無言館のこと

信濃の丘の頂きにある遺された絵画の美術館です。60年前の若い画学生の青春と対話してみませんか?

「対話する展覧会」だということでしょうか?~~「無言館 遺された絵画」愛知・豊川展

2005年06月13日 | Weblog
 
 このご婦人も、一点一点の絵の前で、絵を見つめ、画学生やゆかりの人の証言を読み、もう一度、絵に語り掛けておられるように見えました。


 「無言館 遺された絵画」展の第3会場、愛知展がスタートしています。
豊川市の桜ヶ丘ミュージアム(0533-85-3775、名古屋からJRまたは名鉄で約1時間)にて、
7月3日までです。


 各会場の関係者や観覧された方々が共通しておっしゃることがあります。
①会場内に滞留される時間が異常に長い。2時間いらっしゃる方はザラ。
②混雑している時でも、会場内はシーンとしている。すすり泣きだけがかすかに聞こえる。
③図録を求めて帰る方の比率が非常に高い。さらに詳しい証言を読みたくなるのでは。
④リピーターが多い。2度目には、家族や友人を誘ってこられる。自分の胸のうちだけにしまって置けないようだ。
⑤斜に構えつつ連れられてきたような若い人が、こんなに真面目に見ていく展覧会はめずらしい。
⑥上田市の無言館へ行ったから巡回展にも来た、あるいは、巡回展を見たから上田へも行きたくなった、という人が多い。

確かに、この展示を見ると、その理由がよくわかります。
一言で言うと、「対話する展覧会」だということでしょうか。