偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

トヨタはなぜいつも「無罪」なのか?~池袋暴走、秋葉原殺傷、くるまをめぐる冒険

2021年10月24日 19時15分11秒 | ◎ツッコミ思案neo
トヨタ車の暴走事故には、3つの完全独立した「世界線」が存在します。

まず、高齢者の暴走事故が問題になりはじめたころ、
老人に運転さすなという非難で占められるかと思いきや、
それと拮抗するくらいネットではトヨタ車に事故が多いというところにつっこんで
「プリウスミサイル」
などということばまで生まれました。
 「加害者」の中にタクシー運転手が目立ったのも特徴的で、
これはこのご時世、どこの業種のドライバーも働かせすぎが横行し、
さらには高齢になっても引退できず老体に鞭打ってるのではないか?
と言う危うい労働環境と、
そうはいっても運転のプロだ…という二面性があります。

 プロだという観点でいえば、過労による居眠りの類はあっても踏み間違いというような操作ミスはないのではないか?という推論はなりたちます。

2つ目はアメリカにおける、トヨタ車の大量リコールという世界線。
なぜか日本での報道は少なく薄かった。
で、ネットはといえば
「アメリカの難癖」
「ジャパンバッング」

などという語が検索結果の上位を占めました。
この時点でプリウスミサイルと騒いでいたやつらはどこへ?と軽く違和感。
実際にはこれは1つ目の世界線と時代的には重なっていたので
まさにパラレルワールドの様相でした。
そして、
東池袋自動車暴走死傷事故という世界線。
心の「闇と病み」を経験した私の視点からだと、
可能性として、
あくまで
可能性としてですが
あの被告は
とりあえずは、ウソをついてるつもりはなかったのではないかと思ったりもします。
まず記憶というのは捏造されるものだからです。
ただそれは数あるパターンのうちの1つで、
ほかには例えば弁護士主導の場合も考えられます。
といっても別にウソを強要したのではなく
「よく思い出してください?
あなたはちゃんとブレーキを踏んでいたのではありませんか?」
などとしつこく聞かれているうちに、そうなのではと思いこむパターン。
 ここだけ見ると、なんか悪質な洗脳にみえてしまうかもしれませんが、テンパった場面では人間の頭の中では色々なバグが発生するので、この「確かめ」は「事実確認」の定石ともいえるし、この事件で予想される弁護士へのバッシングを考えたなら勇気あるプロのの仕事ともいえます。あの事件のような状況で仮に無罪を勝ち取ったら、弁護士にとっては、むしろいばらの道ではないでしょうか。
 で、
いまひとつは本当にブレーキを踏んだけど
本当にブレーキがきかなかったパターン。
 この事件でシンプルにギモンに思ったことがあります。
証拠としてトヨタがEDRのデータを提出して
「そらみたことか」
とおちついてしまった構図。
 いままで、組織で不祥事が起こった際には、
「調査委員会によれば問題ありませんでした…」
などと
幕引きしようとしたら、
その調査委員会メンバーがお仲間ばかりと発覚して、
ダメじゃんとつっこまれて、
慌ててて外部の弁護士など集めて再対応ってパターン
くさるほどありましたよね。
で、
今回はトヨタ自身が
「うちのクルマは安全す」
といわれてなんで手放しで信用できるのでしょうか?
 ましてや、このところ(2016~2021)日本の大企業は検査関係の不正続き。
IHI ……… 無資格検査
JSSJ ……… 強度データの改ざん
KYB ……… 検査データの改ざん
SUBARU ……… ブレーキや舵角などの検査不正
SUBARU ……… 完成検査の不正
SUBARU ……… 燃費・排出ガス検査不正
シチズン電子 ……… 製造拠点の偽装
ジャムコ ……… 無資格検査と業務規定違反
スズキ ……… 検査項目の不正
スズキ ……… 燃費・排出ガス検査不正
スズキ ……… 燃費試験不正
タカタ ……… 欠陥エアバッグで経営破綻
ダイヤメット ……… 品質データ偽装
デンソー ……… 米国でリコール
デンソー ……… 世界でのリコール
トーカン ……… 品質データ偽装
マツダ ……… 燃費・排出ガス検査不正
ヤマハ発動機 ……… 燃費・排出ガス検査不正
宇部興産 ……… 品質データのねつ造
丸善石油化学 ……… データねつ造と試験不正
京セラ ……… UL規格不正
三菱アルミニウム ……… 品質データ偽装を公表
三菱マテリアル JIS認証の取り消し処分
三菱自動車 ……… 燃費試験不正
三菱伸銅 ……… 検査データを改ざん
三菱電機 ……… UL規格不適合
三菱電機 ……… 欧州無線機器法令の不適合品の出荷
三菱電機 ……… 検査不正
三菱電線工業 ……… 材料物性の測定値で改ざん
曙ブレーキ ……… 自動車用ブレーキで品質データの偽装
小林化工 ……… 経口抗真菌薬への異種薬品混入で業務停止
神戸製鋼所 ……… 検査データの改ざん
神鋼鋼線 ……… 鋼線強度試験データ改ざん
東レ ……… 検査データの改ざん
東洋紡 ……… UL認証の取り消し
東洋紡 ……… 3種類の樹脂でUL規格認証の取り消し
東洋紡 ……… さらに3種類の樹脂でUL規格認証の取り消し
日医工 ……… 不正な廃棄回避と試験の不実施で業務停止
日産自動車 ……… 完成検査の不
日産自動車 ……… 検査不正
日産自動車 ……… 燃費・排出ガス検査不正
日立金属 ……… 検査データの改ざん
菱三工業 ……… 品質データ偽装
立化成 ……… 検査不正
立花金属工業 ……… 品質データ偽装
 

