池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(フランス語に訳してます)

ラヴェル「鏡」から「蛾」

2005-09-11 | 弾いたピアノ曲

学生の頃聴いた時は「理解し難い高度な曲」と思いました。「一体どうやって弾いているんだろう」とか、「楽譜はどうなっているんだろう」とか…。
佐藤 眞先生に「君のピアニズムは稚拙だね。ラヴェルやラフマニノフの書法を盗みなさい」と言われ、色々探していましたが、盗むべき曲に出会えた、という感じでした。
でも当時は弾き切るだけの力量は無く、卒業してピアノの指導に携わり、15年目にしてやっと…。

無調のように聴こえるのに綺麗な音、と思ってましたら、経過音や繋留音を取り除くと「属九の和音」でした。
繋留音が解決すべき隣の音には行かず、1オクターヴ跳んで解決したりして、自由奔放です。
内声に、右手と左手の親指で交互に半音階が縫ってあったり、目立った音が次の展開のきっかけの音になっていたり…そういう事を見つけながら、僕は暗譜します。
夜の静けさの中間部からいよいよ冒頭に戻ろうとする矢先、右手だけのもろい倍音のトレモロが浮かび上がるや否や、その倍音が突如違う和音と化し、黒鍵だけのきらめくパッセージとなって二重、三重と折り重なるように着地する!という所はまるで変幻する夕日のよう。いつもそこだけは2~3回弾きます。
ただ、そこに至るまでのB♭音の反復に始まる十数小節は、モチーフの掛け合いと中断、いわばベートーヴェン的手法によっているせいか見え透いていると言うか、反復音自体に興味をふくらませる力が無いように思うのですが、それは僕が下手だからでしょうか。

2003年2月、音楽教室のピアノの発表会で講師演奏として演奏。忘れない程度ににつっかえつっかえ、毎日弾いている曲のひとつ。
講師演奏では再現部の、提示部とは調が変わる箇所で、提示部と同じ調を弾いてしまい(!)本来の調に戻るためにしばらく「我流」で弾き続け、なんとか終わらせました。


コメント   この記事についてブログを書く
« 「剣士のパヴァーヌ」デビュ... | トップ | カタルーニャを知らずして語... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

弾いたピアノ曲」カテゴリの最新記事