着物諸々

身近に和のある暮らしを楽しみながら徒然に綴ります。

師走の師走

2008年12月29日 | 着物研究会
今日の午前中「チドリの園」の嘉子さん
綺麗なさくらの反物を持って仕立ての注文にお越しになりました☆

桜の花の小紋なので春先に着用したいとのこと。
季節感や物語のある着物の着方はステキだなぁと思います。

八掛けの色を選んだり、嘉子さんは背が高いので、普通の着尺だと
裁断にちょっと工夫が必要なこと等、打ち合わせしました。

せっかくこちらにお越しになるとの事なので
成人式の着付けを三国ヶ丘にある美容院でタックを組んですることになってますので
普段は一人で着付けするのを今日は二人で着付ける練習をしました☆



けっこうテキパキと息も合い
めちゃめちゃ早く、綺麗に着付けが出来てびっくりです。


↑仕上げする嘉子さん

補正の方法や、紐の位置の確認やおはしょりの右脇の綺麗な始末、帯結び、その他諸々・・・いろんな方法がある中でどんな方法で着付けていくか細かく&超特急で打ち合わせを済ませ、台風のごとく飛んでお帰りになりました。(笑)

二人とも主婦だし師走で走ってましたので時間が限られてたのが残念ですxxx。

鼻緒がぽってりとしてステキな「布ぞうり」と「おやつ」のお土産有難う~~~☆☆☆



こちらはホントにバタバタと愛想無くってゴメンナサイでした。
今度来られる時はゆっくりして行ってくださいね!!!



京都キモノ行脚 

2008年12月23日 | 着物研究会
東京からお友達夫妻がやってきました。

関西に来たらば京都でキモノを見て回りましょう♪
ということになり「着物ストリート」と呼ばれる?
室町、新町界隈を北から南へ散策しました。



昼から『omo』さん morita motoko shopで合流。

もりたもとこさんのホームページにも出ている
カワイイ雪だるまの羽織を羽織らせていただきました!
色目も優しいグレーで何にでも合わせやすそうでかなり欲しかった~☆☆☆

ココで売ってるウールのコートが裁断に工夫を凝らした裾つぼまりになる
カッコイイデザインでコレも欲しい~~!
さっそく試着、後ろ姿が良い感じだけど、手が長すぎるかな?
私が着るとペンギンに・・・。



次に『白生地卸 三浦清商店』さんに行きました。
着物に使う 着尺、羽尺、八掛け生地、胴裏生地、帯あげ生地、
ストール生地、etc・・染める前の白生地を何でも売ってるお店です。
※化繊・染上り品は扱っておりません。



お友達と一緒に沢山の帯揚げ生地の中から好きな生地を選んで、
ずっしりした染め見本帳をめくりながら好きな色を選んで染めてもらう事に。

私は色は決まっていたので、生地をどうするか迷いましたが
色に合った生地というのがあるのですね。お店の人のアドバイスを受け
紋綸子縮緬の変わり織り生地で、ふっくら感のあるものを選び、シルバーグレーっぽい色に、お友達は紋綸子縮緬のシャープな斜め地文様の生地に、効かせ色になるようなあまりお店頭で見かけないものをと上手に選んでいました。

それと家にあった薄いグレーの色無地が自分に合わない色だったので
染め替えを頼んでみました。(お誂え染め、染め替え悉皆もしています。)
これも反物を見せて生地に合う 色と染め方 をお店の人と相談しながら決めました。

京都の呉服屋はなんだか怖い~!と勝手に想像していたけれど
肩の凝らない親切で親しみやすい接客にほっとして店を後にしました。
また行きたいな☆

次は創業450年 京友禅の老舗 千總の、現代生活空間に似合う 着物の提案するお店『總屋』に寄りました。

店構えもステキなお店です。”TOTE BAG”(キモノの持ち運びにも使える)が
カジュアルでキモノオバサンぽくなくて良かった。ですが、考えたら着物を着た時に肩に鞄は掛けたくないのでウムム・・。

墨流しのキモノも都会的でめちゃくちゃステキです。墨流しでも一工夫も二工夫もされています。やはり千總さんなのですね。

南下中、たまたま前を通りかかったら お店の人に「中にギャラリーがあるから見て行ってぇ~」と声を掛けられ、ふらりと寄った京都に270年続く帯問屋「誉田屋(こんだや)源兵衛」

