マザック

昨日は岐阜にある世界的工作機械メーカーであるマザックの

工場を見学させてもらった。


玄関に案内されて中に入ると、とにかく驚きの連続。


壁は鮮やかな赤を基調に丸パイプで幾何学的に組まれた

柱や天井、まるで美術館のような趣。


赤いデザイナーズチェアーがいくつか置かれ、その向こうに

フェラーリのＦ1のエンジンが展示されている。


何を隠そうフェラーリとマクラーレンに工作機械を納入して

いるのだ。


で、会社の紹介のあと企業のイメージビデオを見せて

くれるというのでついていくと、どーんと巨大スクリーン

があって、その前の傾斜にたくさんの椅子が並び、まんま

映画館。


大きさも普通の映画館と一緒。


更にロビーにはオシャレなバーとワインセラーもあって、

おもてなしのサプライズの連続。


輸出８５％で残りの１５％が国内というだけあって、さすが

国際的企業という感じだった。



もちろん工場もシンガポールやイギリスなど数か国にある。



ショールームには最先端の工作機械がずらりと並び、その

１台１台がデモ運転をしている。



工作機械に対して要求される条件と言えば普通第一に速さと

正確さだが、解説を聞いてるとマザックはそれにプラス段取り

の手間をいかに減らすか、切断加工後いかに後工程を楽にでき

るかまでをかなり突き詰めて考えていて、とにかく物つくりに

対する熱いスピリットのあるメーカーだと感じる。


工作機械を買ってくれるそれぞれの顧客の製造工程にまで

どんどん入り込み、生産効率を上げよう考え方。




途中カフェで一服したが、なぜかランボルギーニの往年の

スーパーカー「カウンタック」が展示してありそれを見ながら

コーヒーを頂くｗ。




今回の目的はレーザー加工機だったが、このショールームを

見ると今までの「いま一つ」かなと思っていたマザックの

イメージが、とても良いものに一変した。




また今回見せてもらった工場は数年前、なんと地下に作られた

もので、内部へは秘密基地のようにエレベーターで降りていく。



地下は地熱によって夏は涼しく冬は暖かいということで、ほぼ

一年中気温が一定、かなりの省エネになるのと同時に窓が一切

ないことによって外部からのゴミやホコリが入ってこないため、

クリーンルーム化できるメリットがあるという。



地下工場だなんて本当にどんだけ儲かってるの？という感じだが、

聞けば1987年に工作機械メーカー売上高世界第一位を記録し、

現在まで1位の座を保っているというから凄い。


現在３代目社長、創業９３年にもなるが意外にも同族会社

ということで上場していない。




その後、木曽川のほとりにあるこれまたマザック所有の立派な

ホテルへ移動して楽しみだった会食。



招待されたのは全部で１０社２０名程度。



出てくる料理の食器やテーブルクロスにふと目をやると

全てマザックのロゴが入ってるという徹底ぶりだったが、

メイン料理は牛肉のしゃぶしゃぶ。



今まで食べたことのないような凄い霜降り肉で、口に入れた瞬間

融けてしまうしメチャ旨くて感動。


聞けば宮崎牛の100ｇあたり４５００円というからビックリ。


恐らく生きてきたなかで一番高い肉のはずｗ。





工作機械は自動車のように何十万台と売れるわけではないから

もちろん自動化された生産ラインではなく手作りの部分も多い。



それでも製品と工場、企業精神の先進性については、今まで

いろいろな企業を見学してきた中で間違いなく最高峰と言える。



終始サプライズの連続だったこともあって、帰るころにこんな

素晴らしい企業が日本にもあるだ！と、工作機械メーカー世界

NO.1のマザックが日本の誇りのように感じてきたのだった。


見事に洗脳されたかなｗ。