クルマのブレーキに関する案件が2つもあるのがシンパイ。 
トヨタという名前がないので、さすが世界のトヨタと思ってしまうかもしれません。
が、このリストは製造現場の不正なので載ってないだけで
トヨタディーラーでの車検不正がいまも発覚し続けています。

2021年9月28日付(朝日・7面)
●トヨタ系不正車検次々、計6000台、本社、近く再発防止策(朝日・7面)

トヨタは「最短45分車検」というのをアピールしていたらしいですが、
これであの池袋の一件で
直近の車検では異常はなかった
といわれてもなぁ…と思ったのは私だけでしょうか。
一般庶民を見下す官僚といういけ好かない存在。
国民的に認定されたワルモノは
いくらでも叩けると知るや
専門家といわれる人たちもいっきに下品になるようです。

「池袋暴走事故」で被疑者が主張する「クルマの故障」は起こりうる? レーシングドライバーが斬る!
★https://www.webcartop.jp/2020/10/607652/★

電子制御のハナシをしてるのに「老人の脚力ではペダルは折れない」
とかなんとか。
モータースポーツというだけあって、レーサーも脳ミソ筋肉系?
と思ったらこのライターは頭脳派として有名なのだそう。
注:引用部分はなにかしら色つけます。
黒い文字が私の作文だと思ってください。

【池袋暴走事故】事故記録装置で判明した“踏み間違い”は100%正確!? 誤データ「あり得ない」 認定アナリストの眼
 https://bestcarweb.jp/news/249409

この世の中に「100%」なんてあるでしょろうか?
個人的には人がかならず死ぬということ以外はないと思うのですが…。

池袋暴走、車の欠陥?「ブレーキ踏んで加速した」上級国民の主張はありえるのか
★https://kuruma-news.jp/post/326883★

 2代目プリウスのブレーキは確かに回生と油圧を協調制御するため、ブレーキペダルは単なるスイッチになっている。電子部品のトラブルで効かなくなる可能性もあります。
本来なら、弁護士がもう少しクルマの勉強をして「車両のトラブルはあり得ないから運転ミスを素直に認めて減刑を嘆願しましょう」という方向に持っていくべきだろう。おそらく飯塚被告が「絶対にブレーキを踏んだ」といい張り、弁護士も「これは面白い事案だ」と乗っかった? 実際、これだけ報道されていますから弁護士も宣伝になるでしょう。
 もっといえば、こんなデタラメの言い訳が通用しているということ自体、社会システムを混乱させます。裁判所は「全く話にならない。証拠全て却下!」くらいの毅然とした姿勢を見せて欲しいです。