誉田屋奥の蔵を利用した「SHINA」は国内外アーティストの工芸作品の
セレクトショップでとっても目の保養になりました☆

センスあるガラスの器や 陶器、アクセサリーや置物、ファブリックなどが展示されていて、悪い夢を食うと言われるバクの帯留め(ゾウみたいな・・・。)なんかもあったし、根付のモチーフも小さいのに細かい部分にまで作りこんでいて素晴らしかったです。

誉田屋さんの土間を通っていくのですが、そこも長い歴史を感じる空間で目を見張りました~。



次はお茶休憩も兼ねて『京のじゅばん&町家の美術館 紫織庵』へ。

大正時代の近代建築の京町家で、
京都人の豊かな美意識が感じられます。

紫織庵では昔の色柄を復刻した長襦袢を製作しています。
今のものにはない大胆な意匠や色合わせ!外国でもこんな風に下着を大胆な柄をに染め付けてこっそり楽しむ習慣ってあったのかしら?やはり日本ならではの美意識ですか?

今回は「おもしろ長襦袢とビロード展」を開催中でした。
いろいろ書き込みしたいけど長くなるので次に進みます☆



京老舗『岡重』
手書き京友禅のバッグのほかにも大正時代前後の岡重所蔵「染め見本帳」からの復刻羽裏柄の面白いこと!
“洒落衣復刻文様柄鯛”の文様は鯛ずくしでゾワゾワ~とインパクト大です。
同じ柄で帳面や風呂敷やクッション、トランクスもありました~。きゃ~ゾワゾワ~~~。
のこ夏、NHKの『美の壺』でも“男性のきものの美しさ”<チラリズム・男のプライドをくすぐる裏勝りの文化>と題し紹介されていたようで、
『裏勝り』とは表地よりも裏地に高価な生地を使ったり、派手な絵柄を施すことを指します。

暗くなってきたので夕飯場所を探して錦市場に。
豆腐料理専門店「錦そや」で夕食。

黙々と料理を作るご主人・・・。
お味は美味しく、綺麗な盛り付けも嬉しかったし
お値段も手ごろで良い所を見つけました。

彼方此方回って、満足な一日でした☆
大阪より京都は寒く感じました。
これから京都にお出かけの方はマフラー、手袋、防寒をしっかりしてどうぞ。

きもの文化検定5.4.3級結果

2008年12月18日 | 着物研究会
今日、3日間ポストに溜まった郵便物を取ってきて見ると!
受験したのも忘れかけてた・・・
10月に腕試しにと受けた『きもの文化検定』の合否通知が届いておりました♪

関西大学千里山キャンパスで検定を受けた日のコト。
5,4級の試験が終わって昼ごはんを食べようと席を立って振り向いたら
きゃ!!懐かしいお顔があるではないですか!
和裁所の同僚で何かとお世話になった人。
すでに着物業界から足を洗ったかと思っていたらば
こんなトコで会うなんて!!!!どういうこと?!

午後からの3級試験までの時間を一緒にランチしながら
偶然の再会を喜んで、離れてから今までの
お互いの話をダイジェストでペチャクチャ。

聞けば、彼女は平日は警察署で働きながら、土日に
着物業界と繋がりを切れないでいるらしい。
(めちゃめちゃベテランさんなのでもったいなすぎだし!!!)

何に効果がある訳でも無いのに、
『きも検』5~3級併願なんて物好きやね~。
と、類は友を呼ぶのでありました☆

3級試験後、また喫茶店でお茶しながらおしゃべりの続き。

普段はご無沙汰ばかりしていて次の約束なくても
また何処かでばったり会えそうな人。

お世話ばかり掛けてた困ったちゃんも合格しましたよ♪









イベント無事終了。ありがとうございました!

