カナダのジャズ・トロンボーンの名手Ian Mcdougall(イアン・マクドゥガル)さん。
最近ちょっとしたきっかけでまたよく聴いてます。
僕が大学生の頃、マクドゥガルさんがリード・トロンボーンを務める5トロンボーン+リズムセクションのバンド「The Brass Connection」のレコードを聴いて以来の大ファンで、多大な影響を受けました。
The Brass Connectionの1stアルバム(1980年リリース)。
4Tb(5Tb)+ リズムセクションのバンドは世界中に数多くあれど、コンセプト(選曲やアレンジ)、演奏のクオリティー、音楽性、アンサンブル、ジャズらしいサウンドなど、どれを取ってもこのバンドがナンバーワンであると僕は思います。またビブラフォンが加わっているところが独特の哀愁感を醸し出しており、奥行き感のある立体的なサウンドに仕上がっております。2ndアルバム「A New Look」(1983年リリース)も大変素晴らしいです。
マクドゥガルさんは1970〜80年代にかけて世界的に人気の高かったカナダのビッグバンド「Rob McConnell and The Boss Brass」のリード・トロンボーン奏者でもあり、その素晴らしいリードプレイはビッグバンドのリード・トロンボーンのひとつの指標と言えるでしょう。アドリブやスウィートなバラードプレイも大変素晴らしく、全てのフレーズに歌心が溢れています。
マクドゥガルさんのような歌心溢れる抒情的なプレイスタイルはやはりカナダならではの土地柄によるものなのか、アメリカのジャズプレーヤーのクールでモダンなプレイスタイルとはまた違った魅力があります。
84歳の現在もバリバリ現役で演奏活動されておられるようです。楽器は僕と同じくヤマハ697Zを長年愛用されてます。残念ながらジャズ界での知名度はあまり高くなく、ジャズ・トロンボーン界でも知る人ぞ知る名手といった感じですが、これだけ抒情的に歌うジャズ・トロンボーン奏者は他には居ないので、是非多くの方に聴いていただきたいです。
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