国沢光宏という方はYahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家だそうです。そんなちゃんとした人が「上級国民」なんてネトウヨみたいな用語を正式な場で使うなんて…。

さて
アメリカでの大量リコールの世界線
を説明する準備として
「ファームウェア」というものについて説明します。
たとえばパソコン用のDVDはドライバソフトによってパソコン側から認識され
ライティングソフトによってデータの書き込みができ
再生ソフト(プレイヤー、ビュワー等)でファイルを見れますが
実はDVDドライブ本体にもファームウェア(組み込みソフト)なるものが入っていて
これを更新することによって機能が増えたり不具合が解消されたりします。
こうした組み込みソフトは家電などにも入ってますが
多くは基本的には書き換えや更新を前提としてないので日常はあまり意識することはないでしょう


クルマは電子機器のカタマリですから当然、あちこちに組み込みソフトが入っています。
オーディオシステムやカーナビのアップデートなどはカジュアルでしょうが、実は、というか考えてみればあたりまえなのですがブレーキ関係を制御しているのも「組み込みソフト」なのです。

 ブレーキ関係でちょっとだけこわいと思った記事をひとつ

ブレーキ制御ソフトの更新をしたら、対象個所以外も改善されてたというハナシ。
ラッキーじゃんと思わずに、問題だと気付く筆者は冷静です。
「おれが目ぇをつむってる間に盗んだものをそっと返しておけよ」といって目をあけてみたら1つだと思ってた盗品が実は大量だったみたいなサプライズ。
 パソコンソフトというのはバージョン1.0はバグがあって当たり前というのが基本姿勢なのでもしかしたらプログラマーはパソコンソフトの出身なのでしょうか?
 差分パッチを当てても亡くなった命は戻ってきません。

トヨタが1200億円の和解金を払った理由とは?
冷泉彰彦
プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
2014年03月24日(月)10時52分
★https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2014/03/1200_2.php★

「newsweek」といえば権威ある誌名ですが、最近は「世界が尊敬する日本人」という企画を“日本版”で何度もこするというナショナリスティックでアンフェアな姿勢は気になるところではあります。
で、この記事、プリンストン発と謳っているからには、米国在住の方なのでしょう。なのになぜ?。

 では、なぜ基本的にトヨタは「シロ」であるという証明がされたにも関わらず、ここまでのカネを払わされたのでしょうか?
本体の電子制御には全く問題はなかったことは証明されていますが

とはクソほどの事実誤認。
そもそもトヨタが訴えられた案件を把握していないのかもしれません。

Toyota Case-Single Bit Flip That Killed
★https://www.eetimes.com/toyota-case-single-bit-flip-that-killed/★
2013年10月25日
という記事。
この記事は冒頭からして
たった1ビットのプログラムミスで人が死ぬなんてあるかな?
それがあるんだよ
と不穏なはじまりかた
1ビットフリップとは、
0が1
又は
1が0
になるという
たったそれだけの違いということ。

これは刑事訴訟ではなく
カムリの事故に対する個人対トヨタの
民事訴訟ですが刑事訴訟の和解と地続きであり、調査は
The experts, under confidentiality agreements, were given access to Toyota’s electronic throttle source code in a secure room in Maryland, Barr said. They spent roughly 18 months poring over source code for the electronic throttle control systems spanning the 2000-2010 model years for the Camry, Lexus ES, Tacoma, and other vehicles.
専門家たちは、機密保持契約の下で、メリーランド州の安全な部屋でトヨタの電子スロットルソースコードへのアクセスを許され、カムリ、レクサスES、タコマ、その他の車種の2000~2010年モデルの電子スロットル制御システムを約18ヶ月かけて調べていました。
ということなので参考にはなると思われます。

In Toyota’s own view, though, the automaker had been already exonerated when the National Highway Traffic Safety Administration closed its probe of Toyota models in February 2011. The NHTSA decision came after NASA investigated Toyota’s electronic throttle control system and found no electronic causes of unintended acceleration during a 10-month review.
But not everyone in the embedded systems industry thinks NASA had enough time to come up with a complete report. Perhaps more significantly, in its report, NASA itself did not rule out the possibility of software having caused unintended acceleration.
The group of seven experts was given the task of picking up where the NASA investigation left off.
やや要約的意訳↓
トヨタはNASAに調べてもらっても、プログラムの欠陥が発見されなかったということで、すっかり免罪されてたつもりになってたんだけど
NASAが調査に費やした10ヶ月は短すぎるってのが組み込みソフト業界のみんなの見解だった。
ここで重要なのはNASAは欠陥を発見できなかっただけで、欠陥の存在の可能性自体は排除してなかったってこと。
そこでNASAのやり残した宿題を託されたのが7人のエキスパートたちだった

