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元巨人・佐伯院長のスポーツ総合治療院🥎SAEKI 89 MEDICAL TRAINERS

「帰ってきたカリスマ」 吉岡稔真

 『祝 第59回日本選手権競輪G1優勝!!』

 公営競技ファンならご存知でしょう。オールスターファン投票第1位9回と絶大なる人気を
誇る競輪界のカリスマレーサー「吉岡稔真」。野球で言えば、中野浩一が長嶋茂雄で
神山雄一郎が王貞治なら、この吉岡稔真は松井秀喜やイチローに相当するスーパースター
なのです。

 92年のデビュー後間もなく彗星のごとくスターダムにのし上がり、その後7年間で10回の
G1、2回のグランプリ制覇。合計12ものビッグタイトルを手に入れました。
特にデビューした92年の賞金獲得額1億9000万円は当時プロスポーツ界ではジャンボ尾崎に
次ぐ第2位という成績でした。(因みに第3位は落合博満)

 想像を絶するスピードは逃がしたら最後。「F1先行」と呼ばれてファンを魅了し続け、
いつの間にか”カリスマレーサー”の称号を得ていました。
そんな順風満帆であるカリスマレーサーに大アクシデントが…
99年左大腿骨骨折、翌00年には左鎖骨骨折と度重なる落車により、その成績はどん底へと
落ちていきました。

 通常の鎖骨骨折なら骨内にワイヤーを入れて一時固定さえすれば6週間程度で復帰は
可能ですが、傷口が化膿し70あるはずの握力が低下。ハンドルを満足に握ることさえできない
状態が続いたにも関わらず、「自分を待っているファンのために」と走り続けました。
しかし、からだは正直です。一度バランスを失ったからだでは本来のスピードが出なくなり
数年間、自分らしいレースができず惨敗が続きました。

「本当にあの吉岡は終わってしまったのか?」

 その低迷期に私はあるきっかけから、彼のリハビリテーションと強化トレーニングを担当させて
いただくことになりました。その内容は企業秘密なので明らかにできませんが、単調なリハビリも
黙々とこなし、完全復活へ向けて虎視眈々と厳しいトレーニングに励みました。
なかなか結果がついて来ず、一触即発になったケースもありましたが…

 性格的にシャイで決して今風の男ではありませんが、最高級のメルセデスベンツやその土地で
特出した豪邸は「これから競輪選手を目指す若い子たちに夢を持たせるため」という考えから。
この背中で人を引っ張る九州男児からは
「頂点に登りつめた男が怪我でどん底に陥りながらも、そこから這い上がって来る美学」
を教えてもらいました。

 03年には共同通信社杯G2で優勝し、4年ぶりに競輪グランプリに出場。獲得賞金も
1億円を超え、満足のいくシーズンだったと思いきや
「完全復活という言葉はG1制覇まで待って下さい!」と男気たっぷりの一言。

 そして、06年3月26日。立川競輪場に悲鳴と大歓声、そして巨大な地響きが起きました。
それは、カリスマレーサー吉岡稔真が先行逃げ切りで2427日振りに涙のG1制覇を果たした
瞬間でした。
荒川静香の金メダル、WBCの世界一でも涙は出ませんでしたが、今回は感極まりました。
稔真おめでとう!「ファンの声援のお陰で…」と口にしますが、全ては自身の努力の賜物です。

 今回のG1優勝で年末(12/30)京王閣競輪場で行われるKEIRIN GP'06への出場が決定
しました。優勝賞金1億円の一発勝負で彼らしい「魅せるレース」を期待しています。


 「努力は嘘をつかない」、「有言実行」。この男に出会えたことに感謝します。



◆ 佐伯トレーナーズ治療院 ◆  www.saekitrainers.com

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