空に続く坂道

長崎在住の宗雲征吾(そううんしょうご)が
喰ったり呑んだり、好き勝手に語ります。
時々短編小説も書きます。コメント歓迎。

オリジナルケーキ3種

2012-07-14 22:05:30 | 料理の日々
 ココ最近で3種類ばかしケーキを作りまして。忘れないうちに記録をと。

 まずはトップの写真、ブルーベリータルト。

 大分の親戚から時々生のブルーベリーが送ってくるのでこんなぜいたくな使い方が出来ます。感謝!

 パートシュクレの土台にカスタードクリームをのばしてブルベリを隙間なく詰めました。

 悪くないけど、間にダマンド生地があったほうが良かったな。



 形の良いブルベリはタルトに使ったので、ちょっと皮が破けたようなのは生地に練りこむことにしました。

 それでブルーベリーのバターケーキ。

 基本、パウンドケーキ1.5倍の配合なんだけども卵は2個にして、メレンゲを半立てにすることでしっとりとなるように。

 あまり膨らましたくないのでベーキングパウダーも無し。

 カットするとこう。焼き面ではなく底を上にしたので焼く時に沈んだ実が表面に見えていいかな。



 さらにも一つ。カスタードクリーム作った時に卵白が余るので、それを消費するためにシフォンケーキをば。

 手軽に作れるシフォンというテーマを自分の中で勝手に決め(笑)、ホットケーキミックスを使ってみることにしました。

 あと、和風なテイストで缶詰のゆであずきを加えてみたり。

 カットして、タルトの残りのカスタードを添えて。


 フルーツを使った焼き菓子は焼いてる時のキッチンに充満する匂いがいいですね。

 つーかオレが作るのってオリジナルというより行き当たりばったり色が強いよーな気がするなー。

恐怖に塗る薬

2012-07-11 19:51:01 | 小説の日々
  『おばあちゃんの思い出』

 母の実家へは、小さい頃に一度行ったことがある。

 大人たちは隣の部屋でお酒を飲んでいたり、忙しく動き回っていたりしていて、

 私は布団に入ったものの、慣れない環境にどうしても寝付けずにいた。

 すると、おばあちゃんが私の枕元に来て、昔話を話してくれた。

 おばあちゃんの声を聞きながら眠りに落ちるのが、とても心地良かったのを覚えている。

 家に帰る日に、玄関で「おばあちゃん、バイバイ」と手を振ると、

 おばあちゃんは「香菜ちゃん、またおいでね」と笑った。



 高校一年の夏休み、久しぶりに母の実家に行く事になった。

 新幹線の中で、母に小さい頃の思い出を語ると、母はいたずらっぽく笑って言った。

「香菜、なにか勘違いしてるわよ。明日がおばあちゃんの十七回忌なんだから、あんたが行った時にはもういなかったのよ」

「えっ?」じゃあ私が会ったのは? おばあちゃんの幽霊?

 そうか、おばあちゃんは幼い私が寝付けずにいたので、心配して出てきてくれたのだ。

 今更ながら、おばあちゃんの愛情が感じられて、私はそれ以上何も言わなかった。





「あら、香菜ちゃん大きくなったわねぇ! おばあちゃんのこと覚えてる?」

 実家に着くと、今年八十歳になるという曾祖母が元気に出迎えてくれた。