ここでまた
日本の評論家の見解を見てみましょう
【池袋暴走事故】事故記録装置で判明した“踏み間違い”は100%正確!? 誤データ「あり得ない」 認定アナリストの眼
★https://bestcarweb.jp/news/249409?prd=1★

ハイブリッドは、「回生協調」といって、ブレーキを踏んだ時にメカニカルなブレーキだけで制動するのではなく、発電機を回してエネルギーを回収してバッテリーに蓄電する。その発電がクルマを減速させるのだ。
 もちろん、急制動など状況に応じてメカニカルブレーキを作動させるようにもなっている。この制御はコンピューターによって使いわけられるのだが、万が一故障した時には、ブレーキペダルを踏み込んだ油圧がメカニカルブレーキを作動させるよう“フェールセーフ”がかけられている。

 日本に数少ないEDRの認定資格「CDRアナリスト」で、レーシングドライバーの松田秀士氏の記事です。
↓さきほどの英語記事のこれに対応する部分です。
“We’ve demonstrated how as little as a single bit flip can cause the driver to lose control of the engine speed in real cars due to software malfunction that is not reliably detected by any fail-safe,” Michael Barr, CTO and co-founder of Barr Group, told us in an exclusive interview. Barr served as an expert witness in this case.
「フェイルセーフでは確実に検出されないソフトウェアの誤動作が原因で、わずか1ビットのフリップでドライバーが実際の車のエンジン速度を制御できなくなる可能性があることを示しました」とバー・グープのCTO兼共同経営者にしてこの裁判の専門家証人であるマイケル・バー氏は言った。
もう一か所
“We did a few things that NASA apparently did not have time to do,” Barr said. For one thing, by looking within the real-time operating system, the experts identified “unprotected critical variables.” They obtained and reviewed the source code for the “sub-CPU,” and they “uncovered gaps and defects in the throttle fail safes.”
「NASAが明らかにする時間がなかったいくつかのことをしました」とバーは言った。1つはリアルタイムオペレーティングシステム内を調べることで専門家チームは「保護されていない重要な変数」を特定しました。彼らは「サブCPU」のソースコードを入手調査し、「スロットルフェイルセーフの欠陥を発見しました」。

つまりフェイルセーフが機能していなかったのです。
そもそもフェイルセーフということばを何の説明もせずに書き進めているかんじが弁護士を含むシロウトをねじふせてやろうという気まんまんで嫌ですね。

Further, the team ran simulations in the Green Hills Simulator. “This confirmed tasks can die without the watchdog resetting the processor.” 
さらに、チームはGreen Hills Simulatorでシミュレーションを実行したところ確認されたタスクは、ウォッチドッグがプロセッサをリセットしなくても終了してしまう可能性があることがわかった

Green Hillsは組み込みソフトに特化した開発環境を提供する会社です。
ウォッチドッグはプログラムがちゃんと動いているかどうか監視する番犬システムのこと。
つまり二重にも三重にもエラー対策は無効になっていたということ。

Barr’s ultimate conclusions were that:
Toyota’s electronic throttle control system (ETCS) source code is of unreasonable quality.
Toyota’s source code is defective and contains bugs, including bugs that can cause unintended acceleration (UA).
Code-quality metrics predict presence of additional bugs.
Toyota’s fail safes are defective and inadequate (referring to them as a “house of cards” safety architecture)..

