スミサキ日記

[映画]レジェンド&バタフライ

※ 多分しれっとネタバレ入ると思う。

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かつてここまで(私の性癖に刺さるという意味で)完璧な信長・濃姫ものがあっただろうか…。信長は人気なので色々な創作物があるけれど、濃姫って正ヒロインの場合と添え物の場合(別ヒロインがいる場合)と、名前、出たかもしれない?レベルの場合(この物語に恋愛は必要ありませんという場合)があって、思えば二人の恋愛?愛憎?に焦点を当てて、どころか、むしろ主軸でやっているのって、(私には)これが初めてかもなぁ。いや、私が最初に読んだ信長ものの小説は、信長・濃姫主軸だったな、ただし若い頃の二人で、桶狭間くらいで終わってたのよ。今じゃ作者の名前も忘れてしまったけれど、あれで私の濃姫びいきは始まったんだよなぁ。だからあの続きから最後まで見れた気分もあって、点が甘くなっているかもしれない。

いやー、濃姫のキャラ造形が完璧というか。
近年一部のオタク界隈で人気の悪役令嬢ものの主人公(乙女ゲーの悪役令嬢というかライバル令嬢。メインヒーローの正規の婚約者ながら、ゲームヒロインがメインヒーローを攻略したり逆ハーあるいは大団円ルートに入ると断罪されて追い落とされたりヒロインの引き立て役にされてしまう子。悪役令嬢ものになると彼女が主人公になり、自分を追い落としたゲームヒロインやメインヒーローにやり返したり再起を図ったり、そもそも追い落とされないよう立ち回ってメインヒーローに執着されたり、新しい男を捕まえたり、あるいは恋愛以外の楽しみを見つけて人生を謳歌(内政無双)したりする)のタイプにもいる、比較的身分が高く(家臣や領民の娘ではない、国主の娘)、意識も能力も高い、男に生まれていればという器量の持ち主。そして美人。世が世なので一家はたてられない、男の妻として庇護下で生きる訳だが、過度な依存や隷属はしない。むしろ焚きつけ、キングメーカーとして歩んでいく中で…という話なのだが。
ええ、私は悪役令嬢ものが大好きなのですよというか美人で能力があり自立している(でも不遇で、そこから抜け出す)ヒロインがいる物語が大好きなのですよ。今回濃姫は正ヒロインだけど、まー完璧でしたね。信長と濃姫だったらこういう関係性が好きだなぁというのが、しかもメインでがっつりやってくれて(信長の生き様という物語の添え物じゃないよ!)、私は大満足だよ…。

まあ、逆に、信長派には不満だろうなぁとも思う。もっとかっこよかったはずというかそうあってほしいという人たちは結構いるはず。私は濃姫びいきなので許容できるが、そうでない派には辛そうだなーと思う。これは時代劇のようで、舞台を借りた恋愛ファンタジー映画なので、乙女フィルターがないと楽しみきれないかもしれない。
(あの蘭丸は、信長と肉体関係があったか、精神的にかなり親密だった蘭丸だな…と思ってしまった。それでも(正ヒロインじゃないから)信長の心情を読み違えるという展開がエモい、という妄想(邪推という方が正確か)がはかどってしまうくらいのたくましさがあると、なお楽しい。)
(歴史小説よりも、異世界恋愛小説、ファンタジー恋愛小説が好きな方が楽しめると思う。純粋な三英傑ファンには、ちょっと違うと思われるんじゃないかしら。)

蛙の香炉?水滴じゃないよな、あるいは置物。あの感じなら鳴いても良かったのよ…?(笑) 絶対「ゲコゲコ」が聞こえてくると思って待ち構えていたのに(笑)。

ストーリー関係ないところだと、自分は伊藤英明派だと再確認した。わたくしは視力の関係もあって、濃いめの顔(眉毛がはっきりめの顔)が好きです…。
え、っていうか、家康、えぇっ?!……キャスト見て一番驚いたところ。
そういや信長パッパは本田さんですよね、ニヤニヤしながら見ました、というかあれはもう半分くらい加賀美父(@仮面ライダーカブト)笹川刑事部長(@警視庁・捜査一課長シリーズ)では…。(ちなみに私は北大路欣也も大好きだ、さすらい署長 風間昭平シリーズが特に好きだ。)
……作中、結婚しても、歳を取っても「姫様」呼びなのが、アリなんだろうかと思いつつもとても良い。伊藤英明に姫様呼ばれるの良い(結局そこかよ)。……いや、結婚すると相手の家の人間になるというのは、和物っぽくてそれはそれでいいんだけど。(※古代中国だと、結婚しようが男女とも名前は変わらない、それぞれ実家の名字(姓)のまま。漢文でやったと思うが、「〇〇の女」は「〇〇の娘」と読む、恋人や妻ではない。逆に名乗りが変わらないからこそ、婚家に入ろうが、一族の娘という意識は日本よりも強かったんじゃないかなぁ、外戚問題とかも激しいよね…。)

……入場者特典で、なんだかゆるいポチ袋もらえました(笑)。
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