インターネットの憂鬱

仮想空間と現実の狭間で

SEOなんか必要ない(嘘)

2012年07月17日 | 雑感

Googleが検索における公平性をより厳格にしたことで、ウェブサイトの本質的な内容や構造を
再考する動きが活発になっているのは御存知の通り。資本や組織力に頼った方法論だけでは
検索対策に対する的確な順応化=SEOが実現できなくなったことは、弱者にしてみればチャンスだ。

このような状況の中で、このところよく目にするのは、
「ソーシャルメディアからアクセスが得られれば、SEOは必要ない」
「SEOをしなくても売れているウェブサイトと商品がある」
と、いう論調だ。

確かにそうかも知れない。そういうこともあるだろう。

しかし、これはあくまでもレアケースであって、そういうピーキーな部分や結果だけを捉えた
ラジカルな論調を鵜呑みにしてはいけない。本当にそうである場合は希なことであって、
このような論調の背景には、強い思い込みがあるか、そうでなければソーシャルメディアを使った
金儲けのための「誘導」があると考えた方がいい。

もちろん、ソーシャルメディアからのアクセスや集客向上は、とても重要なことであるのは間違いないのだが。

簡単に言うと、アクセスの動機は以下のようになる。

・SEO(検索)によるアクセスは、具体的な欲求による行動。
・ソーシャルメディアからのアクセスは、単純な興味による行動(あるいはお付き合い)。


このような、本質的な性質の違いを考えずに、どちらが良いかなどと論じるのは事実の錯誤ではないのか。

当たり前のことだが、SEOもソーシャルメディアのどちらも重要である。問題は、この2つの要素を
どのようなバランスで使い、どのように充実させていくかという話なのだ。
つまり自分の能力や手の内、あるいは商材の特徴や方向性、これらを考えたときに、優先すべきは
SEOなのか、ソーシャルメディアなのか、という判断が大切である。

言ってみれば、この判断と具体的な内容作りが、コンサルティングのネタであって、
一概に「こうである」という話にはならないのだが、少なくとも個人的に「こうであろう」と感じているのは
検索におけるソーシャルメディアの有効性と、ソーシャルメディアからの情報拡散は、
かなり効果的であるということだ。このことは自分でも、幾度となく経験している。

ただし、だからと言って、やみくもにソーシャルメディアに情報やネタを上げれば良いというわけもなく、
ここでもSEO対策と同じような、ブレのないキーワードやテーマ、そして良質なコンテンツが重要なわけである。

次回は、もう少し具体的に、この方法論を考えてみようと思う。


ところで、今回のオマケ。

冒頭で書いたGoogleの規制強化によって、多くのインチキSEO屋が壊滅状態に追いやられたわけだが、
今度はソーシャルメディアを舞台に新手の商売が始まっていることを御存知だろうか?

フェイスブックページの制作請負いは、まあ真っ当な商売の範疇にあると思っているが、
その商品パッケージングで「1,000 いいね!を保証します」としている業者がいる。
(しかも超大手有名企業の子会社)

フェイスブックにおける「1,000 いいね!」が、どのような効果を発揮するのか?
それは分からない。重要な場合もあれば、意味を持たない場合もあるだろう。

ともかく。なんか聞いたような聞かないような話だと思うのは、私だけだろうか?

「良質な被リンク1本500円で20本1万円から」
「Yahoo! 知恵袋で質問を書き込み認知を促進」

どうなんでしょう。