バー氏の出した最終的結論は
トヨタの電子制御システムはヤバいしろもので
予期せぬ急加速の原因になったバグが含まれる。
さらにコード品質メトリクスからさらなるバグの存在が推測される。
トヨタのフェイルセーフは欠陥があり、まるでトランプを積み上げたタワーのような脆弱な構造だ。

メトリクスというのはざっくり言うと
プログラムのとっちらかり度を表す評価指標で
あまりにも複雑すぎて書いた本人しかわからないようなしろものだと
メンテナンスも困難でなにか不具合があった時に
迅速に対応できなくなってしまいます。
そんなプログラムにはまだまだバグが見つかるはずですよ
と言っているわけです。
たとえばサイクロマティック複雑度という指標では
67の関数についてテスト不能と判定され、
その場合バグ混入確率は70%以上といわれています。
組み込みソフトでの使用はなるべく忌避すべきといわれる、グローバル変数は11000もありました。
さらにはMISRA-CというC言語プログラミングの安全規格のようなものがあるのですが
トヨタ側は当初それに準拠していると、いい張っていたのですが
実に80000ヵ所もの違反がみつかったのです。

Barr described the code as “spaghetti.” 
バーはコードを「スパゲッティ」と表現しました。

The experts demonstrated that “the defects we found were linked to unintended acceleration through vehicle testing,” Barr said. “We also obtained and reviewed the source code for the black box and found that it can record false information about the driver’s actions in the final seconds before a crash.”
専門家たちは、「私たちが見つけた欠陥は、車両テストによる意図しない加速に関連している」と述べた。「ブラックボックスのソースコードも入手して確認したところ、クラッシュする前の最後の数秒間にドライバーの行動に関する誤った情報が記録される可能性があることがわかりました。」

ここでいうブラックボックスは日本の専門家たちがこぞって誤動作はあり得ないと強弁しいてた、あのEDRのことです。航空機のブラックボックス(フライトデータレコーダー とコックピットボイスレコーダ)になぞらえてこう呼んでいます。
その具体的な内容がコメント欄で紹介されていたのでのせておきます。
Mr. Ashish Arora from Exponent Inc, wrote a report on September 17, 2012 in which he gave his test results on Task X death in a later model Camry (2008 MY) and its association with unintended acceleration. In the report Mr. Arora states that during the test when he was pressing the brake during Task X death, the recorded black box data sequence said he didn’t press the brake. This statement casts doubt upon all EDR brake data obtained during a sudden unintended acceleration incident in a Toyota vehicle.
Exponent Inc.のアシシュ・アローラ氏が2012年9月17日に報告書を書き、後のモデルカムリ(2008 MY)でタスクXの機能不全に関するテスト結果と意図しない加速との関連を述べた。報告書の中でアローラ氏は、タスクX停止中にブレーキを踏んでいたテスト中に、記録されたブラックボックスデータシーケンスは、彼がブレーキを踏んでなかったと示していた。この声明は、トヨタ車の突然の意図しない加速事件の間に得られたすべてのEDRブレーキデータに疑問を投げかけている。

つまりブレーキを踏んでいたのに踏んでないと記録されたことになります。

さてそれらをふまえて次の記事を考えてみてください。
アクセルの踏み間違い、それとも車の異常? 池袋暴走事故裁判から、筆者が思い返す24年前のある死傷事故
★https://news.yahoo.co.jp/byline/yanagiharamika/20201016-00203151★
●タクシー常務歴16年。長年、無事故で安全運転を続けてきたOさんにとっては、信じられない出来事でした。
「私が乗るタクシーの新車はこれで5台目だったのですが、とにかく今回のトヨタ・コンフォート2000cc(マニュアル・LPG車)のように、走行中にたびたびエンストする車は初めてでした。事故の原因について自分なりに何度も考えたのですが、おそらくエンストをして、その後にブレーキロックを発したことによって、瞬時に真空エアを使い切ってしまったのではないかと思うのです。つまり、停止したくてもブレーキが利かないということです」
実際に、Oさん自身も、納車後からわずか2ヶ月の間に4回ものエンストがあったので、ディーラーで2度、ガス調整をしてもらっていました
「私が説明したのは、ブレーキの『装置』の異常ではありませんでした。走行中に起こった『エンスト』がブレーキの効きを悪くした原因ではないかと訴えていたのです。でも、もう一度エンストのことを話そうとすると、担当警察官は、『そんなに言うなら、トヨタを相手に裁判でもおこすか?』『過失を認めないなら、交通刑務所に入れてやろうか?』と強い言葉で詰め寄ってこられたのです」(Oさん)

