池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(音源リンクしてます)

《吹楽Ⅳ》本番前日のリハ/プログラム

2007-03-23 | 作品発表・プログラム

ウィンドオーケストラ作品初演の本番4日前、ある部分のほんの僅かな(半音の半分)ピッチの修正を思いついた。楽譜の再提出に及ばない範囲で、可能なことは本番ギリギリまで手を尽くしたい。
リハーサルは本番前の2日間。1日目は作曲者の立会いは無い。事前にその修正プランをお伝えしようと、佼成ウインドにメールした。
それは曲の「台風の目」に相当する、自分で「豆腐屋の笛」と呼んでいる凪いだ部分で、たった2つの音が繰り返す。
リハ2日目の今日、修正された演奏を聴き、その効果を確認した。

一方、この日最も入念に練習したのは、クライマックスに向かって上り詰める箇所。幾種類もの連符が入り乱れ、その殆どに2、3の装飾音が付いており、きちんと合わせないと全体がズルズルっと行ってしまう。型にはまったリズムが破壊されることを意図しているので、楽譜通りに演奏するのは大変難しい。
コンサートマスターの須川氏も率先し、マエストロの小林恵子氏の棒で、装飾音無しでゆっくり合わせるなど、最大限の矯正をして頂く。
つまり前者のアンチ・クライマックスと後者のクライマックス、その両極が最後に浮き彫りにされた訳で、リハーサルの展開としては理想的だったと思う。

リハの後、マネージャーの井出さんにランチに誘って頂いた。
社員食堂のような気軽な広いスペースの食堂で、立正佼成会の、お参りにいらした方も利用されるのだそうだ。井出さんもチューバをされていたとの事。
チケットは一般のルートでは入手できないほど売れた、と嬉しそうに仰っていたが、本当かな?
上天気で、この日も自転車で行った。いよいよ明日本番。期待と不安、そして一抹の寂しさ。
Suigaku
 《吹楽Ⅳ~日本の吹奏楽の祭典》
前回の「吹楽Ⅲ」から10年ぶりの開催。
後半、小林恵子指揮、東京佼成ウインドオーケストラの演奏により、「吹楽Ⅳ」委嘱作品として拙作《Planetarium― for wind orchestra》の初演があります。

3月24日(土)、開演13:30(開場13:00)
サントリーホール 大ホール
S席3,000円/A席2,500円/B席2,000円
主催:日本現代音楽協会、朝日新聞社、東京佼成ウインドオーケストラ

11月下旬の試演の結果、幸いにも大幅な修正や再提出の必要も無く、プログラムノートを作成しました。
プログラムノートは板前さんの話術のようなもの。料理がより美味しくなるような話でなくっちゃいけねえ…。



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