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むらくも

四国の山歩き

天霧山・弥谷山・黒戸山…香川県

2011-05-27 | その他<香川の山>

天霧山・弥谷山・黒戸山        あまぎりやま・いやだにさん・くろとやま



標高                 382m、381.5m、299.3m
登山日                2011年5月25日
登山口                多度津町奥白方
下山口                多度津町見立
駐車場                なし(車道路肩、特に下山口は細い畑道なので路肩もなく要注意)
トイレ                なし
水場                 なし

メンバー               単独




年齢が60歳代にもなると、それまで年1~2%だった筋肉の低下が年間で15%にもなることには正直驚いたが、還暦とはあな恐ろしや、赤いちゃんちゃんこ着て帽子被って、喜んではいられない。
これからの老化がますますハードなものになるかと思えば、なんでお祝いなどしないといけないのか、分からなくなってしまうが、世の中は不思議なもので、なぜかそれをする。
本人はそのときは周りがプレゼントなどしてくれて騒いでくれるもんだから、ついついその気になって調子に乗って「おう!おれはこんなにも家族にとって大事な存在だったんだ、うんうん、よ~し、これからも頑張るぞ、おまえら大丈夫だぞ、おれにすべてを任せておけば、なんの心配もない」などと胸を張って、威張っている。
しかし、いざお祝いが終わって、誰もいなくなると途端に寂しくなって、ありゃー、いつのまにか還暦になったが、おれも歳だねなどと複雑な心境になる。

歳がいくと誕生日はちっともうれしくないが、かといって、家族たちがお祝いをしてくれないとそれはそれでもっと寂しくなるのと同じ気持ちかな。
どちらにしても、本音は厭なのである。
お祝いなどいらない、いつまでも若い方がいいに決まっている。
男性も女性も若い異性に出会うと、ついつい嬉しくなってしまうが、あれはただ単にすけべごころだけではあるまい。
同性でも結構楽しくうれしいものです。
自分も若返ったような気にさせられる。

なんの話だったかな、老化だ。
年に15%といえば7年足らずでゼロになる計算だ。
しかし、67歳で立つことも歩くこともできなくなったなんていう人はいない。
現在の世界最長寿者は114歳ブラジルに住む女性だが、京都の木村次郎右衛門さんもこの四月に114歳になったばかりで、お元気。因みに牛乳と梅干しを毎日食べておられる。
徳之島に住んでおられた泉重千代さんは120歳まで生きた。
因みに黒糖酒が好きで最高齢者にもかかわらず、年上の女性が大好きだったという。
この方たち長寿という生まれながらのDNAをもっているのかも知れないが、食べ物だとかDNAだけではないような気もする。

健康で長寿を全うするには(長寿でなくともいいのですが)、体力の維持は欠かせない。
いくつになっても運動は必要だし、その努力は欠かせない。
するのとしないのでは、大違いで、90でも100歳でもそれなりに維持できる。
大病を患うなどして歩けなくなるのは致し方ないが、楽して何もしないで70歳くらいで歩けなくなって、周りに迷惑だけはかけないようにしよう。
それよりも苦労してでも山などを歩いて、美味しい空気吸って、いい景色眺めて、爽やかな汗流して、心持ちニコニコ顔してるだけでも周りに迷惑をかけないで済む。



というわけで、リハビリがてらに近くの里山、中世(1364年)に山城があった、天霧山へ出かけることにした。
できることなら黒戸山から眺める瀬戸内、特に津島さんの夕景を眺めたかったが、この日は午後から曇り、生憎の梅雨模様のお天気。お昼前に出発して、景色のいいところで弁当を食べることにしてで出かける。

この山域の登山口は、はっきりした踏み跡があるところで知っている限りでは6ヶ所、今回はその一つ奥白方にある送電鉄塔保線路を利用して、天霧山へ登り、弥谷山を経由して黒戸山へ、そして北の見立不動院へ下山して元の登山口へ戻る周回ルートを歩くことにした。
多度津奥白方の登山口近く、県道205号線から少し中へ入ったところの、ゴミ集積所の広い路肩に車を止めて、11:39、送電鉄塔保線路入口(右写真、道右手の畑へ上がる細い道)から出発。




保線路を示す小さな杭には数字の25(番)が書かれているのが読み取れる。
右のキウイ畑?もしくは葡萄畑?は耕作されていないのか荒れていて、保線路も道草が繁っている。




清楚なはこべの白い花が出迎えてくれるが、ところどころでイバラが茎を伸ばしており、やや歩きにくい。
最近はあまり歩かれていないようで、道いっぱいに蕗が広がっていた。




ほんの少し我慢して歩くと、次第に景色もよくなり、歩きよい踏み跡になる。
10分ほどで、25番鉄塔に到着し、違和感を覚える右足を気にして少し休息、足の調子を整える。




