02日 01時18分06秒 | 文章塾
※この作品は、同日アップの文章塾作品『The Death of LoveWorld』の続編です。
 それでは、ごらんください。( ̄▽ ̄@


   *  *  *


   The ReBirth of LoveWorld


「ばぁば?」
 リリィの孫が初めて喋った。
「ねえ今!」
 娘のクィスが、リリィの肩を叩いて喜んでいる。
「この子は…」
 リリィが語り始めた。


 カルロスが死んでからしばらく経った。リリィはカルロスとの間にできた娘――クィスと2人で生きていた。
 仲間とも、闘いとも、縁を切った。

 カルロスとの別離があった直後は、リリィは死ぬことさえ考えた。その度に仲間に救われ、娘の言葉に助けられた。
「お母さん、そんなんじゃお父さんと神の国で再会なんてできない」
 クィスはその時、溢れそうな涙を必死に堪えて母に説いた。

 生きなきゃ。

 光が見えなくたって、生きている存在は、定め通り、生き続けなくてはならない。

「私は何に向かっていけばいいのだろう」
 リリィには判らなかった。
 しかしリリィはそれが、娘には見えているように感じられた。
『生命は自然の一部であり、その理に沿って在り続けることに、真実がある』
 クィスの中に根ざしていた考えはその事であり、それが、娘の心に光があり、母の心が闇の中にあり続けなければならない理由の1つだった。

 クィスが、結婚をした。
 クィスと同じ、ハーフエルフ――妖精エルフと人間の混血――の青年だ。
 彼が混血であったことからくる、一筋縄ではいかない苦労の連続は、彼の顔に色濃く刻まれていた。
 なんとなくカルロスを思わせる…
 リリィの第一印象だった。
 それでも娘を取られたようで、リリィは婿には無愛想であった。
 そして、クィスが息子を産んだ。

 生まれた孫を見たとき、ハッとした。リリィは魂で判った。この子はカルロスだ。私の孫は、私の亡き夫と同じ魂を持っている!
この子は、あの男性の、強き心を持っています。
けれども、愛に飢えていたあの魂。

「ばぁば?」
 それが彼の初めて口にした言葉。
「この子はカルロスです。私はこの子を、精一杯の愛情で包んでやろうと思う」

 それは、リリィのカルロスに対する愛の、新たな復活であった。
 リリィは今、光の指す方向を見つけた。


   *  *  *


 「第28回文章塾という踊り場」お題「「世界の始まり・世界の終り」」への投稿作品です。〆切は、2008年9月6日でした。
 塾生の皆さんから寄せられたコメントと、それに対する僕のレスはこちらから。

The Death of LoveWorld

2008年10月02日 01時09分48秒 | 文章塾
※この作品は、8月9日アップの文章塾作品『カルロス』の続編です。
 それから、このあとアップする『The ReBirth of LoveWorld』は、この作品の続きにあたります。
 それでは、ごらんください。(^^)


   *  *  * 


  The Death of LoveWorld


丸い空が見える
ここは木々に囲まれた 森の空地

時々鼻を突く 湿った植物の臭い 土の臭い 虫の臭い 動物達の臭い
気温が高いから それらが鼻の周りにまとわり付くように感じる

風の音 木々のざわめき 遠くから鳥の声が聞こえる
ここが私の生まれた場所
私はずっと ここで生きてゆくはずだった


私はある日 人間の若い男と一緒に森を抜け出した
私に親はいなかった 仲間からは嫌われていた
男の誘いを断る理由はなかった
その頃から私は 恋という感情が妖精である私にもあるならば
それに心を奪われていたのかも知れない

その直後 私に仲間が出来た 全て人間だ
5人皆が冒険者であり 職人だった
彼らは 男の仲間だった
私を仲間だと 皆が言った
初めてそれを面と向かって言われた時 どうにもならない感情が身体からあふれて
顔がカッと熱くなり 目から水がどうどうと零れた
水が 鼻の奥からも流れた
泣くな と言われた
意味がわからなかった
その日 私がいつの間にか眠りにつくまで その水はどうしようもなく流れ続けた
翌朝 私は男の腕の中で太陽の光を見た

そのあと
私は男と仲間を守るために戦い続けた
私の出来る限りの能力を使い 闘った
ある時は盗賊と またある時は竜と
それは常に死と隣り合わせの厳かな儀式のように思えた
けれど それは同時に私にとって 身体 心 が軽くなる この男
そしてこの仲間と同じ方を向いて闘う日々だった
またそれは 私を巣食う森での過去の記憶を次第に忘れさせてくれた

そして私たちはいつしか
人間界で英雄と呼ばれるものになっていた
仲間で夜 酒を酌み交わし 食事を共にする
笑顔が絶えなかった

「仕事」もどんどん大掛かりなものになっていったが
私たちにはそれを乗り越えるチカラと根性があった
あ…私今「根性」なんて言葉使ってる…こんなことになると思わなかった
おっかしいの

けれどその日は 思ったより早くきたんだ

なぜ私は妖精で 彼は人なのだろう
妖精は、死なない。
人は亡くなる。朽ち果てる。


私は今 あんなに嫌だった森にいる
見上げると 丸い空が見える


  *  *  *


 「第28回文章塾という踊り場」お題「「世界の始まり・世界の終り」」への投稿作品です。〆切は、2008年9月6日でした。
 塾生の皆さんから寄せられたコメントと、それに対する僕のレスはこちらから。