愛宕山・大麻山 あたごやま・おおさやま
登山日 2011年4月9日
標高 232m、616.3m
登山口 琴平公園登り口
下山口 善通寺町大麻山キャンプ場上ゲート口
駐車場 上り口…琴平公園入り口横、下山口…大麻山キャンプ場もしくはゲート前路肩
トイレ 金丸座、金毘羅宮参道途中ところどころ、大麻山キャンプ場
水場 なし
メンバー ピオーネ、むらくも
夜遅くまで掛かって阿讃県境尾根歩きの準備をした。
歩く予定の「境目~鵜峠」は讃岐富士さんのレポートでも何度もミスコースをした難しいルート。
地図をプリントアウトして、県境の位置、路への入り口、迷い易いポイント、標高と地形の確認を済ます。
ザックの中身を点検し、まさかの事態に対応できるように、整え直す。
おっと、ローソク、震災で存在感が高まったが、火事にも気をつけなくちゃ。
夜中に就寝。
寝る前にお茶を飲みすぎたのか、朝方4時前に目が覚める。
外の様子がおかしい。
トイレの窓を開けて、眺めると、雨。
今日の天気予報では、雨はやがて止むだろうが、登山道のない、県境のヤブ山を歩くにはちょっと腰が引けた。
今回は妻のピオーネも行く予定。
足元が悪い中を無理矢理歩いて、後ろから着いてくる妻のブータラ声を聞きたくはないと思った。
中止、中止や中止。
いびきをこいてぐっすり寝込んでいる妻を、布団の上から乗っかかり、目覚まし代わりにチューシーの声を浴びせる。
もう一度寝直すものと思ってたら、妻はシャキッと起きて、台所で動き出した。
なぬっ!
行くのかや?
行くと言う。
普段、会社へ行くのに、布団の中でグズグズしているのに、山へ行くときだけは、人が変わってしまう。
同じ人間か?
普通の登山道ではなく、おそらく踏み跡が少しある程度の尾根。
濡れたところでは危険が高く、事故も起きやすい。
なんとか説得して、話を、桜満開の山へ振り向けたところ、食らいついてきた。
ビッグヒット、がっついたブラックバスみたいに獰猛な奴だ、糸が張り、竿がしなる。
釣り上げた魚に餌はいらんというが、ブラックバスは最初から餌など必要ない。
安物のスプーンか疑似餌で上等ですが、ここは特別に張り込んで超高級餌を用意した。
というわけで、急遽、桜の名所、金毘羅さんから登る大麻山に変更決定。
食いね~食いね~、寿司食いね~、春の金毘羅さんだよ。
自転車2台を積み込んで、一先ず下山口の大麻山キャンプ場方面へ。
自宅-国道11号線-県道49号線-大日峠-善通寺陸上自衛隊駐屯地第一営舎交差点右折ー600m程のため池を右折(案内板有り)-大麻山下登山口-大麻山キャンプ場-ゲート前登山口
ゲート前で自転車を降ろし、デポ。
キャンプ場-下登山口-ため池-県道47号線-国道319号線-県道208号線
金丸座奥にある琴平公園駐車場に止めようと思ってましたが、テレビのニュースで今日から金丸座で恒例のこんぴら歌舞伎公演が始まることを知る。
あれ~、これは駄目だ、駐車場は満車通行止めだわ。
駐車場所を変更し、適当に参道近くへ止めて、金丸座へと歩く。
開演時刻までにはまだ少し早いのか、それほど人通りも多くなく、ぼちぼちと集まってくる歌舞伎ファンを横目に桜咲く坂道を登る。
しかし、やはり人気。
開演にはまだ時間があるが、金丸座は人だかり。
集まっている人たちはあきらかにセンスのよい東京の方?もいてるし、北から南から全国区だ。
今年で早くも第27回目のこんぴら歌舞伎。
今年は座頭松本幸四郎さん、そして息子さんの市川染五郎さんがそれぞれ一部で河内山と熊谷陣屋を熱演、二部は鈴ヶ森、舞姫、鯉つかみだそうで、舞台は相当な迫力があるそうです。
因みに無粋なわたし、未だ観たことありません。
金丸座山手奥にある駐車場はすでに満車になっていて、道にも車が溢れている。
公園への車止めのある入り口を通りすぎ、少し坂道を登ると、右手に展望台登り口がある。
階段を一登りすると、見晴らしのいい展望台につく。
傍には152.8m三角点。
琴平山、象頭山、大麻山、そして金毘羅宮と参道のすべて見渡せる。
表裏の参道ぞいには桜満開。
この公園は地元の方たちの散歩コースなので、集まって賑やかにおしゃべりなどしてるかなと思ったのですが、今日はどなたもいません。
時間が早いのか、それとも歌舞伎公演での人ごみを敬遠したのかな?