足元にはニガナやヤマツツジの花が満開
やがて鉄塔保線路は右へと巻くが、近くの木には赤テープが巻かれてるところから、左へのやや薄い尾根路を辿る。
祠が目に入った。
傍の標杭には馬連祠と書かれているように見えたが、何かの字の上に新たに書かれており、元の字は龍神祠だろうか?
馬連とは版画のときに使うあのバレンのことだろうか、ネット検索にかけてみたが、よく分からない。




展望のいい尾根に出てきた。
正面に天霧山の頂が見えている。
右手には弥谷山と黒戸山が見えている。




二ヶ所ほど展望のある岩場らしいところを過ぎて、三つ目の岩場で休憩することにした。
天気は上々、空気はこの時期特有の白っぽい感じだが、爽やか。
岩の上にどっかり腰を降ろして、汗っぽくなったザックを背中から外す。




ヤッホー!多度津、丸亀の町。
飯野山とその後方に五色台。




沙弥島、番の州工業地帯と瀬戸大橋をズームアップ。




西には白方と瀬戸内の島々。
眼下に葡萄畑が広がる。
デラウェア、高価な温室ものは間もなく出荷の時期をむかえるだろう。




至福の時、喉が鳴る。
おつまみはアジのみりん干し。
お弁当はカツ巻き寿司、燕が空を舞う。
たっぷりと景色を楽しんだあと、天霧山山頂へ。
四等三角点、点名、天霧山。




東奥へと進んでみた。
そこはトラロープが張られた崖、突然、直ぐ傍の岩崖から中型の鳥が、キーと鳴きながら飛び立つ。
背中が見えたので、急いでカメラを向けてシャッターを押したが、写っていない。
キーキーと叫びながら何度か空を切るが、速すぎて、ダメだ、3~4度目の前を飛んだが、直ぐにいなくなった。
小型の鷹、チョウゲンボウのような感じだ。

眼前には五岳山と大麻山。
崖真下には巨大な採石場、大型重機がうなりをあげている。




西へと移動する。
切り通しの空堀を過ぎて、城郭三の丸、二の丸を経、そして左には火上山がちょっこり。
なるほど、ここからは、火上山で上げられた狼煙がよく見える位置だ。




本丸跡。
おおよそ650年前、どんなお城が建っていたのか、どんな姿の武士たちが歩いていたのか、ここに住んでいたと思われるが、想像もつかない。
さらに西へと歩を進めるが、途中で道を外し、南の国道方面へと下ってしまった。
登り返して、縦走路に戻り、犬返しの急斜面を下って鉄塔へと寄る。
今治造船のクレーンが見える。




お地蔵さんが何体も建っていて、ここが白方への遍路道で分岐点。
三叉路、左に取ると弥谷寺、右の尾根道が黒戸山方面だ。
前方でガサゴソ音がする。逃げた。イノシシだろう。




しばらくで、鉄塔保線路から離れ、左手の踏み跡へと入っていく。これが弥谷山への尾根道だ。
祠があったが、何の祠かは不明。




13:49、標高381.5m弥谷山着。二等三角点、点名、弥谷山。
展望はなく、樹幹越に見上げる空は、やや曇が広がりだした。




ヒガラだろうか、梢の上で賑やかに鳴いている。
5番鉄塔を過ぎたところで、弥谷寺への分岐。
ここを辿れば先ほどの弥谷寺への分岐とはまた違ったところへ下りるが、行く先ではどちらもお寺に着く。




タツナミソウがたくさん咲く先の鞍部では最近降った雨が溜まったものか、大きな水たまりが出来ていた。
蛙などがニュッとして長い卵を産み付けていそうな雰囲気だが、シンとして鳴き声は聞こえない、




6、7、8、9番それぞれの鉄塔下をとおり、久保谷分岐に着く。
この道も送電鉄塔保線路で、景色を見ようと、少し下りてみる。
詫間方面にある博智山、塩生山、紫雲出山が見えていた。




14:27、黒戸山に到着。四等三角点、点名、黒戸山。
満開のツクバネウツギが出迎えてくれた。
展望がないため、そそくさと、北方向に下山する。
道はよく整備されていて、テープが賑わしい。




少し下ったところに見晴らしのいい展望所。
多度津方面。




津島さんと荘内半島。
これで夕焼けだと、いうことないのだが、午後からじわりっと雲が増し、今日は期待できない。




粟島をズームアップ。




王頭山のある広島。
しばし、空っぽの頭でボケ~。




岩場のど真ん中を下って。




見立不動院。
院はもう使われなくなって久しいのか、やや寂しい趣だが、傍にあるお地蔵さんには新しい花が添えられていた。
畑地の道に降り立ち、右折、くねくねと歩く傍ら、黒戸山を見上げる。




205号線に合流して、あとは出発点の登山口まで車道歩き。
弥谷山、そして天霧山。
あちこちの葡萄畑では、軽トラックが止まり、畑の中程からのんびりとラジオの音が聞こえてくる。
この時期の作業はなんだろう、粒分けと蔓除けだろうか?
葡萄栽培の農家は、丁度田植えの準備もあって、猫の手も借りたいほど忙しい。
猫はこの時期になると、子作りに忙しくて、オスもメスもどっかに消えてしまって、いない。

