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かまブログ~薬剤師の隠れ家ブログ~

薬剤師と心理士のコラボ。サイトはもっと充実。コシボネポッキリのおもしろさ。

ジェネリック その4。

2007年04月30日 | 医療関係
『血中濃度』という言葉があります。一般の方だと『血中アルコール濃度』とか聞いたことがあると思います。

いわゆる、血液中の薬物の濃度のことです(そのまんまですが)。

右のグラフは、超有名な内服薬の血中濃度をグラフにしたものです。

横軸が時間、縦軸が薬物濃度を示しています。

服用後、しばらくして濃度が最大値になり時間が経つにつれ濃度は下がっていきます。

濃度が下がるのは薬物が排泄されたり、体内で分解(代謝)される為です。

そこでです。厚生労働省やジェネリックメーカーはこのグラフが先発品と後発品で同じだから、

「同じ効果である」と言っています。

はたして本当か?

薬の中には「受容体拮抗薬」と呼ばれる類の薬があります。

ヒスタミンを例にあげると、ヒスタミンという体内で作られる物質がヒスタミン受容体に結合すると、

鼻水やクシャミがでたり、皮膚が痒くなります(いわゆるアレルギー)。

そこで、ヒスタミン受容体に先回りしてヒスタミンが受容体に結合できなくする薬を抗ヒスタミン薬といます。

このように受容体をふさいでしまう薬は、高血圧、胃潰瘍などでよく使用されます。

この手の薬の効果は薬物がどれだけ受容体と強く・長く結合するかで決まると思います。

決して血中濃度だけで判断できるものではありません。

つまり、実際にヒトに投与して有効性を示すデータを集めないといけません。

まあ、血中濃度を測定しないメーカーもありますけどね。問題外ですね。

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家

ジェネリック その3。

2007年04月19日 | 医療関係
前回書き忘れましたが、一応ジェネリックもキチンと国の基準をクリアした製薬会社が作っていますので安心して下さい。

あと、薬が安いのは開発にお金が掛かってないだけではなく、人件費も節約(良く言えば、ですが)しています。

会社によっては支店がない都道府県もあると思います。ということは、製品にトラブルがあった場合、数名(もしくは1人)で複数の都道府県をフォローすることになります。

現場の人間としてはそういう会社はイマイチ信用できません。

さて、国やジェネリックメーカーは『同じ成分で同じ効き目』と言っているんですが、はたしてそうでしょうか?

少し統計学的にアプローチしてみます。

医薬品は臨床試験で有効率(症状改善率)のデータを収集します。これは、同じ薬でも治療目的とする疾患によっても変わってきます。

例えば、ロキソニンの場合(二重盲検比較試験、添付文書より)。

関節リウマチ:やや有効以上57.4%、有効以上28.2%
急性上気道炎:やや有効以上95.9%、有効以上66.0%

こんな感じです。この数字は概ね70~90%といったところでしょうか。

『同じ効き目』のジェネリックの場合も当然、70~90%ということになります。

ということは、先発品・ジェネリック両方に効果の現れる人は49~81%となります。

先発品をジェネリックに変更した場合、有効率70%の薬の場合は2人に1人しか効果が現れないことになります。

どうでしょうか?ちなみにボクは学生時代、確率統計は超苦手でした。

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家

ジェネリック その2。

2007年04月17日 | 医療関係
ボクはジェネリックをイマイチ信用できない。

例えば、シェフと主婦(ダジャレではない)。

両者が同じ料理を作ったとして、同じクオリティの物が作れるだろうか?

主婦には主婦の良さもあろうが、シェフが作った方が美味しいような気がするし実際、美味しいと思う。

シェフには隠し味とか素材の生かし方や調理法などのノウハウがあると思う。

料理の場合、『シェフと同じ材料で同じような料理(シェフのものほど美味しくはありません)。』てな感じ。

薬の場合、『先発品と同じ効果で安い』
        →『先発品と同じ成分ですが安い分それなりの効き目しかありません』

て宣伝した方が、正直な感じがして良いような気がするなあ。

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家

ジェネリック。

2007年04月15日 | 医療関係
平成18年に医療法改正があり1年が経ちました。調剤薬局での一番の関心はやはり「後発品変更」ではないでしょうか?

ただ、後発品に変更される処方箋の数が予想を遥かに下回っているようです。

「薬局が妨害している。」と、暴言を吐くお偉方もおります。

だって、仕方ないじゃん。「変更可」の処方箋が来ないんだから。八つ当たりは止めて頂きたい。

そんなに後発品を使わせたいなら、全ての処方箋を「変更可」にすればいいんだよ。

んで、医師側がどうしても後発品に替えて欲しくない薬には今まで通り「変更不可」て書いとけばいいんじゃね?

役人と医師会と製薬会社が仲良過ぎだから中途半端な改正しかできないのでは?

