Toshichanの独り言

海外、国内旅行の旅日記。私の俳句手帳、などなど筆の進むままに書き連ねてまいります。

薬師寺修二会、花会式&百華能に行って来ました

2012年04月04日 | 宗教
4/2(月)午後から薬師寺修二会、花会式&百華能に行って来ました。当日は天気もよく昼は暑いくらいの陽気でした。
1,薬師寺修二会、花会式(はなえしき)について
 薬師寺の修二会も東大寺二月堂の修二会と本質的には同じで昨年の悔過を金堂の本尊(薬師仏、脇持は向かって右が日光菩薩、左が月光菩薩)に行い、今年の興隆仏法、天下泰安、万民豊楽、五穀豊穣などを祈る法要で3/30~4/5まで行われます。
ただし二月堂の修二会とは違いもあるのでその点を気付くままに述べますと
ア、花会式 の名の通り、いろいろな花の造花(牡丹、菊、藤、椿など)を本尊、脇持にお供えをしており、大変華やかな雰囲気をかもし出しています。
イ、我々衆生も法要に参加できます。二月堂では法要は練行衆が内陣で行い、男性は外陣で、女性は局で静かに法要を見守りますが、薬師寺では衆生も内陣に入ることが出来、手が届くくらいのところで練行衆による法要が行われると共に、主要なお経を読み上げる時には、導師の先導の元、練行衆と共に我々衆生も一緒にお経を読み上げます。
ウ、このお経を読む調子を「南都声明」と言います。声の抑揚が独特で音域も広く、また時に独特の節回しも付けます。衆生もそれに和し次第に高揚してきます。
エ、法要の初め頃、練行衆は散華を行います。お経を読みながら練行衆は紙に書いた花びらを撒きます。衆生側に落ちた散華は拾って持って帰っていいことになっています。
オ、法要の途中で、お香水が衆生に配られます。これを両手で頂き、顔や頭に付けさせていただきます。

 私は「初夜・半夜」の法要に参加しましたが、全体では初夜・半夜と、後夜・晨朝と、日中・日没の法要が行われます。初夜・半夜 は19:00に始まり、21:30頃まで続きます。
なお、二月堂の修二会のように、練行衆を先導する毎夜の御松明はなく、最後の日の5日に鬼追式があり、この時御松明が登場するそうです。
 二月堂と薬師寺の修二会について私の感想を述べると、衆生が参加でき、一体感が得られる薬師寺の修二会のほうがいいように思われますが、もちろん個人的感想に過ぎません。

2、百華能について
 修二会の日中・日没の法要と初夜、半夜の法要の間に、芸の奉納が行われます。4/2は百華能の奉納が14:00過ぎから行われました。もちろん薬師仏への奉納ですので我々衆生は無料で

す!! 
今回は 狂言が大蔵流で「伯母ケ酒」で、茂山童司 茂山あきら 、能が観世流で「半蔀(はじとみ)」でシテが観世喜之(矢来観世家当主) ワキが福王知登 

「半蔀」とは源氏物語の中の「夕顔」を題材にしたもので、源氏物語の登場人物たる「夕顔」と、蔀に咲いている夕顔の精が重なり合い、楚々とした花の精の舞が特徴的でした。観世喜之は相当お年を召しておられるが、シテとして夕顔を舞われると本当に楚々とした夕顔が登場したようで、さすがと感服しました。なお、能、狂言は薬師如来に奉納しているので、能はあくまで薬師如来に向かって舞われるので、見物人はその後ろから舞を拝見するシチュエーションとなっています。私はたまたま舞台と金堂の間にいたので「正面」から拝見することが出来ラッキーでした。

3、御写経について
 薬師寺は金堂、西塔の再建、玄奘三蔵伽藍の建造などの事業を進められて来ましたが、このお金は国の補助もさることながら寺としての財源は「御布施、寄進」で賄われているそうです。そして「御布施、寄進」は衆生の「納経」時に2千円頂くことによりほとんどを集められているそうです。
 ほとんどの日本の寺は、葬式、戒名、追善供養などでのお布施で賄っておられるようですが、薬師寺は(国家鎮守が主眼であるので)檀家制はないのでなかなか「御布施、寄進」が得にくいと言うことで,故高田好胤師が「納経」とそれに伴う喜捨を頂くと言うシステムがよかろうと言うことで始められたそうです。
 考えてみると「納経」することで功徳を積み、喜捨することで功徳を積むと言うダブルの良いシステムを考案されたと考えます。なんと6,7百万経が納経されたそうで凄いことではないでしょうか。
 なお、東日本大震災で孤児になった子供さんを薬師寺に引き取り、高校卒業まで面倒を見ることも始められたそうですが、これも従来の「納経」方式と共に、我々が2千円を喜捨し納経用紙を東日本震災の被災者にお渡しし写経をしてもらうと共に、その浄財で孤児の面倒を見ると言うシステムも始められたそうです。
 もし皆さんの中で協力しようと思う方がおられたら薬師寺にお問い合わせになればと思います。
   
4、東塔修復工事、水煙、法輪の見学
 今、東塔の修復工事をしており、足場が上まで出来て塔の周りを被覆材ですっぽりと覆われています。今回この見学会があったのであわせて参加してきました。足場は大変しっかりしており、全く危険性はなく安心して上まで行けました。間近かに塔頂部を拝見しましたが、なるほど塔はスツーバなんだなと言うことが分かりました。まず九輪の金属製の円盤状のものがあり、その上に水煙が「燃えるように」あり、その上に2つの宝珠がありました。やはり間近かに実物を拝見するとそのすばらしさが実感できました。 
 


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