かつて、わたしの子どもの頃、見渡す限りの綺麗な葡萄畑だったが、荒れた休耕地や自然に帰りつつある畑地が増えている。
昔、三チャン農家、いまは、ジジババ農家、この豊かな田園風景、いつまで続くやら。




登山口11:39-12:26岩場ビューポイント13:00-天霧山13:03-弥谷山13:49-黒戸山14:27-14:38ビューポイント14:53-下山口15:07-15:34登山口駐車地点


※地図上左クリック→グーグルマップへ移動


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様でした (坊主)
2011-05-27 20:41:37
リハビリ山行お疲れ様でした。帰ってから這い這いはせずにすんだでしょうか(私はしょっちゅう山中で這い這いしてますが)。
違和感が取れれば「ギャーハハ」「ウッシッシー」ですね。
梅雨に入り、台風まで接近して週末の天気は荒れ模様、ゆっくり静養して次に備えてください。
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ばっちり! (むらくも)
2011-05-27 21:52:27
よく降りますね~。
こんばんは、大丈夫すよ、今回は歩く時間も短かったこともあって、快調。
エントツ山さん掲示板で読みましたよ、坊主さんらしくもないオーソドックスな山歩きをされてましたね。
あれは坊主さんにとっては這い這いでなくて、ヨイヨイではなかったのかな?
なんだか似合ってないような気もしますが、ま、今後、四国から外へも目を向けたときのことも考えると、たまのたんまにはいいのかも。
右足は違和感はあるものの、もう問題ないようです。昨日からスクワットもしだしたし、確実に筋力はついてきてますので、ウッシッシーですよ。
このままガンガン行きまっせー、とはいうもののこの雨ではね~、次の山行きどこにするコマったコマったコマドリし姉妹ですがな。
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足の具合は (佐々連)
2011-05-27 21:58:30
お疲れ様でしたー。
筋肉痛は出なかったでしょうか。

リハビリ順調のようですが、梅雨になりしばらくは思うように山に入れ無くなりまね。
雨は大事ですが、時々、晴れ間が欲しくなりそうです。

この山、弥谷寺から歩き久保谷へ下りたことがあります。
どうやら景色の良い所が無いな-と思っていましたが、ビューポイントを外していたようです。
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完璧のペキ (むらくも)
2011-05-27 22:13:08
筋肉痛は出なかったよ~
そうなのよ、梅雨入りが早すぎて、わたしゃ、お花をいっちょも見てない。
そろそろ、次回はロングを試してみないといけないなと思ってたのに、これではどっこも行けません。
雨が上がって晴れ間が覗いたとしても、登山道や下草は濡れてるから滑って転んで元の木阿弥は遠慮したいところ。
次回、ちょいと、行く山の選択に困ってんのやわ。
イッヒッヒー、ビューポイントは二ヶ所とも端っこなのよ。半日もかからずに回れるので、手軽に行けますよ。是非、津島さんの夕景をカメラに収めてくださいませ。
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よかったよかった吉永小百合 (坊主)
2011-05-27 22:51:33
本格復帰初戦、悩ましいですね。いっそのこと、全行程濃厚な藪山にすれば転びようがなかったりして・・・
実は私も山の選択に困っています。いくつか候補はあるんですが、周回にならなかったり、時間が全く読めなかったり(下手すれば山中でお泊り?)、アクセスが悪すぎたり。どれも面白そうではあるんですが・・・
今回の山歩きはネタ探しのための時間稼ぎもあり、夏の本州遠足の練習も兼ねて行ってきました。でも、丸石手前からスーパー林道に下る道はこもれびのさす気持ちよい自然林でした(いかにもクマのいそうな場所でもありますねえ。)。
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ごめんやしておくれやしてごめんやし~ (むらくも)
2011-05-28 21:44:01
今日も雨、うどん食べ歩き&映画を観に行ってきました。
映画は話のネタには欠かせないかなと思ってやはり「岳」、ま~、話題に上ればついていけないよりはついていけたほうがいいかなといったところで、劇作漫画としてはまずまずのお気楽極楽な映画でしたわい。
あちゃ~、坊主さんが山の選択に困ってるってのは、あれやこれや候補があってのことで、わたしゃ、候補が思いつかなくて困ってるので、だいぶ事情が違うようですよ。
う~ん、いかんいかん、地図を眺めても思いつきません、脳みそ枯渇してますわ。
どうやったら、坊主さんのように、いいアイデアが泉のようにこんこんと沸いてくるのか。
絞っても絞っても出てくるのは、味噌カスばかりなり~。
夏の本州遠征企画中、クーッ!堪りません。
北アルプス、夢のまた夢、行きたいですわ~。
その際にはおみやげ、待ってますぞ。
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