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佐藤さえ の 本棚

読んだ本の感想を書いています。

ミラー・ダンス〈下〉

2008-02-06 16:41:19 | 小説
ミラー・ダンス〈下〉 (創元SF文庫)
ロイス・マクマスター ビジョルド著




マーク・ヴォルコシガン卿が現実の人間である事を, 2008/2/6☆☆☆☆



 マークの失策によって、死体となったマイルズ。
 しかもその凍結死体は行方不明になってしまっている。
 「マイルズのクローン人間」ではなく、マイルズの弟としてバラヤーの人々に接してもらい自分を認識し始めたマークは、その凍結死体の捜索に加わる事を志願する。

 上巻につづいて、バラヤーで人々と接して自分の存在を確認できたマークが、失策を取り戻すべく大活躍をします。
 マイルズ自身も、記憶喪失から自己確認をする様子などが描かれていきます。
 息もつかせぬ展開に、派手な戦闘場面、陰惨な拷問。華麗な舞踏会。
 盛りだくさんな小説です。

ミラー・ダンス〈下〉


以下個人的な感想です
物語の重要な部分が分かる記述がありますのでご注意ください。

 マークの自己確認の作業はずっと続いていきます。
 クローンの元親マイルズは凍結遺体から解凍されて蘇生術を受けて生き返りましたが、記憶喪失。
 弟だけじゃなくて兄も自己確認するという状態です。
 記憶が無い間に恋人をつくってしまうという、モテぶりを発揮。

 マークは自分の力で、拷問にも耐え、マイルズを奪還し、最初の念願だった「クローンの女の子に感謝され」英雄としてあつかわれます。
 その上で、自分の進路を考え始め可愛いガールフレンドも手に入れています。
 なんて素敵な大団円の小説でしょう。

 最後、こんなふうな明るい終わり方をするので、このシリーズは読んでいて楽しいです。
 そして、それぞれの個人の個性の書き分けの上手な事。
 シリーズを読むと友達が増えたような気分にさせられる楽しい本です。

 感想を書こうとしてずいぶん読み返してしまいました。
 やっぱりなるたけはやく感想を書いたほうがいいですね。
 面白い本だと、のめりこんじゃうのでよけい時間がかかります。


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