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星学館ブログ

星やその周辺分野のもろもろを紹介

新・天文学事典

2019-05-04 12:26:21 | 関係出版物
講談社刊、2013年、2,520円
地球から宇宙全般にわたる最新の知見をまとめたもの。
 筆者は最後の18章「天文学の教育と普及」の『3.科学館とプラネタリウム』を担当。この章は松村雅文さん(香川大学)と黒田武彦さん(兵庫県立大学、西はりま天文台)との共同執筆。
 本書は監修者の谷口義明さん(愛媛大学)の強力な指導力とブルーバックス編集部の小澤さんの奮闘がなければ1年余の短期間に仕上げることはできなかったと思う。この種の事典にはどえらく労力がかかるもので、その後、お二人が虚脱感に襲われていないか、心配。こうした心血を注いだ一書だけに多くの方にご覧戴きたいと願うばかり。

日本の天文学の百年

2019-05-04 12:23:24 | 関係出版物
日本天文学会百年史編纂委員会編、恒星社厚生閣、2008年、3,465円
 江戸幕府天文方の西洋天文学導入から、国際的な学術成果をあげ続けるすばる望遠鏡まで、我が国天文学の百年にわたる発展史とその業績を様々な分野ごとにまとめた日本天文学会創立百周年記念本。総勢50名を超える執筆陣が、歴史的に貴重な写真や資料、最先端の研究成果を紹介し解説する。
 分担執筆した本人が言っては手前味噌になるが、現在の宇宙観と歴史がぎっしりと詰め込めれており、素晴しい装丁と相まって、天文学会100年を飾るに相応しい一書となった。休みの日、本書を30分くらいずつ読み進めるのが無上の楽しみである。

天文学大事典

2019-05-04 12:18:16 | 関係出版物
地人書館、2007年、24,000円
 1970年代から2000年頃にかけて天文普及やプラネタリウム界で目覚しい活躍をした山田卓さん(1934-2004)が名古屋市科学館を退職後、情熱を注いだのが本書の刊行だった。しかし、完成を見ず、鬼籍の人となってしまった。
 筆者は天文学史関係項目の執筆依頼を受けた。多分、1999年の春ではなかったかと思う。大阪・中之島のグランドホテルの地下で昼食をとりながら構想をうかがったが、壮大なそのプランに、とても予定通り刊行するのは難しいだろうと思った。果たせるかな、3年のところが10年かかってしまった。それだけ多くの方々が最新成果を盛り込もうと腐心した作品である。
 やや高価ではあるが、これだけ大部のものである。了として戴きたい。そして、座右に置いて、折に触れて手にとっていただければ、そのたびに人類が2000年に亘って営々と築いてきた知の殿堂に新鮮な感動を覚えることと思う。
 筆者は横尾武夫・横尾広光のご兄弟、そして株本訓久氏と4名で人名を担当した。世はインターネット時代に入り、海外との情報距離は一気に縮まった。あちこちにメールを送ってはいろいろ教えて戴いての執筆となった。字数の割には多くの時間を注いだ点でも思い出の一冊である。

現代用語事典イミダス

2019-05-04 11:33:45 | 関係出版物
 集英社、2007年、2550円
 「現代用語の基礎知識」、「知恵蔵」とともに現代用語の解説を行っている。かつて「電話帳のようだ」と言われていたが、今や電話帳より厚い。手元にあると何かと便利な毎年発行の用語辞典。
 筆者は、森本雅樹・黒田武彦氏とともに創刊号から宇宙・天文編を執筆させていただいている。分量の割には基礎調査に手間をかけており、たくさんの方々にご覧いただきたいと願っている次第。
 ただ、2008年以降は電子版のみで、印刷版は発行しないことが報道された。「知恵蔵」も同様とのことで、印刷物離れの影響を受けた形。筆者としては残念の一言。この電子版も2017年を持って終了となった。

宇宙300の大疑問

2019-05-04 11:31:20 | 関係出版物

 ステン・F・オデンワルド著、塩原通緒訳、加藤賢一監修
 講談社ブルーバックス、2000年、1200円
 銀河の研究で学位を得た著者は、その後、NASAのゴダード宇宙飛行センターに勤務し、ボランティアとしてウエッブサイト「アストロノミーカフェ」を主催し、NASAに寄せられる質問や問い合わせに回答している。
 そうした宇宙関連の質問・疑問に答えたのが本書である。300の疑問を拾い読みできるのが良い。