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家

心筋梗塞。

2007年01月22日 | 医療関係
ネットで心筋梗塞を調べていたら、どっかの大学の試験の過去問か何か知らないが、

「ニトログリセリンを舌下投与して30分経過するが胸痛が軽減しない場合、狭心症の診断で正しいだろうか?」

という問題がありました。

YESかNOかで答えると、当然、NOである。

しかし、この過去問も問題集(?)には模範解答みたいなのが書いてある。

模範解答では、「正しくない。心筋梗塞である。」と書いてある。

ボクの個人的な予想であるが、この模範回答で納得するのは・・・

医師:10%未満
看護師:30%未満
薬剤師:50%以上

こんな感じかな、と思う。

ニトロが効かない胸痛というだけで、心筋梗塞と確定診断できるならばまさにゴッドハンド、スーパードクターである。

この、問題集(?)最後の方には、

(おまけ)急性心筋梗塞の治療は?

の問いに、答えが「安静」とある。

イヤ、死ぬから。マジで。安静にしてるとね。

積極的に治療しようよ。酸素投与したり、血栓を溶かしたりさ。

まさか、薬剤師や薬学生ぢゃねえだろうなコレつくったヤツ。

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家

医薬分業について。

2007年01月07日 | 医療関係
調剤薬局で勤務を始めて、はや2年。

いろんなことがありました。

業界の裏側もいろいろ見てきました。

で、いくつか医薬分業に関して思うことがあるので書いてみます。

昨年、勤務していた薬局はある個人病院の門前薬局でした。

診察で待つのがイヤで薬だけを持って帰る患者さんが結構いました。

ある患者さんは、

「病院代(病院で支払った金額)よりも薬の方が安い。」

と言ってました。その患者さんは、病院で210円、薬局で110円でした。

昨年の3月までの領収書は細かい明細が記入されていないので金額だけでした。

その病院の場合は、再診料+処方料=210円 となります。

ここで、おかしなこと(ボクが納得できないこと)が2つあります。

1、診察をしてないのに再診料を取るとは何事だ!?

  本来なら診察を受して薬をだすところを患者さんのワガママ(病院側の都合のときもある)で診察しないで薬をだすのだろうけど、
  行っていない医療行為に対して保険請求するのはおかしくないか?

2、処方料?

  患者さん本人の希望ではなく、病院の都合で院外処方箋を発行するのに患者さんから金を取るのはおかしい。
  金を取るなら院内で薬をもらうか院外でもらうか選ぶ権利を与えるべきでは?

みなさんはどう思われますか?


大きく育った大根ちゃん。

2006年12月02日 | 医療関係
急に寒くなってきました。
雪が降りそうな寒さです。

ところで。
うちの実家は、小さい家庭菜園を作っている。
しょっちゅうおすそ分けがあるのだが。
今回はコレ。
大根です。
どうしてこんな風になったんだろう?
視力検査に使えそうな勢いだ。


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偽薬。

2006年11月29日 | 医療関係
ちなみに、プラセボの事ではありません。

ネットで販売される薬(タミフル、バイアグラなど)の約半分は偽物らしいです。
           ↓
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/solution/news/20061117org00m300095000c.html

ちなみにウチの薬局では、バイアグラ25mgの10錠だと・・・

10500円(薬代+調剤基本料など)です(もちろん医師の指示があれば、です)

バイアグラだと偽物を売られたと分かっても相談はしにくいでしょうね。

タミフルもべらぼうな値段で取引されているとか。

ちなみにタミフルの薬価は、316.40円/カプセルです。

タミフルなどの処方せん医薬品は、医師の処方せんなしに一般の方に販売する事は薬事法違反になります。

医薬品副作用被害救済制度(*)の対象にもなりません(個人輸入も含む)。

(*)http://www.pmda.go.jp/help/
販売業者はもちろん、消費者の方にも厳に慎んで頂きたいです。

メケメケ@薬剤師薬剤師の隠れ家


ハーブで健康に。

2006年11月27日 | 医療関係
最近ハーブに凝っている。
始まりは、100円ショップで、ローマンカモミールの苗を偶然買ったことからだった。
結局、その苗は枯らしてしまい、リベンジしているところだ。

今、我が家には20鉢くらいのハーブがある。
主にハーブティー用のハーブ。
ペパーミントや、カモミール、レモングラス。
あんまり大量に摂取すると、お腹を下すこともあるらしいから、ほんの少しずつをブレンドして飲んでいる。
そのせいか、今年はまだ風邪をひいていない。
こうなると、いろんなハーブを育ててみたくなり、通信販売で種を手に入れることにした。
セントジョーンズワートは芽が出た。
パッションフラワーはまだ出ない。
寒すぎるとダメらしいので、部屋の中で育てている。
芽が出たときは、本当にうれしかった。
まだ飲めないけど、来年あたりは繁ってるんじゃないかな。
簡単なようで難しいハーブのお世話。


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管理薬剤師。

2006年10月31日 | 医療関係
んー、よく分からんが管理薬剤師になることになった。

まー、特別な事をするわけでもないし、手当てがでるわけでもないし、テキトーに

やろうと思う。

ただ、気に入らない事がある。

今の管理薬剤師が異動等でいなくなるわけじゃない。

なんでも、「管理をもうしたくない。」と社長に直談判(泣きついた)らしい。

あ~。

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