作曲家が演奏の審査を務める事は多い。その意義は何か。
第一に、和声や構成を把握しながら聴く耳がある。確かにそうだ。しかしそれ以上に僕はこう考える。
作曲家にとって、自身の曲の初演の良し悪しは己の評価に直結する。リハーサルの場にいる他の誰も気付かない微妙な違いを、鋭敏に指摘したりする。
そこで僕はオーディション等で演奏を審査する際、「自分の曲だとしたらこの演奏で良いか」と問うことにしている。
つまり全ての曲を、自分の曲のように深い愛情を持って厳しく吟味する。すると根本的な欠点や、もっと良くしたい所が即座に見えてくる。
それは言わば作曲家の性であり、的確に判断を下す最も良い方法なのだ。
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