
今日、着付けの教室で『単帯』の話が出ました。
ちょこっと聞かれて、ちゃんと、解りやすく話できなくて、
(和裁で勉強したのに!)帰る道々情けなくなった。
思いっきり言葉足らず・・・だったと思う。
いままで、私が本や人から得た「単帯」とは下記の3種類ありました。
1、キモノが単の時期に締める帯の総称
2、単仕立ての帯のこと
3、生地が単の帯
--------------------------------------------------
1、キモノが単の時期に締める帯の総称
紗、絽塩瀬、羅、生紬などの夏向きの帯全般を差していて
夏帯のこと。
形としては、九寸名古屋、八寸名古屋(=かがり帯=袋名古屋帯)、
袋帯、単帯、丸帯などがある。
素材は絹、木綿、化繊の他、夏ならではの
麻、まだ布等のいろいろな植物繊維の帯も。
--------------------------------------------------
2、単仕立ての帯のこと
帯の”単仕立て”とは八寸名古屋(=かがり帯=袋名古屋帯)を
仕立てるときの仕立て方です。
初めから八寸に織られた帯を、帯芯を入れないで
端やお太鼓部分の耳をかがって仕立てる帯です。
胴部分はかがらず単に仕立て、
お太鼓部分は引き返しで二重になっています。

上の麻の帯はピンクのところをかがってます。

透けて見える紗や絽などの夏帯は垂れを全部かがらないで
垂れ先と手との境目10センチほどかがります。
これを”トンネルかがり”と言います。
締めた時にこうしておくとより涼しげに見えま~す☆
手先もホントはかがらなくっていいのだけど、
ちょっとかがってる方が帯の扱いが楽なんです☆
--------------------------------------------------
3、単の帯
綴れや博多帯など地質の硬くしっかりしたモノに多く、
タレの部分を引き返さず、帯芯は入る場所もなく、
全体が単(袋や折り返しになってません)で、
「手」と「タレ」の部分のみ薄く二重に織られています。
二重に成ってるところへ帯の裁ち目を織り込んでかがっておきます。

水色部分が二重に織られてる箇所です。
博多の半巾帯にもよく見られますね!
上の写真はみんな通年使える博多の帯ですが、
博多は紗織りを併用した透ける盛夏向きの『紗献上』もあります。
けれど、『紗献上』は「3、単の帯」ではなく
今、あるのはほとんど八寸名古屋(=かがり帯=袋名古屋帯)
なので、「1、キモノが単の時期に締める帯の総称」&
「2、単仕立ての帯のこと」の二つに属します。
こんがらがっちゃいますよね

手前のこげ茶の帯は手と垂れの端が2重になって無いけれど、
裏側に細く三つ折絎けしてます。これも単の帯なんです。
絽綴れの単の帯(これもめったに見れない)は夏の礼装用に向きます。
綴れ、博多織、絹、ウール、木綿、化繊などの単の帯があり
素材、織り方により夏向きの帯だけでなく
袷の時期の普段着向きの帯もたくさんあります☆
------------------------------------------------------
じゃ、1、2、3、のどれがホントの『単帯』なの?!
って言うのは野暮でつまらないことです。
どれも、それぞれに『単帯』と言うようです。
場合によって言い分けてますが、
1,2,3を混同しないよう注意が必要です。

ところで、今ではめったに見ることの出来ない
幻?!の『単帯』とは・・・・。
1.で言えば絽の丸帯。
3.で言えば単の帯の二重太鼓用の帯。
持ってたらめちゃめちゃ貴重だと思います。大事にね!!!

