テレビのない生活

コーチングの勉強を始めてしばらくたったころ、テレビを捨てました。
もう15年以上前のこと。

当時広告代理店で働いていて、深夜に帰宅することが普通になっていました。
疲れ果てて23時過ぎに帰宅して、一息入れたくて何気なしにテレビをつける。スポーツニュースや深夜のバラエティ。
見たくないな・・・とザッピングしているうちに韓国ドラマを途中からに始めて、よく筋もわからないのに、数分の恋人たちのやり取りにじんわり涙したりして。

で、そのまま吸い込まれるように最後まで見て、深夜1時。我に返って、ガーン！
もっと早く寝たかったのに、私何してたんだ！

「時間がない」をテーマにコーチングを受けて、
自分の24時間・1週間、何に何時間使っているかを”意識化”してみたら驚愕の事実が明るみに。

当時の私は無意識的にテレビのスイッチを入れ、ニュースを見ればそのことについて考えさせられ、
チャンネルを変えて健康食品の話題に触れればそのことを考えさせられる。
私の思考と時間、すなわち私の人生がテレビから流れてくる情報に乗っ取られているじゃないか！と気づきました。

思い切ってテレビを捨てた後、朝の出勤前・夜の帰宅後・休日も、私にはなんて自由な時間が沢山あるんだろうかとびっくり。

それ以来、広告代理店に勤めているのに、タレントの名前は一切知らず、はやりのお笑いも知らなければ、自社が作成したTVCMも記録用のビデオで見るだけで、実際のオンエアは見たことない、という広告代理店の業務には全くそぐわない変な人になりました。

突飛な行為も、ばかにされつつ15年もやればエッジの一つ。

今では私のトレンド音痴は立派なブランド価値になっています（笑）。

今は母と同居しているので、彼女がテレビを見る自由を奪おうとは思いませんが、
母がテレビを見るのは自分のベッドルーム。共有スペースのテレビは可動式で、
私が不在のときに彼女が引っ張り出してきてキッチンやリビングで使っています。