愛宕山へと登るが、辺りは一面の桜の木、ツツジ、馬酔木の花たちでむせかえっていました。
尾根を左にとると東風崎遺跡、石がころころ転がっている程度でなんにもありません。
元に戻り、愛宕山山頂に。
祠と木の鳥居があります。
ちょこんとお参り。
琴平山の中腹には金毘羅本宮の屋根。
麓から歌舞伎公演の合図でしょうか、打ち上げ花火の音がパンパンと聞こえてきますが、琴平山に木霊して一層賑やかに。
北へと下ると、そこは愛宕神社境内。
椿の花が木の根元を赤く染めています。
ここから表参道へと向かえば、大麻山へ登るのに近くて済むのですが、裏参道の桜見たさにもう一度裏参道入り口方面へ適当に下っていく。
裏参道階段。
馬場では白馬がひっくり返って砂遊び。
ウグイスなどの小鳥が飛び、家族連れの子どもたちも散歩を楽しんでいる。
木瓜の花、コブシ。
ムラサキケマン
桜はすでに吹雪が始まって辺り一面花びらでピンク色かなと思ってましたが、今日この日には散り始めたところで、風が吹くと少しの花びらが舞い散る程度でした。
花ダイコンと桜の大木。
表参道ではたくさんの方が階段をぞろぞろ上がってます。
本宮。
讃岐平野をのんびり眺める人たち。
本宮右手から奥社を目指しますが、いつもは登る人、少ないのに今日は人が多く、賑やか。
前を行く若い集団、ワーキャー言ってる。
日本語でない。
中国の方たちのようでしたが、賑やかなはずです、大きなトカゲが石畳を走っていて、それを追いかけている。
あれれ?中国の方たち、原発事故で、母国から帰国勧告が出てなかったっけ?
あなたたち反体制派なので、政府に反撥してるの?
生憎、中国語が話せないので、聞くことができなかった。
途中、トイレのところで、中腹へと入り、適当にそのまま突っ切ると、防火帯に。
防火帯を直登していると、イノシシのベッド。
そこここにイノシシが掘り荒らした跡。
かなり登ったところで、やっと、登山道の分岐に到着。
左上は龍王社への道、右直進は葵の滝を経て工兵道へ。
遅れて妻が汗を掻きながら、防火帯を登ってくる。
しきりに左の林を気にしているようだ。
たぶん、イノシシが飛び出てこないかと、心配なのだろう。
分岐で少し休んでいると上から地元でお住まいのご夫婦の方が降りてこられた。
少しお話しした後、左、龍王社へと登る。
クロモジかな?
分岐から1kmほど歩いて龍王社。
左にとって、象頭山三角点を目指す。
わたしは二度ほど行っているので、わざわざという感じがしないでもなかったのですが、妻が初めてだというので着いていくことにした。
遊歩道を南象頭山・琴平山山頂方面へと歩いて途中右手、杉の防風林風のところで右へと降りていくと、こぶしの群生地。
その左手は栗林、踏み跡はない。
その左奥へと入っていくが、茅とトゲトゲのノイバラに阻まれる。
それでも強引に分け入ると、茅の茂る中から、三角点の白い杭が見え隠れしている。
三角点石柱はない。
以前と比べても一段と茅やバラが生い茂り、荒れていた。
ここへはわざわざ訪れるところではなくなったようだ。
因みに象頭山山頂は遊歩道からさらに南の地点にあり、琴平山はさらにその南にあるが、大麻山・象頭山・琴平山は一つの台地状の山です。
イノシシが二頭畑跡地から走り去っていくのが見えた。
引き返して、大麻山を目指す。
ボタン桜が咲く時期にはこのチェリーロードはきれいだが、まだ2~3週間ほど早い。
さきほどから妻がコンピラスミレを探している。
葉脈が白いから直ぐ分かるよと言いながら歩いていくが、わたしには目に止まらぬ物も、彼女にはどんな眼力が備わっているのだろう、直ぐに見つける。
ワラビがあちこちで美味しそうに芽を出していた。
電波塔を前方に眺めながら、コンクリートの遊歩道を一登りすると、大麻山三角点、周りはイノシシが掘り返している。
その先の展望所広場にて遅いお昼ご飯とした。
早速楽しみにしていたビールを開け、喉を潤す。
おつまみは鮭の干したもの。
しばらくひっくり返ってお昼寝。
空では一羽のミサゴが、なんだかとても優しそうな鳴き声で先ほどから飛んでいる。
すると、もう一羽が現れた。
しばらく仲良く飛んでいたが、やがてどこへともなく、消えた。
恋の季節だわ、すっかり、春だね~。
土器川が流れる先には飯野山がポツンと見える。
422m、飯野山山頂では、4月22日に422個のおむすび祭りがあるそうだ。
いつの間にか寝てしまっていた。
寝ぼけ眼で、北側へ降りる。
ゲート前に括り付けていた自転車に乗り、桜の舞い散る車道を、勢いよく走り降りる。
眼前には山腹がぽつぽつとピンク色になった空海五岳。
おーっと危ない、妻が突然の急ブレーキで止まる。
わたしもそのすぐ後ろへ急ブレーキで止まる。
危ないが~、急に止まらないでください。
聞くと、空から糞が落ちてきて、目に入ったとか。
ウヘ~、鳥に爆弾を落とされて直撃されたか、これこそ、運の尽き…だわ。
ギャーハッハ~。
駐車地点9:10-琴平公園登山口9:28-東風崎遺跡9:49-愛宕山9:58-愛宕神社10:13-裏参道登り口10:25-金毘羅さん本宮11:13-龍王社12:24-象頭山三角点12:46-13:18大麻山展望所14:41-14:51下山口15:05-(自転車)-15:40駐車地点
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