2008年11月29日 | 着物研究会
今月はじめからブログにも載せていた
☆年末年始を着物で過ごしてみませんか? ☆
のキモノイベントが今日開催されました。

なんしか始めての試みなので
いったいどんな感じになるのかしら?
私達のイベントに皆さん来ていただけるのかしら?
と宣伝をしてからはちょっとドキドキでした。

でも、私一人ではなく
着付けのアトリエ「ふくら」の恵美さんと
シンプル着付 「チドリの園」の嘉子さんが
居てくれるのでとっても心強く、
当日は『三人寄れば何とかなるわぁ~☆』の心づもりで挑めました。


キモノに熱く☆可愛らしい嘉子センセ

  
ムード作りが上手で落ち着いた話し方の恵美センセ

今日、参加いただいた皆さんも
とってもいい感じの方ばかりで、
終了後に着物に興味を持っていただいた方もいらして
私にとって、人の輪の広がりがとっても嬉しい一日になりました。

お忙しい中、時間を作って参加いただき
本当にありがとうございました。


イベント終了後、何人かで、着物の似合いそうな
昔の長屋を再生したお店の2階で
お茶をしながら着物話やアレコレ話を楽しみ♪


抹茶オーレ♪

この後、ミナミのライブバーへ移動。
が、私は家に帰らねばなぬ約束があり、
後ろ髪を引かれながら一人家路につきました。さみし・・。






山本能楽堂 「能面展2009」

2008年11月25日 | 着物研究会
昨日は
大阪で一番古い能楽堂である山本能楽堂
(財)山本能楽会所蔵の『能面・能装束の展示』へ行ってきました。

山本能楽堂は落語や先日のスィーツ能で何度か行ったことはあるのですが、
まだまだ新しい発見続きです。

能楽をたしなまれている友達と一緒だったのと
お知り合いの能楽師の先生(稀な女性の能楽師さんです!!!)がいらして
色々な能面の話、能の演目の話や、時折発問され、
面白く丁寧な説明を受けれて、とっても実のある一日となりました。

山本能楽堂では他にも能楽士の先生方が来場者に
興味深く丁寧な説明をなさってました。

私は最初に女の『鬼の面』三種
泥眼(でいがん)、橋姫(はしひめ)、般若(はんにゃ)を見せていただき
こんな話が印象的でした。

『女の鬼』は『男の鬼(もともと鬼)』と違って
人間の女が内面の恨みつらみや嫉妬によって鬼化してしまったとのコトで、
よくよく見ると皆、怒りの中に悲しい表情をしています。
それなりに様々な人間模様を見聞き、少しは体験してる?!
around 40 の女の私としては少々複雑な気持ちになりました。
ちなみにお能の世界では
女の鬼には角があって、男の鬼には角は無いんです。

皆さんも結構面白いので機会があれば
ぜひぜひこんなイベントに参加してみてくださいませ☆



実際に使われている能面
(小面(こおもて=若くて美しい、もっとも若い女の面)だったかな?)を
掛けてさせて頂き貴重な体験が出来ました。



能面を掛けると
(能面は『かぶる』のではなく『掛ける』のだそうです。)
視界がめちゃめちゃ狭く自分の足下も見えません。
自然とすり足になるし、背筋も伸びます。
実際に演じている方々はわずかに見える柱や床を目印にして
だいたいの感覚で立ち位置を調整しているそうです。

なので、客席から見ていて、『視界の妨げになって邪魔だなぁ・・・。』
と思っていた柱は実は大切な柱だったのですね。
お能の演目以外は取り外せたら良いのかも♪

お能の装束についても色々勉強になりました。
自分のキモノの柄を選ぶ上で参考になりそうな話もあり
コレはまた次回に・・・。

七五三

2008年11月23日 | 着物研究会
朝起き窓を開けたら、なんとなく曇り空。
「今日はお友達の七五三なのに」と心配したけど
朝食が済んだ頃には晴れ晴れとしてきました☆

すらっと背の高い美人ママとおしゃまな娘さんの
着付けをしました。



髪も綺麗に結ってもらって、ちんちろ、鹿の子、
つまみ細工の簪(お母さんの手作り!)でとってもカワイイ!



