
『鱗文』は三角形が重なった単純な幾何学の文様。
世界中で昔から見られる文様ですが、
わが国では古くは銅鐸や古墳の壁画、埴輪などにもみられ、
もともとは『鋸歯文(きょしもん)』と呼ばれてきました。
(きょしもん=ノコギリの歯に似たジグザクや三角形の連続した文様のこと)
三角形を連続した文様は病魔を表すものであり、
同時にそれを排する呪性を持つものと信じられてきました。
近世より三角文を『鱗文』と総称されるようになり
”厄除け、魔よけのまじない”の文様とされてきました。
ひと昔前は、女性の33の厄年には、
『鱗文』の襦袢や着物を身につけて、厄をはらうという慣習があって、
今も芸妓の世界では、厄年に厄除けのため、鱗文の長襦袢を身に着けるようです。
『鱗文』は名物裂として同類の三角文でも大きさや
地色、織法、材質などの違いで色んな名称
(針屋金襴(はりやきんらん、鱗権太夫文 (うろこごんだゆうもん)、
井筒屋裂 (いずつやぎれ) 等々)の『鱗文』があり、
茶の湯の世界でも好まれていたようです。
歌舞伎では「京鹿子娘道成寺」で『鱗文』の衣装(白地に銀の鱗文)が
重要な役割を果たしていて
清姫の蛇体となった女の本性や魔性を示す特別な文様として、
また死者の霊を現すためにも使われています。
お能では、金銀の鱗箔は鬼女に用いられ、
「道成寺」、「葵上」などで、
蛇体や女の執念を表す記号となっています。
『鱗文』は般若の装束が連想されるようです。
『鱗文』といえば私は金銀の袋帯を持っています。
主にクリスマスの賑やかなお出かけに
サンタや雪だるまの帯留めと合わせて使ってました。
モミの木ってなんとなく三角積んだ形してるし♪
が、、、、金銀の色合いからして”鬼女”?!
きゃ~やだやだ。っでも、魔よけの文様だからいっか☆
時と場合によって、わざと使ったり、使わなかったり、
上手く合わせれる様になりたいですね♪
私も怒ったら"鬼女"にもなりますよん。