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長野五輪、団体ジャンプ金メダルの隠れたヒーロー  2

2010-01-07 00:42:04 | うんちく・小ネタ

原田が失速ジャンプを行ったのは天候が悪コンディションになったためでしたが、その後、天候はさらに悪くなり競技が中断されました。この状態が続くと1本目の結果で順位が決まることになります。この時、日本は原田の失速ジャンプのせいもあって4位でした。原田にとっては、苦しい練習に耐えようやく巡ってきた雪辱戦、それが天候のせいで消えようとしていたのです。日本は競技の続行を求めました。そこでテストジャンパーに飛ばせて、続行するかどうかを決定することになったのです。日本の選手はテストジャンパーに頼んだそうです。どうか競技を続行させて欲しい。ただのテストジャンプが4年間の苦労を実らせ、雪辱への思いを遂げさせるジャンプに変わったのです。一人でも転倒したり、空中でふらつくようなことがあってはすべてが無になってしまいます。すべてのテストジャンパーが選手の心に共鳴して、その責任の重さを感じたでしょう。その重圧のなかで、滑降ルートを固めてコンディションを整えるために飛んでいきます。そしてコンディションが整ってくると、通常のジャンプができるかどうかを飛形と飛距離で判定します。最後に選手と同等の実力を持つ西片が指名され、最終判断が下されることになりました。すべては西片の実力に匹敵するジャンプができるかどうかで判断されるわけです。このようなギリギリの状態で、思い責任を背負って西片は飛びます。大ジャンプでした。続行を決定付ける大ジャンプでした。これらのテストジャンパーの思いが集まって西片のジャンプを生み、競技が続行され、日本は逆転で金メダルを取りました。語り継ぎたいドラマです。


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