着付けの途中でも無邪気なかわいい歌声が聞こえます♪
私も子供がいたらな~なんて思う瞬間です。
いない分、こんな風にお手伝い出来るのは嬉しい。



ママはそれでも忙しく、お疲れ様でした☆
うん!袋帯どちらにするか迷いましたが
やっぱり華やかな帯の方でよかったと思います♪


寒~!  ストーブ出しました。

2008年11月22日 | 着物研究会
今週中盤から、微妙に体調悪く
気がついたらもう週末・・・。

アレコレしなくちゃ!と思うコトは山積みなのに
ノロノロと後半を過ごしてしまいました。

きっと急に寒くなったからなのね。
私はひょっとすると変温動物に近い哺乳類なんだもん。
寒い冬の朝の低体温は尋常でないです。

変温動物は寒くなると体の代謝が低下するため冬眠をするけど、
私はかろうじて人間だから冬眠はデキナイ。
ふ~・・・。
分けのわからぬコトと思うのは脳が冬眠し始めてるセイ?!



この冬はじめてのストーブをつけてみました。

七五三の しごき の裏技と お守り

2008年11月13日 | 着物研究会
七五三の女児の祝着には、
帯の下際に『しごき(扱き帯)』を結びます。

『しごき(扱き帯)』は、おひきずりが当たり前だった頃に
裾を上げる為に使っていました。
現在女性の着物はおはしょりをして着付けますので
『しごき帯』を一般の人はほとんどつけません。
舞妓さんが遠出をする時などは使用しますし、
装飾として七五三、花嫁衣裳に結びます。

さて、女児の『しごき』を結ぶ時、
「ふわふわして綺麗に結びにくいなぁ」って
思ったことはありませんか?

そんな時はこの裏技です♪
半紙を1枚用意でして、7~8㎝内外に折りたたみます。
(子供の身長によって巾は調節してね。)



しごきの中心に折った半紙を置いて、しごきで包みます。
半紙の部分が前帯下側に掛かる様にしごきを当て結ぶと
すっきり綺麗に結べます☆



あと、七五三セットに『お守り』が付いてる物もあります。
ところで『お守り』って何処に付けるの?

女児の祝い着に『筥迫(はこせこ)』を胸元に挿しますが、
『筥迫(はこせこ)』とは、紙袋が正装用に転じた、懐中用小物入れ。
江戸時代武家の婦人達が用いた、懐紙、鏡、紅、お香やお守りなどを
入れておいた和風の化粧小物入れが起源。なので、

『お守り』は『筥迫(はこせこ)』に入れておきましょう☆
入らなければ、バッグの中か懐や帯の中に。

ちなみに男児の祝い着の時の『お守り』は
末広、懐剣と一緒にお守りも脇に差します。
または、落ちないように
袴の前紐左側に通してぶら下げたりもします。

ではでは、思い出に残る七五三になりますように。

 「チドリの園」の嘉子さま
祝い着の着付け道具一式めちゃ勉強にに成りました☆
ありがとさんでした


七五三 お母さんの帯結び

2008年11月11日 | 着物研究会
七五三のお参りは一生の記念になります。
お洋服でも素敵なものは一杯在りますが、
いつもと違った子供たちの着物姿は、
おてんばな女の子もおしとやかに、
甘えん坊の男の子もりりしく見えてしまいます♪

お母さんも着物で付き添い
主役は子供達!
さて、お母さんの帯結びはどうしましょう。

帯び結びは「二重太鼓?」



“華やかさ”よりも“落ち着き”があり格の高い
二重太鼓が無難なのですが、ちょっと寂しい・・・。

と、言うことで変わり結びにするならば、
「華やか!豪華!」より
「優しそう・慎ましさ・上品」な帯結びが
七五三のお参りの日に相応しいかと思います。

 扇が付いてお祝い感UP☆ 

 タレを折り目正しく上品に

 ちょっと優しく。

羽根を引き出せばもっと華やぎますよ。

 上と同じリボン風でも立体感持たせて

 ヒダがいろんな所から☆


こんな感じで結んで見ましたが、
も少し華やかなのが希望でしたら
遠慮なくリクエストくださいませ。

※『変わり結び』の注意点は二重太鼓に比べると帯傷みやすいコトです。

具体的には『変わり結び』は羽根を作ったり畳んだりする関係で
シンプルな二重太鼓よりシワや折り目やスレが多くなってしまうのです。
で、次に二重太鼓された時にシワが薄く見えちゃったりします。
(最後の写真のお太鼓の表面に「小じわ」が見えますか?こんな状態。)

悉皆で『帯のプレス』に出したら大体は綺麗になると思いますが
中にはシワや折れ目が取れにくい帯地もあります☆

『変わり結び』をする時はこの点、ご了解くださいませ。