●アメリカで起きたレクサス暴走死亡事故 緊迫の通話記録と「制御不能」の恐怖
★https://news.yahoo.co.jp/byline/yanagiharamika/20201021-00203874★

先述の日本の専門家の方々はこうした事件の履歴はご存じないのでしょうか?
あの「弁護士がおもしろがって電子制御のせいにしてみたんだ」という憶測記事を書くようないじわるさんにはむしろ恰好のネタではないでしょうか?
「アメリカであった判例に乗っかったんでしょうけど10年も前の事例ですよ」
みたいに。
おそらく知らなかったんでしょうね。
(国内の方のは知っているべきだと思うのですが…)

ニューズウィークの冷泉彰彦さんはどうでしょうか
米国在住なのでさすがに知っていたでしょう
電子制御がまったくシロだったなどとウソを言い切ってます。
日本の無知チームよりもむしろ強弁です。
これはトヨタパワーが働いたのでは?
と疑っています。
あのヤワラちゃんこと谷亮子選手は
五輪選考試合で負けたのに代表になりました
当時、立川談志さんがたいそう怒っていらっしやったのでよく覚えています
彼女はトヨタ所属でした
まあ、ヤワラちゃんのほうが視聴率とれるという
メディアも巻き込んでの「推し」だったのかもしれません。

秋葉原殺傷事件のときも
当初はワイドショーで
犯人は自動車工場での過酷な派遣切りにあったとか
言ってたのに急に言わなくなったなと思ってたら
あとでトヨタ系列だからと週刊誌で読んで知りました。
もし記憶ちがいでトヨタじゃなかったら名誉棄損とかいわれちゃうと
念のため「秋葉原殺傷事件 トヨタ」でググったら
秋葉原事件は必然!? トヨタ社員が憤る人材の使い捨て(後編
がトップでした。
そもそもあんな大がかりなトヨタの裁判のことが
日本でほとんど紹介されず
されてもシャパンバッシングだとか変訳されてて
なんかこえーなと
で、
それはそれとして
ヘタクソなプログラミング問題は
解決したのでしょうか?
先述のバー氏は
ソリューションとしてこうしめくくっています
Resolutions
What can be learned from this story of software gone wrong? Here are some thoughts, inspired by Toyota’s experience:
It all starts with the engineering culture. 
この間違ったソフトウェアの物語から何を学ぶことができるのでしょうか?
このトヨタの件からインスパイアされたことのいくつかの考えを次に示します。

すべてはエンジニアリング文化から始まるのです。
If you have to fight to implement quality,
or conversely, if others let you get away with shoddy work, quality cannot flourish. The culture must support proper peer review, documented rule enforcement, use of code-quality tools and metrics, etc.

あなたが品質を維持するためにいちいち戦わなければならないとか、または逆に、まわりあなたに雑に仕事ですまさせようとするならば、品質はたもつことはできません。カルチャは、適切な検証作業、文書化されたルールの適用、コード品質ツールとメトリックスの使用などをサポートする必要があります。
In complex systems, it’s impossible to test all potential hardware- and software-induced failure scenarios. We must strive to implement all possible best practices, and use all the tools at our disposal, to create code that is failure-resistant by design.
Use model-based design where suitable.
Use tools with the proper credentials, not an uncertified RTOS as was done here.

複雑なシステムでは、ハードウェアおよびソフトウェアによるすべてのプロセスをテストすることは不可能です。私たちは、すべての可能なベストプラクティスを実装し、すべてのツールを自由に使用して、設計上の失敗に強いコードを作成するように努力しなければなりません。
適切な場所でモデルベースの設計を使用します。
※モデルベースの設計は、複雑な制御、信号処理、および通信システムの設計に関連する問題に対処する数学的および視覚的な方法です。
ここで行われたように、認定されていない RTOS ではなく、適切なツールを使用します。

The system must undergo thorough testing by a separate engineering team. Never make the mistake of testing your own design. (To be true, Toyota’s overall test strategy was not specifically described.)
システムは、別のエンジニアリングチームによる徹底的なテストを受ける必要があります。自分の設計をテストするという間違いを決してしないでください。(実際、トヨタの全体的なテスト戦略は具体的には説明されていません。

