宅配ドライバー悲喜こもごも 短歌

お荷物が　人手が足りず　おニモツに
そんな時代が　すぐやってくる

ネットでものを買う購買者の欲望と、ネットで物を売る販売者の野望が一致している今の時代、物量だけが増えていき、一方で、運ぶ担い手の人手は減っていき、配達されない荷物が増える。そんな時代が来ないと誰が言えるだろうか？

宅配ドライバー悲喜こもごも 短歌

知らぬ街　停めたら出てくる　ヤクザの舎弟
ここはやっぱり　川崎区

川崎市川崎区は、昔鉄砲玉が飛んでいた位危ないエリアでした。ソープランドや風俗など歓楽街としても有名な場所があります。当然ながら現場を仕切る闇の業界の方々もいます。川崎区南町にそんな業界の方のビルやお店があります。配達のためにそういったビルの前に知らずに停車すると、若いお兄さんが出てきて軽い恫喝をしてきます。この業界の方々の黒塗りのワンボックスカーが多数、狭い路地に駐車してあっても交通監視員は見て見ぬふりをいたします。我々配送の車には手厳しいのに。

宅配ドライバー悲喜こもごも 短歌

ピンポーンと　呼び鈴おせども　無反応
肩を落として　車に戻る

宅配の荷物を配達していて、不在の時ほどがっかりすることはありません。特に雨の中や重たい荷物の時は、その落胆には大きいものがあります。再配達時間が指定されていて、配達したにもかかわらずいないと言うこともよくあります。こういったことの繰り返し、積み重ねがドライバーに大きなストレスをもたらします。

宅配ドライバー悲喜こもごも 短歌

再配達　時間指定したのに　いやしない
トンデモお客　ストレスの元

指定された時間に配達しても、いないお客が結構います。中には常習犯もいるようです。宅配ドライバーさんにとってこれほどストレスになる事はありません。だからドライバーさんの中からは再配達は有料にすべきと言う声を聞きます。

宅配ドライバー悲喜こもごも 短歌

台風で スタッフ不足の 流通センター
荷物不在で 時間持て余す

アマゾンの新しい配送システムは大田区の流通センターを拠点に実施されています。2018年9月30日の台風24号の影響で交通機関が止まり、夜勤スタッフが1人のため翌朝の荷物の仕分けができず、10月1日は朝から荷物が、いつもに比べ極端に少なくドライバーが手持ち無沙汰になりました。