芯が入ってなくてペラ~ッとしてるイメージしかなかったけど、最後の写真の図解でわかったような気がします。
ん???それってコレか???
というのがあるので、見てみます。
母の若かりし頃の、保管染みだらけのものです。
もったいなーい
若かりし頃の、保管染みだらけの博多帯を
貰ってん。(最後の写真のピンクの縞の帯がそれ)
あまりにシミだらけでもう使われへんかな・・・。
って思いながら、シミ抜きに出したら、
4千円くらいで
綺麗になって戻ってきた!!!
4千円って微妙~な金額やったけど
諦めるのはまだ早いかもよ☆
1.の絽の丸帯と3.の単の帯の二重太鼓用の帯の
どちらもありました。。。
めちゃ高くてスルーしちゃって記憶にもほとんど残ってないです。
ああ、勉強不足がいろんなところに出てしまう。
うちにもピンク色の博多帯が染みで諦めてたんですけど、取れますかね?
4千円で取れるなら、自分のにしちゃうんですが。
丸帯も二重太鼓の帯もありましたか!今ではほとんど作られてないのかアンティークものでしか
なかなかお目にかかりません。
しかも状態の良いのはホント・・・。
帯、金糸銀糸が入ってなければ
しみの落ちる可能性ありですよ!
とってもためになる内容ありがとうございます。
トンネルかがりの帯を昨日着用いたしました。
そう言えば 夏帯にしかしてませんね。
涼しげに見えますね。
勉強になりました。
重なる枚数に変わりなく、
涼しさは変わらないのだけど、
仕立ての違いで涼しく見えるって
いうのが、日本人の美学なのかな・・・。
何気なく過去ログを読んでいてこの記事に「!!」
でした。
単の帯や八寸名古屋・・どれがどれなのか
よくわからずちょうど悩んでいたのです!
なのでこの記事を見つけることが出来てほんとに
嬉しかったです!
有難うございました m(__)m
(ちなみに私はキモノスイーツ認定講師の
某先生の着付けを習っていました(^ー^))
この記事以外にもいろいろためになることが
いっぱいでこれから一つ残らず過去記事に
さかのぼって勉強させてもらいます!
ところで一つ質問なのですが
八寸名古屋帯は薄物時期以外どの季節も
しめて大丈夫でしょうか?
あと八寸ではなく単の帯(かがってないもの)は
やはり単衣の時期にしめるものでしょうか?
(この場合も薄物は除きます)
そして博多帯なのですが‘いかにも’な柄の
博多帯はわかるのですがいかにもでない
柄の博多帯は素人が見て「これは博多帯!」と
わかる特徴はありますか?
ヤフオクで「博多帯です」といわれたものなのですが
私には何が何だか・・だったんです(^▽^;)
もしよろしければご指導ください m(__)m
これからも楽しみにしています!
嬉しいコメントありがとうございます☆
いえいえ、八寸名古屋は織り方によって着る時期が違います。透けて見える紗や絽や羅や麻などの夏素材の八寸名古屋だと、薄物の時期限定の夏帯ですし、透けない平地(=すぐ思い浮かべるものとして博多織の独鈷や間道)の八寸帯は、コーディネートしだいで、通年着用可能です。平地でないデコデコと厚地の八寸帯びは夏に不向きです。平地でもウールのものは夏に暑く不向きです☆
八寸名古屋帯は九寸名古屋と比べ、少し格は下がって
街着のおしゃれ向き、普段着向きの帯になります。(例外で「綴れ」や「すくい」の八寸という礼装用の帯もありますが。)
***************
八寸ではなく単の帯(かがってないもの)は、
単着用の季節以外にも通年使えま~す☆
ただし、やはり透ける物は夏限定で、ウールものは夏に不向きです。
八寸名古屋より格が下がり
多くは普段着用の帯になります。
今は夏の浴衣の半巾帯びに平地の小袋帯(袋になってる)を使うのも普通となってますが、本当の『浴衣帯』はこのタイプの単の帯の半巾ものをいいました。
***************
博多帯の特徴は・・・
☆先染めの絹織物です。
☆細いたて糸をたくさん使用し太いよこ糸をています。
☆主にたて糸を浮かして柄を織り出します
☆博多織帯は張りがあって締め易いです。
☆博多織の伝統の技法を受け継ぐ製品、七品目に
「伝統マークを使用した伝統証紙が付いてます。
一見、博多風の帯でもいろんな地域で似たものが作られており(中国でも。)、正真正銘の博多帯かどうかはわかりせん。やっぱり博多織証紙を確認するしかないのかな。
また、伝統的な柄以外にも博多帯の柄行きはさまざまで・・・う~~ん。
うまく説明できましぇん。
でも、いろんな博多を見るとなんとなく見えてくるものがあるかと思います
ではでは、長くなっちゃいましたが、
キモノ、楽しみましょうね
この文章で光が見えました!(笑)
(自分がわかっていないとそれを外で着て出かけるのはすごく不安で・・)
ウチにある帯を再確認したいと思います!
これからもどうぞド素人の私にご指導くださいm(__)m
博多帯は私には判断は難しそうですね(^▽^;)
着物生活、まだまだ始まったところですし
着る機会も少ないのですが楽しんでいきたいと
思っています。
これからの更新も楽しみにしています!
くーこさんのブロクも見せてもらいました☆
子育てしながら上手に生活を楽しんでる
様子がうかがえました♪
また、時々寄せてもらいますね。
キモノスィーツつながりでどこかで合えるかな?