「文化」はそうそう変わらないでしょう。
テストのためだけにもう1チームなんて
日本の企業はやらさそうです。
そもそも裁判でクソと認定されたプログラムは
根本的に書き直す必要がありそうだし
プログラマーも全とっかえでしょう
モラル以前に
センスがないのだと思います。
プログラミングはセンスです。
私は早々に自分はセンスがないと気づいたのですが
たまたま近くにハイセンスプログラマーな後輩がいたのと
あと自分で言うのもなんですが「伝える」のが上手かったので
シゴトに必要なツールには困りませんでした。
そう
日本がIT化の促進をしたいのなら
大臣とかプロジェクトリーダーといわれる人は
自身がプログラミングができなくてもいいですが
何がよくって何が悪いかの評価し、
それを現場にするスキルは必須です
ぶっちゃけ日本は
使えるエンジニアがそもそもいないのではないか?
と、ここ最近世の中を見てると思います。
みずほのシステム障害しかり
それと
スーパーコンピューター富岳の
ムダっぷり
日本の関節リウマチの治療薬
「トシリズマブ」と「サリルマブ」が
新型コロナウイルスの治療に有効であるとかいうニュースで
日本の手柄みたいに報道してましたが
むしろ日本の恥です
スパコンも薬も日本の領土内にあるというのに
海外が先に気付くとは
「コンピューター、ソフトなければただの箱」
という昭和のフレーズを令和でも実践してるようです
 インシリコ=in silicoスクリーニング
もっとがんばってください。

あの三木谷氏も憂いているようです。
なかでも僕がとりわけ強く危機感を覚えたのが、日本における「技術者の質と量のお粗末さ」が鮮明に見えてしまったことだ。
 ワクチン接種のシステムを運用すればすぐにトラブルが起き、感染者の情報を管理する「COCOA」といったアプリケーションも結局はまともに開発できない……。そうしたシステムを社会の中で機能させられなかったことは、良い悪いという評価を下す以前に、現在の日本のソフトウェアの開発力を如実に表していると思う。
 日本の「未来」を考えていく上で、この「技術者不足」というのはあまりに大きな課題だ。
週刊文春2021/09/16号

そしてSF作家の藤井大洋さん
そして日本は、コンピュータです。本当に使ってないなと。一九九五年ぐらいから何も変わっていないんじやないかというくらい使われていない。これは本当にマズイと思いました。日本で最高の英知を集めた対策チームが、手書きのファックスをEXCELに入れて、なぜ一卓で計算しているのか。それからホワイトボードに数式を書く。悪いわけじやありませんよ、ホワイトボードで式を検討するのは数学者の身体感覚みたいなものなので、小説家が原稿用紙を使うのと同じです。そこは特に何も言うつもりはないです。でも、マセマティカはないのかと。世界中どこに行っても使われる数学エディターです。何にでも使う、当たり前すぎるソフトウェアなので何のために使うのかひとことで言えないようなソフトですが、これが見えなかった。ちらっと映像で見た韓国の対策チームでは全員が立ち上げていました。リアルタイムで何十万と集まってくるデータを片っ端からぶち込んで、現代数学を使った統計をおこなってます。もちろん分析のあとで具体的な手を打つのは政治や、行政の問題になりますけど、この一連の流れの中にコンピュータを使える人が普通にいるわけです。日本はやばいですね。
『世界SF作家会議』より

日本人はいまだに自分たちがIT先進国だと思っているようですが
アジアの中でもあやういです
へんな優越意識や差別意識も目を醒ませない要因かもしれません
例えば今回のコロナ禍下でもことあるごとに
韓国から学ぶことなんて何もない
などという意見が
ネットに溢れていましたが
あの二木芳人先生のコメント
「日本の感染経路不明50%はとんでもない数字。韓国は5%をこした時点で問題視してうまくやっていた」
どうでしょうか?

どうやら学術会議をけむたがる政権が反知性主義を牽引していくようです。

とりあえず、現状のトヨタ車の制御やEDRは治ったのでしょうか?どなたか教えて…とはいってもEDRについては一般ユーザーは実験しようがありませんが…



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