Rage - Trauma/Paint The Devil On The Wall
レイジというバンドは、ピーヴィー・ワグナー(ベース兼ヴォーカル)が主宰するドイツのヴェテラン・メタル・バンドで、ピーヴィー以外は流動的である。
そのため、同じバンドでありながら、その音像は時代によって全然変わってくるという特徴がある。
その彼らの作品の中で、個人的に一番好きな曲がこの曲である。
この作品におけるピーヴィー以外のメンバーはギターが、マインド・オデッセイで世に出てきたベラルーシのスーパー・ギタリスト、ヴィクター・スモールスキ、そして、ドラムがイングヴェイのツアーに参加したことのある名手、マイク・テラーナだ。
歌詞はメタルっぽい恐怖をネタにしたものだが、メロディが良い。哀愁のあるメロディに絡む、ヴィクターのギターはあまりにもツボと突いたプレイで、思わず「かっこいい!」とつぶやいてしまう。マインド・オデッセイを聴いたときにテクニカルなプレイに驚いたものだが、作品としての出来は今一つだった。レイジに加入して覚醒した感じがする。まさに、かっこいいメタルギターが満載だ。
トリオとしての演奏だが、全然音が薄いという感じはしない。見事なアンサンブルだ。