話の種

新聞やテレビ、雑誌などで、興味深かった記事や内容についての備忘録、感想、考察

若者言葉(天声人語)

2023-06-11 21:04:24 | 話の種

若者言葉

本日の朝日新聞の「天声人語」に最近の若者言葉についての記事があった。
面白かったのでそのまま掲載しておく。

「夕方のバス停でのこと。中学生らしき制服姿の女の子たちの会話が耳に入ってきた。「きのうさー、先生にさあ、ボロクソほめられちゃったんだ」。えっと驚いて振り向くと、楽しげな笑顔があった。若者が使う表現は何とも面白い▼「前髪の治安が悪い」「気分はアゲアゲ」。もっと奇妙な言い方も闊歩(かっぽ)する昨今だ。多くの人が使えば、それが当たり前になっていく。「ボロクソ」は否定的な文脈で使うのだと、彼女らを諭すのはつまらない。言葉は生き物である▼大正の時代、芥川龍之介は『澄江堂(ちょうこうどう)雑記』に書いている。東京では「とても」という言葉は「とてもかなはない」などと否定形で使われてきた。だが、最近はどうしたことか。「とても安い」などと肯定文でも使われている、と。時が変われば、正しい日本語も変化する▼今どきの若者は、SNSの文章に句点を記さないとも聞いた。「。」を付けると冷たい感じがするらしい。元々、日本語に句読点がなかったのを思えば、こちらは先祖返りのような話か▼新しさ古さに関係なく、気をつけるべきは居心地の悪さを感じさせる表現なのだろう。先日の小欄で「腹に落ちない」と書いたら、間違いでは、との投書をいただいた。きちんと辞書にある言葉だが、腑(ふ)に落ちない方もいるようだ▼新語は生まれても、多くが廃れ消えてゆく。さて「ボロクソ」はどうなることか。それにしても、あの女の子、うれしそうだったなあ。いったい何を、そんなにほめられたのだろう。」

この記事にも書かれているように、若い人たちが使う言葉には私も面白いなと感心し、含み笑いをしたことは幾度となくある。中でも印象に残っているのは、メールの返事などに使う「り」で、「了解」を省略したものとのこと。携帯やスマホでは「り」と入力すれば、いくつかの選択語彙として「了解」も出てくるので、これを選択すれば良いだけなのだが、ともかく面白かったので、私も同年輩の友人宛に(教えてやろうという気持ちで)何度か使ったことがあった。

「やばい」「ウケる」「マジ」「エモい」などはよく知られた言葉だが、最近私が面白いと思ったものでは下記のようなものがある。
「乙」(お疲れ様)、「きまZ」(気まずい)、「はにゃ?」(あれ?ん?え?)、「~しか勝たん」(~が一番)、「ちょえ」(ちょっと待って)、「アセアセ」(慌てて汗をかいている様子を表現したもので、すみませんという気持ちを伝えるときにも使う)

挙げだしたらきりがないが、これらは仲間内で使う分には可愛いが、先の天声人語に記載されたような使い方の場合は、やはり正しい日本語の使い方をして貰いたいものである。

 

 

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政治体制について

2023-06-11 16:33:58 | 話の種

政治体制について

政治体制の呼称はいろいろあり、その定義、概念について混乱してきたので、Wikipediaを参考に整理、一覧出来るようにしてみた。

[専制政治](autocracy)
支配者層が大多数の被支配者層の政治的関与を認めず恣意的に統治を行う政治体制。 支配者層と被支配者層とが身分的に分かれていた社会において、身分的支配層が被治者と無関係に営む統治の仕方。

[独裁政治](Dictatorship)
特定の個人・党派・階級・身分などの少数者が国家権力を独占して行う政治体制のこと。
独裁政治では、単独の支配者に権力が集中し、議会政治や合議制が否定される。

*独裁政治は、その独裁の主体によって絶対君主制・文民独裁・軍事政権の3つに分類される。
更に文民独裁は個人独裁と一党独裁とに分けられ、軍事政権についてもクーデター指導者による個人独裁と複数の幹部による集団指導体制(寡頭制)とに分けられる。

*独裁体制(非民主主義体制)は、全体主義体制と権威主義体制に2分される。

[権威主義](Authoritarianism)
権威をたてに思考・行動したり、権威に対して盲目的に服従したりする個人や社会組織の態度。
政治学では、権力を元首または政治組織(政党など)が独占して統治を行う政治思想や政治体制のこと。

*体制概念としての権威主義は、1964年に提唱された。
(長期独裁政権のフランコ時代のスペインの体制は全体主義より抑圧は少ないが民主的ではないので権威主義体制と名付けられた。)

*権威主義は民主主義と独裁主義の中間の形態で、選挙もするし野党もいるが政治活動に強い制限を課す体制。 現在世界の非民主主義体制の大部分は、この権威主義に分類される。

[全体主義](Totalitarianism)
個人の自由や社会集団の自律性を認めず、個人の権利や利益を国家全体の利害と一致するように統制を行う思想または政治体制。
(イタリアのファシズム、ナチス・ドイツ、スターリン時代のソ連など)
*対義語は個人主義。

*政治学においては権威主義体制の極端な形とされる。
*通常この体制を採用する国家は特定の人物や党派または階級によって支配され、その権威には制限が無く、公私を問わず国民生活の全ての側面に対して可能な限り規制を加えるように努める

[個人主義](Individualism)
権威を否定して個人の権利や自由を尊重する立場、或いは国家や社会の重要性における根拠を個人の尊厳に求め、その権利と義務の発生原理を説く政治思想。
*対義語は全体主義・集団主義。

[自由主義](liberalism)
市民革命時代から由来している市民的・経済的自由と民主的な諸制度を要求する思想、立場、運動であり、自由と平等な権利に基づく政治的・道徳的哲学。

[民主主義](Democracy)
人民が権力を握り、それを自ら行使する政治原理、政治運動、政治思想。

[自由民主主義](Liberal democracy)
自由主義と民主主義の理念が融合した政治体制。 議会制民主主義と複数政党制を統治形態として認めつつ、個人の自由をその運用において重視する政治的イデオロギー。

[資本主義](Capitalism)
国政によって営利目的の個人的所有者たちによる貿易と産業がコントロールされている経済的・政治的システム。

[共産主義](Communism)
財産を私有ではなく共同体による所有(社会的所有)とすることで貧富の差をなくすことをめざす思想・運動・体制。

[社会主義](Socialism)
個人主義・自由主義・資本主義・市場経済の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想・運動・体制。
広義には、社会を組織化することにより人々を支える制度。

[社会民主主義](Social democracy)
階級闘争と革命を志向するマルクス主義のような暴力革命とプロレタリア独裁の社会主義(共産主義)を否定し、議会制民主主義の方法に依って議会を通して平和的・漸進的に社会主義を実現することで社会変革や労働者の利益を図る改良主義的な立場・思想・運動。

[帝国主義](imperialism)
一つの国家または民族が自国の利益・領土・勢力の拡大を目指して、政治的・経済的・軍事的に他国や他民族を侵略・支配・抑圧し、強大な国家をつくろうとする運動・思想・政策。

 

 

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